35期女流名人位戦5番勝負第2局
矢内理絵子女流名人(女王)−清水市代女流王将
大盤解説会 於 関根名人記念館 2009.2.1(日)

 

 

写真は、終局後感想戦を行う両対局者。
左・清水女流王将、右・矢内女流名人。
 
  
 野田市観光協会 関根名人記念館
http://www.kanko-nodacity.jp/sekine.html
 アルゼ株式会社(女流名人位戦協賛社)公式サイト
http://www.aruze.com/company/support/shogi/stage35.html  
http://www.aruze.com/company/support/shogi/stage35/s35_2.html
  
 
関根名人記念館には、前から行ってみたいと思っていた。
女流名人位戦が行われると聞き、解説会の参加に応募したところ当選した。  
人気が高く、落選した人も多いらしいので幸いであった。
告知後すぐ応募した(往復はがきを出した)のがよかったのかもしれない。
解説会だけでなく、対局観戦にも当選した。
前夜祭の案内もいただいたが、行かなかった。
 
新宿9:54→湘南新宿ライン→10:22大宮10:38→東武野田線→11:09川間
  
川間駅の北口には「朝日バス」、南口には「まめバス」の停留所がそれぞれある。
朝日バスの方が早く来るのでそちらに乗った。  
11:26発で15分くらいで「いちいのホール入り口」停留所に着いた。
「いちいのホール」5階が関根名人記念館で、今日は対局場としてのみ使用される
ので、展示の見学は残念ながらできなかった。
解説会は12:30開場、13:00開始なので、少し間があり、1階の食堂で昼食を食べ、
3階の図書館で読書をした。
図書館は将棋関連の本がたくさんあり、幾らでも時間が有効に使える。
今回は行かなかったが、近くには関根金次郎十三世名人のお墓や生家もある。
記念館を見られなかったこともあり、またいつか訪れてみたいと思った。
解説会は4階の小ホールであった。
当選はがきに番号が付いていて、席は指定席であった。
隣の小さな部屋で、選に漏れた人のための臨時解説会が設けられ、「次の一手」の
出題、賞品の提供もメイン会場と変わらず行なわれた。
メインの解説は真田圭一七段(立会人)、聞き手は古河彩子女流二段(真田夫人)。
臨時解説会は、青野照市九段(日本将棋連盟理事)、谷川治恵女流四段(女流棋士
会会長)他が交代で解説をしていた。
 
解説会に先立ち、対局の観戦が行われた。  
「対局観戦チケット」をもらった客は12:45に集合し、皆で5階へ上がる。
歴代名人の書が架けられている広い和室が対局場で、これまた広い次の間に客が
座ったり立ったりして盤を見る。
昼食休憩の終わり頃で、薄紅色の着物に袴姿の矢内女流名人が既に席に着いていた。
悩ましげに盤面を見つめるお顔は美しかった。
遅れて、鮮やかなグリーンの洋装をされた清水女流王将が入室。
緊張の度合いが更に増す。
ピンと伸びた背を、客に向ける形で盤に付かれた。
盤側には和装の立会人、真田七段。
対局再開を告げる。
清水女流王将が指したようだったが、盤面は見えないので何の手かはわからず。
観戦はあっという間に終った感じがしたが、実際は何分くらいだったか。
以前、マイナビ女子オープンの番勝負の1局を観戦したことがあった。
そのときも対局者の1人が矢内女流名人で、そのときは勝った。
わたしは今回も矢内女流名人を応援していた。
  
解説会が開始。
真田夫妻の夫婦解説。
もっとも特に家庭の話?は出ず。
結構色々な人が来ていて、途中で解説を交代して出てくる。
色紙などの賞品がたくさん用意されており、「次の一手」の出題を何度も行なったが、
予想が難しく、正解者が1人も出なかったり出てもごく少なかったりした。
わたしは手も賞品も当たらず。
富山県で行なわれた第1局も196手の長期戦となった(矢内勝ち)が、本局も長くなり、
170手まで行って、清水女流王将が勝った。
終局後、両対局者が解説会場に来てくれたのはうれしかったが、矢内女流名人が疲労
と敗戦のショックを抱えたまま、気丈に挨拶したり感想戦をしたりするのを見るのはつらくも
あった。
両対局者の退場後、真田七段と、野田市長の挨拶があって、散会となった。
冬のこととて、外はすっかり暗くなっていた。
帰りは「まめバス」に乗ったが、「朝日バス」に比べてルートが長く、時間がかかった。
恐ろしく暗い、細い道をうねうねとバスは進む。
川間駅に着くとほっとした。
しかしおかげで印象深い、野田の夜であった。
  
いちいのホール18:11→野田市まめバス→18:49川間駅南口
 
川間18:55→19:30ぐらい?大宮19:35→20:03新宿  

 

 

 

 

 

写真は、解説の真田夫妻。
 
解説は真田圭一七段(立会人)、聞き手は古河彩子女流二段(真田夫人)。
但し途中で交代あり。 
別室で「臨時解説会」もあり。青野照市九段(日本将棋連盟理事)、
谷川治恵女流四段(女流棋士会会長)他。
 
▲矢内理絵子女流名人(女王)
△清水市代女流王将
 
盤面は72手目△7七桂成に73手目▲同角の局面。
真田 △3一玉の状況では同金寄が自然。
74 △8五歩 75 ▲同 歩 76 △2八銀 
真田 △6四角ぐらいで清水有利だったか?
青野 筋悪。▲1五香走りを牽制した手。
▲1五香なら△2九銀不成▲1六飛△3七角成。
74手目△8五歩でなく△7五歩▲同歩△7六歩
▲同金で△2八銀なら筋がいい。桂を取って
△6四桂が狙い。76△2八銀ではなく△6四角
として△8六歩を狙えば後手よかった。
77 ▲5五桂 78 △同銀直 79 ▲同 歩 80 △同 角
81 ▲5六銀  西條記者 矢内さんが好きな手厚い手。
82 △4六角 83 ▲4五銀右 84 △同 銀 
西條記者 △2九銀不成なら▲4四銀△同金▲4八飛。
85 ▲同 銀 86 △4四歩 87 ▲4七歩 88 △7三角 
89 ▲3四銀 90 △2六桂 
ここで次の一手の出題。
候補手は4三銀成、2三銀打、1五香、2八飛。正解者なし。
91 ▲5四歩 
真田 ひねった手。手が広すぎて考えすぎた?
92 △1八桂成 93 ▲8六角 94 △7五歩 95 ▲同 角 
96 △8七歩 97 ▲同 玉 98 △5九飛
真田 攻防の手。清水持ち直した。
      90△2六桂の所では矢内優勢だった。
(以下略。170手で△清水勝ち)
 

左は伊藤明日香女流1級、右は青野九段。

 

 

清水

後手番でも主導権を握れたのでまずまず。

ただ最後どこまで行っても難しかった。

 

矢内

序盤は普通に指そうと思ったのにダメになってがっかりした。

終盤は何かなかったかと思ったが届かなかった。

次から元気一杯の将棋が指せるようにがんばりたいと思います。

 

清水

ここでは2度目の対局。

ゲンのいい場所でがんばれと前夜祭で支部の人に励まされた。

 

 

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