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第58期王将戦7番勝負第1局 △羽生善治王将(名人王座棋聖)−▲深浦康市王位 大盤解説会 於 毎日ホール 2009.1.18(日) |
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解説:佐藤康光棋王 聞き手:鈴木環那女流初段 (現地解説会:立会人・有吉道夫九段、副立会人・阿部隆八段) |
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(図は78手目△2四歩の局面) 佐藤 △2四歩は▲2五桂を消している。 (終局後)△2四歩がなかなか指せない手。 きっと深い手。僕もよくわからない。 79▲4ニ歩 80△3六歩 佐藤 △3六歩に▲同飛は? 阿部(現地解説会の大盤で)△2七角▲3三飛成 △同銀▲3四歩△4ニ銀▲4三歩△同銀引 ▲3三歩成△同桂▲3四歩△3九飛 81▲3四歩 佐藤 △2三金は▲2五歩△同歩 ▲2四歩△同金▲2五桂。 82△3ニ金 83▲2三歩 ここで次の一手の出題。候補手は @阿部予想 △3五銀 A有吉予想 △3七歩成 B佐藤予想 △4ニ玉 C △その他 84△3五銀 佐藤(終局後)3五銀出が利いた のが大きかった。 (以下略。140手にて△羽生勝ち。) |
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毎日新聞・王将戦中継ブログ 15時の大盤解説会 http://mainichi.jp/enta/shougi/ohshoblog/2009/01/15-1.html 「王将戦2元中継−佐藤康光棋王 私ならこう指す」と題して行なわれた 解説会。 現地と毎日ホール、それぞれの解説会の様子を互いにスクリーンで見る ことができ、解説陣は話し合いながら検討もする。 大盤を大写しにすれば向こうの解説もちゃんと見られる。 時間をずらして休憩を取ることで、客が退屈する瞬間がない。 阿部八段が佐藤棋王の兄弟子なので、気の置けない2人の掛け合いが 面白かった。 また、対局風景も常時、別の小さいスクリーンで中継。 今回の対局場は、徳島県鳴門市の大塚国際美術館。 ローマ法王庁の礼拝堂を模した「システィーナ・ホール」で、「最後の審判」 の巨大な陶版画をバックにしての対局は見た目インパクトがあった。 深浦王位 上を見上げると素晴らしい絵画が眼に入ってつい見てしまい、首を痛めた (笑い) (終局後、現地大盤解説会での感想戦で) 毎日新聞部長 羽生王将が8月に仕事で徳島に行かれたときに見てもらった。 初めはもっと小さいホールでの対局を考えたが、システィーナ・ホールを 見て「ここで公開でやりましょう」と羽生王将が提案された。 気が散らないか心配したが 「盤面があれば集中するので問題ない」とのことであった。 (毎日ホールでの挨拶で) 以下は、解説会での佐藤語録。 ・(深浦王位が)勝率4割幾らで羽生キラーはおかしいんじゃないか? (鈴木女流初段「佐藤先生は?」)わたしはダブルスコアぐらい… ・角換わりのスペシャリストは谷川、丸山(忠久九段)。 名人戦などでよくやられていて、(わたしは)頑固なので後手で受けて 立っていた。 先手はやりたくなかった。 今は柔軟になって、先後どちらでもやるが。 (角換わりの)後手が好きな人は羽生、渡辺(明竜王)。 深浦さんは多分先手を持つことが多い。 (自分は)最近は後手を持ってやることはあまりない。 こっそり研究はしている。 (新手を)100個思いついて実戦で使えるのは1割。 ・阿部「こちら(現地解説会)は200人ぐらいのお客さんです」 佐藤「こちら(毎日ホール)は5万8000人くらいです(笑)」 ・客 「深浦さんが羽生さんに強い理由は?」 佐藤「深浦さんが、読み筋が合うと言っていて驚いた。 わたしほとんど合わないので。 そういう所が波長が合うのか、相性があるんでしょうか」 阿部「佐藤さんと読みが合う人はあまりいない」 佐藤「案外、久保さん(利明八段)と合っている気がします」 ・(TBSのTV番組)「情熱大陸」で、(対局中間違えて)全く無意識に 女子トイレに入ったのを撮られているのにびっくりした。 (2日制のタイトル戦で)廊下に2日間、(カメラマンが)1人ずっと 待っていた。 ・7、8年前の王将戦で、羽生さんと角換わり先後同型の将棋を指した。 僕の最長考記録、3時間33分、213分はそのとき。 2日目の11時から2、3時頃。 大長考も2時間を超えるとよくないことが多い。 迷っていて、読みも堂々巡りしている。 青野照市九段(理事。現地解説会のゲスト) 堀口一史座七段の大長考、5時間超の相手はわたし。 2時間ぐらいまでは(そろそろ)やる(指す)かな、と思っていたが、 2時間超えたぐらいからもうやらない(指さない)な、と思った。 頭、変になりますよね。 2、3年前に、持ち時間10分切るまで(記録係に)秒を読ませちゃ いけない、というルールができた。 残りたくさんあって秒を読ませる人は1人だけなんですけどね。 阿部 (その棋士が)あれ(秒読み)でリズムを取るのはすごいですね。 メニューページ「将棋その他ウォッチ2008年度」へ戻る |