2022ヨットレース

2022別府ゆけむりヨットレース

2022.10.9 (日)

別府ゆけむりレース当日は雨が降り出しそうなすっきりしない天気。
なんだか気分が上がりません。
風も期待できず、レース中に雨が降り出さなければいいなあ・・・



簡単な開会式が終了し、急いで出港。
緊急の仕事で夜中も働いていたクルーが9時到着のフェリーでやって来て、直接ピックアップしレース海面へ向かいました。

  

風はなく、昨日からの波だけが残っています。
なんだか気合が入らず、スタート前にも小さなトラブルやミスが頻発します。
そうこうしている間に、あっという間に時間が過ぎていました。
何の戦略もなく、無風で船は止まったままスタートのホーンが「プーーー、プ―――」。
2発鳴りました。
明らかに飛び出している2艇がいて、リコールを取られています。
別府はラウンドアンエンドを採用しているので、この風でスタートラインの外を回って再スタートするのは難しいぞ〜。

  


そのうちの1艇は本部船の外側を回って戻ろうとしていますが、無風の海面をけっこうなスピードで走っています。
他の船は全部止まっているのにおかしいよね!!
たぶん、その船の所だけすごい風が吹いていたのでしょう・・・

      
  
       

スタートしてしばらく、無風のまま停滞。
そのうち少し後ろから風が吹き出し各艇スピンやゼネカーを上げ始めました。
それでも、満足に船を推進させるほどのパワーはなく、セイルがダラリ。

後ろから声がしました。
「ホワイトホーク、シモーー!!」
リコールを解消して追いついてきた「そうみ」(J/V9.6R)です。
最初はクルーとして乗艇している知り合いが冗談で言っているのだと思い、「速いですねぇ〜」って受け答えていました。
明らかに相手艇の方がスピードがあり、うちの風下から追いついてきて至近距離でオーバーラップしています。
こちらは「プロパーコースなのでこれ以上上れませんよ」と主張しますが、あちらは「こちらもプロパーコース、ぶつけないでくれ」と主張。
「ぶつけるなじゃなくてぶつけに来ているのは、そっちだろう!!」
と心の中で思いましたが、本当にぶつかりそうなので衝突を回避するが優先。
「くそっ!!」
相手艇に知り合いのクルーが2人乗っていましたが、申し訳なさそうにばつの悪い顔をしています。
追い風で風下の至近距離から突破しようとしても、そりゃなかなか抜けませんぜ。
この膠着状態で、後ろからはY下さんのY25マイレディに追いつかれてバウスプリットでオカマを掘られそうになっているし、最悪の状況。
自艇のバウマンに「そうみ」のクリアアスタンになったことを確認し、バウダウンして危機を回避しました。

 

「それにしても、気分が悪い。」
確かにあの状況でプロパーコースを立証するのは難しいが、普通ならあのような危険な幅寄せはしてこないでしょ。
ルール云々より相手艇のスキッパーはマナーが欠如していると思います。
さらに、驚いたのは我が艇との関係がなくなった後、左前方にいた「薫風」(SWING31)にも全く同じことをしています。
いったい何が目的でこのような幅寄せをしてくるのか理解できません。
レースで1秒でも早くフィニッシュしたければ、わざわざ自滅するような戦略は立てないと思うのですが・・・

   

スピンはくた〜と垂れ下がるし、面白くありません。
ジェノアを揚げてスピンを下ろします。
先頭をぶっちぎっている「Leo」(グランドサプライズ31)ははるか西側の海面を独走中。
ただ、第1マークはそっちじゃないよ。
陸地の影響で西寄りの微風なのかな?
「たぶん東から風が吹くと思うのだけど・・・」

我々の読みは当たりました。
東海面からのブローを最初にもらい「ホワイトホーク」だけが走っている。
他艇に風が届くまでには少々時間がかかり、「ホワイトホーク」は抜け駆けに成功しました。
このまま行けば順調に第1マークに到達できるが、そうはいかないところが微風レースの難しい所です。
風はどんどん後ろに回り再びスピンアップ。
先頭の「Leo」が第1マークを回航する頃、風が弱り始めヤバい状況になってきました。
少し上らせ気味にセイリングし、ジャイブしてなんとかマーク回航しますが、なんだかよく分からない風で集中力も欠如していました。
ジャイブのタイミングが遅すぎです。(反省)

   

ほぼ同時にマーク回航した「疾風」(コルセアF24)と「SAMMA」(ファースト30)。
どちらもすごい船型です。
こんな風じゃなかったら、2隻ともフリーではかっ飛ぶんだろうね。
それにしても「SAMMA」のレーティングは低すぎです。
気の毒だったのはこの日が微風〜超微風のコンデションだったということでしょうね。

 

それにしてもよくわからない風。
前から吹いていたと思えば、右へ振れ左へ振れ、さらには後ろに回り、無風になったり。
スピンを揚げたり下ろしたりたいへんなレースになりました。
おそらく次の第二マークでコース短縮になりますが、遠い!!
最後はクローズホールドでフィニッシュできるかと思いきや、また風が後ろに回ってスピンラン。
風は弱まりラインに入れず、ジャイブしてよたよたしながらなんとかフィニッシュラインを通過しました。
「Leo」、「SAMMA]に続いて3着でフィニッシュ。
先行艇とは離され過ぎているし、後ろには小型艇が近くにいます。
「こりゃ、ダメだね。」
皮肉なことにコース短縮になったレースでは、フィニッシュ後に風が吹いてくるものです。
後続艇は苦労せずに走っているように見えました。

フィニッシュ後は急いでハーバーに戻ります。
なんとかギリギリセーフで雨が本降りになる前に片付けを終えることができました。

雨の中での表彰式。
結果は期待できませんが、まあ予想どおりの成績でした。
先行艇には追いつけず、後続の小型艇に刺されて総合5位。
あまり満足の行く成績ではありませんが、こんなもんでしょう。
いつも良い時ばかりではありません。
それがヨットレースです。
次回は頑張りましょう。