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1989.11.29 UWF「U−COSMOS」東京ドーム
クローズド・サーキット観戦記 於 菅原学園サン・ホール(仙台) |
スクリーンは予想していたぐらい(※の大きさ)だったが、もうちょっと位置が高ければよかった(前の人の頭が邪魔にならぬよう)。3,090円は高いと思っていたが、今はそうでもないと思っている。パンフは2,000円、どう考えても高く、買う気はなかったのに、試合後、勢いで買ってしまった。 まず、始まるのが遅い。入場5時半ちょい過ぎ、以降6時半ちょい過ぎまで何もせず座っていて暇。始まるのは6時半きっかりにしてもらいたい。 1.○中野 − 宮戸● 宮戸は押し気味だったのに中野に負けた。前座らしいよい試合だった。というのは、U.W.F.を見るのは初めてで、こういうものか、とわかったし、また早く終わってよかった(後に大試合がたくさん待っているので)。初めは無駄に張り手とキックをやたらとかます。これは高度な防御技術あってのものなのだろうが、はっきり言ってみばが悪い。しかしお互い疲れてくると、キックなどが入るようになり、よかった。危なくなりそうになりながらやっと立ち上がった中野が最後は勝って盛り上がった。 続いてレーザーショウと入場式。これはいささか長い。前田の挨拶はよく聞こえない。簡単を旨とすべきだろう。書くのを忘れていたが、音がものすごく大きい。はじめは耳が痛いくらいだった。キックなどが当たっても、ものすごい音がする。迫力があるといえばあるが、もう少ししぼってもよかった。セコンドの声もわざわざマイクに採る必要はない。 2.△安生 DRW チャンピア・ゲッソンリット△ 安生は全くタックルに行かず、上体でつかみかかるだけ。チャンピアのパンチ・キックも大したことはなく、ヒジは全然出なかった(でも思っていたよりでかい。安生がよっぽど小さいのか)。俺なら5ラウンド50−50だろう。お互い有効打は全くなし。が、どっちかをとるとしたらチャンピアだろうなあ(絶対差をつけるルールなら)。 3.○モーリス・スミス KO 鈴木みのる● 鈴木はタックルに行った。が、スミスは足を引いて上にのしかかり、逆に足をとりに行ったりしていた。スミスは余裕の勝利。力を完全に出さないまま勝ってしまった。パンチ・キックもすごいというものはヒットしなかったように思うのに、鈴木は完全にのびてしまった。やっぱりキャリアのないのが致命的。 4.○藤原 P レオン・フライ● 藤原はデカパントランクスに裸足、と人を食ったいでたち。キックを打たせて足をとるいつもの作戦、コーナーからコーナーへ回る。フライはいかにも代打という感じで、勝ちへの執着は薄かった。逆エビの返す前といった立ったままのアキレス腱固めで、あっさりギブアップ(あるいはTKO?)。セコンドが入ってきて藤原を突き飛ばしたので、わたしは何だろうと思った。それ程あっさり決まった。しかしコミカルな感じを振りまいていた藤原なのに、勝ったら泣いていた。もしかすると引退するのか、とさえ思った。 5.○クリス・ドルマン P 山崎● サンボ着を着ての試合。ドルマンは鬼のように強い。両手を上げて頭をガードし、足はどっしり構えて動かない。キックはハイ・ミドルは完全防御、ローは足を上げて受ける。組み合ったら山崎はなすすべもない。子供扱いされる。ロープブレークの連続で、いずれダウン5回になって負けるだろう、と思っていたら、腕十字で決まった。サンボ着を着ては前田でも勝つのは難しいだろう。とにかくすぐ捕まえてしまう。 6.○高田 P デュアン・カズラスキー● 高田は余裕を見せすぎ、下手に組みに行ったため、逆片エビでピンチを招いた。ボリス・マレンコのレフェリングは下手。フォールカウントは早すぎるし、ついているのに叩かないし、ついていないのに叩く。カズラスキーがフォールだけを狙いに行っていたらまずかった。高田はキック一辺倒で行くべきだった。ハイでダウンを奪い、最後は腕逆十字で決まった。 7.○前田 P ウイリー・ウィルヘルム● フライはでかかった。ドルマンは山崎と比べてはるかに大きい。そのドルマンより更にでかいウィルヘルム。前田もとても小さく見える。ウィルヘルムも動きはいい。絞め、逆十字などを力任せに行くとヒヤッとした。前田ですら負ける可能性は十分にある。この大会の外人勢は本当にすごい。よくもこれだけ集めたものだと思った。ドルマン−山崎のときもそうだったが、ウィルヘルムに投げられると前田は咳き込む。それだけすごいのだ。 が、ローキックを左足に連続で叩き込むとウィルの顔が変わった。続いてカニばさみに行くと、もう悲鳴を上げていた。その後の膝十字を必死にこらえたものの、とうとうギブアップした。やはりメインで前田が勝つと勝たないのでは大会全体の印象はがらりと変わるだろう。前田が勝って強えところを見せてくれて本当によかった、と思った。
こういう形式だと、皆、手に汗を握って日本側を応援する。3勝2敗1分けで勝ち越してよかった。本当に面白かった。
今、TBSのニュースで結果を流した。 それで見ると藤原のアキレス腱固めはあれで完全に決まっていたのだ。クローズドではアングルが今一悪くて(ズームしていたので)、よく見えなかったのだ。 鈴木は入れ込みすぎだった。 90年1月、この模様はTBCで放送された。 (注・TBCはTBS系列の宮城県のテレビ局) ※ P:ピンフォール、ギブアップ DRW:時間切れ引き分け KO:ノックアウト |
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