4.本音(薬局U)
皮膚科の主治医が変わった。これで4人。
今までは変わっても大きな変化はなかったのだが、今度の先生は
薬を極力使わない方針らしい。それはそれでいい話なんだが、なかには忌々しく思っている人もいるようだ。
それがハッキリ分かったのは、ある院外薬局でのこと。そこは僕が1年ほど使い続けていたところで、皮膚科の薬はいつもここで出してもらっていた。ほぼ1〜3週間に1度のペースで定期検診を受け、その都度睡眠薬やらビタミンC、塗り薬、風邪薬、うがい薬など常に5種類ほど出してもらっていた。
だが、新しく主治医となった先生は、
できるだけ薬を使わないようにしましょうといい、最初の診察で処方されたのは必要最低限の1種類のみだった。その処方箋を持っていつもの院外薬局に行くと、常に愛想笑いを浮かべている店主がこう言い出した。
「今回は随分とお薬が減りましたねー」
どうやら、一気に数が減ったので気になっているらしい。僕はその真意を掴めないまま
「そうですねー、今度の先生は外国の女医さんですからねー。方針も違うのでしょう」
と、答えると店主は苦虫を噛み潰したような顔になり
「あっ、そうですかぁー、
あの外人の女ですか。いやー、ホント、他の患者さんの薬も随分と減らしているみたいなんですよ。減らせばいいってもんじゃないのにねー、まったく、何を考えているんだか、迷惑な話ですよねー」
露骨に嫌な顔して文句をいい始めた。きっと、相当数の患者の薬が減り、頭に来ているのだろう。しかし、そんなことをアカラサマに言うのもどんなもんなのでしょうねー。
「薬が減っていることは快方に向かっている証拠。ようございましたねー・・・」
という患者向けのお世辞くらい出てもバチが当たるまいに・・・。この店主、患者を薬漬けにしたくてしょうがないのだろうねー・・・。