「227番のボンドさーん、こちらへどうぞー」
おっと呼ばれたなー。そんじゃサッとやってもらいますかー。
あらら、この看護婦さん、ちょいと若そうだけど採血のウデはあるんだろか、心配だなー。

「じゃあ、右手出してくださいねー」
はいはい、分かってますがな。ちゃんと袖もめくって準備してますよー。
「親指を中に入れて握っていてくださいねー」
それもすでにやってますがな、こちらとしょっちゅう採血されているからねー。そうそう、ちゃーんと消毒してよー。はいはい、そこまでは合格でっせー。
「ん?」
あらら、随分と長い間血管探してるなー。やっぱアッシの血管は見づらいらしいなー。でも、ベテランだとサッと探して刺してくれるんだけど、この人はやっぱまだまだなのかなー。しゃーない、ちょっとアドバイスしたろかなー。「あのー、いつもはこの辺に刺してますよー」
「あら、ホントね。そうねー、よく慣れていらっしゃるわー」
いやー、誉められても困るなー。それより早く終わらせちゃってね。あはは。
「じゃぁ、チクッとしますよー」
おっ、来るぞ来るぞ、見たくないけど、つい見ちゃうんだよなー。あーキタキタ! チクッってかぁ。まぁ大して痛くないんだけどねー、これがどーも嫌なんだよなー

「それじゃ、3本取りますねー」
なるほど、今日は採血管3本かー。ってことはプロトロンビン+一般的な血液検査ってとこかなー。
さぁ、採血管が刺し込まれるぞー。ここでピューッと血が入るんだよねー。これって中が真空になっているのかなー、面白いもんだねー。
・・・って、おーい。採血管刺しても血が入らないじゃん! ってことは、血管外したなー。

「ごめんなさーい、ちょっと針抜いてやり直しますねー」
あんだよー、1発でやってくれよー。頼むよー、ホントにー。と思いつつ笑顔。ニコッ。
「じゃぁ、行きまーす。チクっとしますよー」
分かってますぅ。分かってますから、今度は失敗しないでよー。よーし入ったな。お次は採血管だね。さーて、どうだぁ? ・・・。おぉ、ちゃんと血が入ってますなー。そうそう、そうやってくれればいいんです。
しかし、まぁ、なんだよなー。この採血管を抜き差しする瞬間ってのは、どうしても針に振動が来るから、慎重にやってくれないと、なんか痛い感じがするんだよなー。この人は大丈夫かぁー?
と、いうまに3本目か。どうやら、無事に終わりそうだな。

「はーい、これで終わりましたからねー。それじゃ手は楽にして下さいねー。針抜きますから」
やれやれ、これで終了。ご苦労さんでし・・・って、イテッ! あんだよー、針を抜くときはまっすぐ引き抜けよなー。ちょっと斜めになるとイテーんだよー。ったくぅ。
と思いつつもやっぱり笑顔の僕。
ある日の採血風景でありました。


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