世田谷花みず木女流オープン戦 準決勝第1局

▲香川愛生女流2級−△飯野愛研修生

於 玉川高島屋S・C 2009.4.29(水・祝)

 

 

 

写真・トップ左は、対局前の香川女流2級。

写真・トップ右は、盤に向かう両対局者。

写真・左は、対局前の飯野研修生。

 

持ち時間5分、切れたら30秒未満

解説:鈴木大介八段  聞き手:山口恵梨子女流1級

 

(対局前のコメント)

山口 飯野さんは受け将棋。

    香川さんは攻め将棋。

 

以下、断り無きは鈴木大介八段の解説。

予想・変化手順は、解説では手で駒の動きを示していましたが、

ここでは符号で書いています。

 

 

盤面図は65手目▲8六角の局面。

66△7五歩  先手▲6五歩△同金▲7七桂とやりたい。

67▲6六歩  結構手堅いですね。

68△8五歩  受け切ろうと。▲7七角に△7四金。

        (先手は)いい手じゃないけど、

えいやと▲7五角行きたい。

69▲7五角  大悪手だけど、勝負で見たらいい手。

         山口「何で大悪手?」

         (角を取られたら)駒損でしょ。

70△7四金  おおー。

71▲3一角成  67▲6六歩が入ってなければ

ここで△5六歩で決まりだった。

72△1三桂  △1五歩を狙ってるが手抜かれた時どうか。

73▲4一馬  みんなの嫌いな借金取り。

         △4三銀とすればまだまだ。

74△8四金  ほー。

75▲5ニ馬  いつの間にか先手玉は固い。

76△同金   どう手をつくるか。勝負所。

77▲5四飛  これはいい手。3方取り。

△8四金は(取られても)仕方ない。

4三銀。

まで▲香川勝ち。 戦意喪失という事で。

わたしがここから続けて指しましょうか?

 

 

 

写真は、大盤解説の鈴木八段(左)と山口女流1級(右)。

 

(以下は解説中の面白かったやり取り。)

 

鈴木 「1回戦負けると昼頃には暇になるそうですね」

山口 「去年やることなくて桃子ちゃんと高島屋(の中を)

巡って(笑)」

※司会の中村桃子女流1級と山口女流1級は昨年の

同大会で準決勝敗退。

 

山口 「まなおは美濃囲いが好き」

鈴木 「下の名前で言いましたね」

山口 「あ、香川さん。飯野さんも愛ちゃんと呼んでます」

鈴木 「男は互いに先生、先生と呼び合う。変ですけど」

 

24手目△3五歩に対し) 

山口 「▲4六歩とか…あ」

鈴木 「符号は(言わないように)終盤特に気をつけて」

25手目▲4六歩)

鈴木 「ほら採用しちゃった(笑)」

 

鈴木 「香川さん中々考える姿が堂に入ってますね」

(香川笑)

鈴木 「聞こえてますね」

 

39手目▲8八飛に対し) 

鈴木 「落ち着いてますね、ほんとに。こういう手は

ほんとは30代にならないと指せない。(笑)」

 

山口 「『相振り革命最前線』に出ていた局面に似ている」

鈴木 「誰の本ですか」

山口 「杉本先生(昌隆七段)」

鈴木 「最近人の本は読んでないんで。

僕の本は読んでないってことはないでしょうね」 

山口 「読んでますよ。中飛車の本。

飯野さんが持ち歩いている」

 

山口 「飯野さんとこの形研究会でやった」

鈴木 「(香川さんに)教えて上げないと」

 

鈴木 「(▲香川の)手がしなってきた。

わかりやすいですね。

さっきまでしゅんとしてたのに」

 

62手目△7ニ銀に対し)

鈴木 「どうするか。▲3八金と手を戻すか」

山口 「香川さんはこういう手が好き」

63手目▲3八金)

鈴木 「当たりましたね」

 

写真は、感想戦での飯野研修生(左)と山口女流1級(右)。

 

(対局後のコメント)

香川 攻めがさっくり…じゃない、すっきり行ったので。

   決勝は、着物を着たことないからがんばります。

飯野 またやっちゃったなと思いました。

    すいませんでした。

鈴木 最後、大技が。

    あれがなければまだまだ。

 

 

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