さあ、屋根の下地が終わったら、その次は?
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軒天(のきてん)と電気配線雨の心配がなくなったら安心して作業が出来ます。今日は軒天(のきてん)。 軒裏に見える部分をこういいます。 今回、全体のカラーはグリーンとホワイトの ツートーン。破風(はふ)と棟木(むなぎ)、桁(けた)は先にグリーンに塗装します。 こうしておくと後で塗装の塗りわけの必要がなくなるので、効率よく綺麗に仕上がります。 ウッドワークスではこれくらいの塗装工事は自分たちでやっちゃいます。 そのほうが手待ちの時間が不要で、コストの削減にもなりますからね。 塗料は「シッケンズ」というドイツ製の木材保護塗料を3回塗りです。 油性のペンキは 皮膜を作りますが材料の呼吸もとめちゃって、ちょっと具合が悪いんです。 この塗料は木材の呼吸を妨げないのに、とてもよくなじんで強い塗膜をつくります。 木目も活かせるので私はよく使用します。 軒天の板はスギ材です。これもあらかじめホワイトに塗装してからカットして施工します。 先に塗装しておくと、材料が将来収縮して、板の継ぎ目部分が見えたときにも ちゃんと中まで塗装できていますからとても綺麗です。 この状態のときにプランどおりに電気配線をします。 |
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外壁下地間柱(まばしら)を下地にして、構造用合板を貼り付けます。 窓やドアの開口部もぜーんぶそのまま塞いで、あとから切り開けます。 これは「めくら貼り」といって、ツーバイフォー住宅では良くやるんですが、 開口部周りの強度がアップするんです。この作業、結構楽しいですよ。 あ、言ってませんけど、現場の作業で手で釘を打つことはほんの少しです。 ツーバイフォーの建築では、釘をたくさん使うので、いちいち手で打って いられないんです。「エアネイラ」といって、圧縮空気の力でほとんどの釘が打てます。 長いのは9センチ、短いのは1.5センチくらいまで。もっとも、釘の種類や長さで 釘打ち機を交換します。 この釘打ち機、けっこうな金額がするので、最近の大工さんは たいへんです。 一人で4、5台の機械と、圧縮空気を送り出す「コンプレッサ」を 所有します。そのほかにも必要な電動工具の種類は山のよう。 仕事でお金を稼いで道具を買うのか、道具を買うために仕事するのか、 なんだか矛盾・・・・。 それでもがんばって仕事しましょうね。 |
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内部断熱外壁の寒さ対策が終わったら、今度はいよいよ内部です。 間柱(まばしら)のあいだにグラスウールで出来た断熱材を丁寧に入れていきます。 壁、天井、開口部とサッシの隙間、寸法を測って、グラスウールを切って、根気良く。 だいぶ部屋らしくなってきましたね。 |
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「ところで、ツーバイフォーってナンダ?」何の気なしに「ツーバイフォー」というコトバを使ってきましたが、そもそもツーバイフォー住宅って何なんでしょう? 「ツーバイフォー」。これは掛け算の2×4のこと。 もともとアメリカの開拓時代、かんたんで効率よく家を立てるために、同じ規格材を使った家作りが盛んに行なわれました。 当時は「バルーン工法」などと言われたようです。 断面が2インチ×4インチの角材を用い、太い柱が必要なときはそれを数枚釘で合わせて太くして使うということをしました。 そのため、誰でもが同じ規格の材料を簡単に手に入れることが出来たので、コストを抑えることが出来たんです。 2インチは約5センチ、2×4は5センチ×10センチ。 荒く切り出した材木の4面を5mmずつきれいに削ると、 約4センチ×9センチの製材が出来上がります。正確には38ミリ×89ミリが現在の規格です。 材料も多様化して、ツーバイフォー、ツーバイシックス、 ツーバイエイト、ツーバイテン、ツーバイトゥウェルブ(2×4、2×6、2×8、2×10、2×12)などの材料が出来上がりました。 こういう規格の材料を「ランバー」って言います。 この「ランバー」を主に用いて作られる家を「ツーバイフォー住宅」と呼ぶんです。 もちろん、現在のツーバイフォー工法は当時とは比較にならないくらい強度や精度、居住性や美しさもアップして隔世の感があります。 どうですか? おわかりですか? そこで居眠りしてるのは誰ですか? 試験に出ますよ! 私がカナダにいたころ、B.C.州(ブリティッシュ・コロンビア州 −カナダ西海岸の州−)のケローナというところに「クラウンフォレスト」という 有名なランバーのメーカーがあり、そこの社長さんのうちにちょっとのあいだお世話になっていたとき、材木の切り出しや、製材工場などを 見学させてもらって、勉強したことがありました。 ダイナミックで、日本の林業とは全然違うスケールです。 そのときのお話はまた改めていたしますね。 |
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