2008.11.3(月・祝)全日本プロレス 両国国技館
『2008 プロレスLOVE in 両国 Vol.6』


(※P:ピンフォール、ギブアップ)

写真は、グッズ売り場での西村。


試合開始16:00 観衆9850人(満員)  

と、HPにあったが、実際の入りはその半分以下であろう。
 しかし、客の盛り上がりはよかった。
 本当に好きな人が来たのであろう。
 

{3Wayダンス}
○渕正信 P 荒谷望誉● 菊タロー

 かつての全日のよすがを感じるのは、渕の入場シーンぐらいのものである。
 3Wayなのに1人だけ相手にされない荒谷が、最後だけ首固めでフォールを取られる。


○征矢学 P 真田聖也●

 征矢は西村に付いて来た選手。
 2人とも若く、体もいい。
 スピィーディーでパワフル。


○太陽ケア       西村修
 NOSAWA論外 P エルビス・シャープ
 MAZADA      シェーン・チャング●

 西村が率いるはドリー・ファンクJr.の門下生。
 シャープはやせていて背だけが高く、デビュー当時のバリー・ウィンダムをほうふつとさせる。
 もっとも2人ともまだグリーン・ボーイで、NOSAWA、 MAZADAのうまさが目立った。
 フィニッシュはケアがTKOからピン。


写真は、グッズ売り場でのNOSAWA、 MAZADA。

○曙 P 浜亮太●

 「189Kgの巨漢ルーキー」が、角界時代の憧れの横綱相手にデビュー戦。
 しかし曙も、プロレスではグリーンボーイの域を出ない。
 どうなることかと思ったが、意外にこれが面白い。
 曙が試合をリード(初めての経験?)。
 受けるところは受け、攻めは強烈。
 浜も真っ向から攻め、まともに受ける。
 それしかできないのであろうが、それがよい。
 Jr.ヘビーの超絶技巧もプロレスなら、巨獣同士の肉弾のぶつかり合いもプロレス。
 大相撲でこうした闘いをずっとやってきた。
 だから今日は2人とも良さが出た。
 違う相手にも良さを出せるかどうか。


 TARU           諏訪魔
○平井伸和      P カズ・ハヤシ●
 “brother”YASSHI    土方隆司

 まさかのブードゥー・マーダーズ入りで、全日本ファンに微妙な反響を与えた平井。
 憎むのか、笑うのか、応援するか、無視するか。
 消火器攻撃でカズをピン。
 しかしまだ、客のブーイングにも勢いがない。


 天山広吉   小島聡
 裕次郎   P KAI
○内藤哲也   大和ヒロシ●

 天コジが、自団体の若手を引き連れての6人タッグ。
 新日G1タッグに参戦中の2人。
 今日は敵味方に分かれて戦う。
 その理由は今一わからない。
 全日の若手は、恥ずかしながら知らない選手だが、客からの声援が多く、驚いた。
 派手な見た目のKAIは、合体攻撃のため小島を呼び込む態度のでかさで、一部客の野次を受けていた。
 天山はダイビング・ヘッドバッドに失敗(勢いがなく墜落の形)するなど、体調が思わしくない(膝が悪い?)ようだったが、そこを攻め込むでもなく、新日軍に敗れた。


写真は、グッズ売り場での太陽ケア。

{世界Jr.ヘビー}
○丸藤正道 P 近藤修司●

 全日・NOAHの禁断の交流が始まり、丸藤は古巣・全日のJr.の至宝を戴冠。
 Jr.離れしたパワーで長期間その王座に君臨した近藤が、流出したベルトを奪回するため、心機一転ブードゥー・マーダーズを脱退、全日本プロレスへ入団。
 丸藤はNOAHマットでGHC Jr.王者・KENTAとダブル・タイトルマッチを行い、フルタイム・ドローで防衛(10.25武道館)。
 そしてこの日迎えた両団体の頂上対決は、40分近くに及ぶ激闘。
 近藤は敗れたものの、団体を超えた闘いでも、名勝負が生まれることを証明した。


{三冠ヘビー}
○グレート・ムタ P 鈴木みのる●

 セミ・ファイナルがロング・マッチで内容もよく、大いに盛り上がった直後であるため、いきなりクライマックスの短期決戦でもよかったと思ったが、むしろセミに負けまいと思ったか、じっくりモードのこちらもロング・マッチとなった。
 何度か山はあったと思うが、欲張って引き伸ばしすぎたか、客がいささか疲れた頃に、最後のもう1山のないままフィニッシュとなり、盛り上がらなかった。
 ムーンサルト・プレスをわざわざ返した後、シャイニング・ウィザード1発でのフィニッシュ。
 試合後も鈴木を攻めようとするムタ。
 高山が走って来て鈴木をかばうシーンが、おまけの盛り上がり。
 鈴木も「らしさ」を出した闘いとなったが、おかげで?盛り下がったとすれば難しい所。
 一進一退の攻防は、武藤がやればよい。
 ムタに求められるのは、メチャクチャやることではなかろうか。
 場外戦で流血させた後、ガーッと行ってすぐ終り、でもよかったのでは。