○ノーマライゼーションを唱えた人々

 ニルス・エリック・バンクーミケルセン Neils Erik Bank-Mikkelsen(1950年代後半、デンマーク)
「精神遅滞者の生活を可能な限り普通(ノーマル)な状態に近づけるようにする」
#そもそも知的障害者に対しての考え方がスタートだった。

 ベンクト・ニィリェ Bengt Nirje (1960年代、スウェーデン)
「すべての精神遅滞者の日常生活の様式や条件を、社会の普通の環境や生活方法にできるだけ近づけることを意味する。」#8つの原理は押さえておきましょう。
 1)1日のノーマルなリズム。
 2)1週間のノーマルなリズム。
 3)1年間のノーマルなリズム。
 4)ライフサイクルを通して、ノーマルな発達のための経験をする機会を持つこと。
 5)願望や自己決定の表現に対して、ノーマルな尊厳が払われること。
 6)男女両性の世界で暮らすこと。
 7)他の市民と同じノーマルな経済水準が保障されること。
 8)ノーマルな環境水準が保障されること。(両親や職員の環境水準もノーマルであること)

 ヴォルフ・ヴォルフェンスバーガー Wolf Wolfensberger (1970年代、アメリカ合衆国)
北欧のノーマライゼーションの考えを北米諸国に知らせ、国連に影響を与えた。
「できるだけ文化的に通常となっている手段を利用することによって、できる限り文化的に通常な人間の行動と特徴を確立し、あるいは保持すること。」
ノーマライゼーションが発展して、ソーシャルロールバロリゼーション Social Role Valorization という考え方が台頭している。「社会的役割の増進、価値ある社会的役割の増大」


○障害者の社会的障壁とは

1)物的なバリア 「駅の構造、映画館、レストラン」
2)制度的なバリア 「欠格条項」
3)情報のバリア 「視覚、聴覚障害者の置かれている現状」
4)心のバリア 「過度の保護的な態度」 ←#一番基本的な問題


○バイステックの7原則

 アメリカのバイステック(Bistek,F.P.)が提唱した、ケースワーカーとクライエントの間の援助関係の最も基本的な原則

 1)クライエントを個人としてとらえる【個別化】
 2)クライエントの感情表現を大切にする【(クライエントの)意図的な感情表出】
 3)援助者は自分の感情を自覚して吟味する【(ワーカーの)統制された情緒的関与】
 4)受け止める【受容】
 5)クライエントを一方的に非難しない【非審判的態度】
 6)クライエントの自己決定を促して尊重する【クライエントの自己決定】
 7)秘密を保持して信頼関係を醸成する【秘密保持】

 7つの原則の源泉が人間の基本的欲求に根ざしていることが特徴らしい。

 

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