将棋会館道場で指導対局 2008.11.8(土)
(加藤先生、美少女を泣かす)


将棋会館道場ホームページ
http://www.shogi.or.jp/~doujou/s_pro/index_taikyoku.html

土曜・祝日に不定期で指導対局を行っています(月3回)。
実際にプロと対局し、将棋に関するアドバイスをもらえる絶好の機会です。
是非、一度参加されてみてはいかがでしょうか?

土曜または祝日(特に記載がない場合は午後1時〜)

2008年11月08日(土)
加藤一二三九段
2008年11月15日(土)
佐藤天彦四段(新人王)
2008年11月24日(月・祝)
野田澤彩乃女流1級

●1週間前より道場内でのみ受付いたします。
 先着12名様まで(女流棋士の場合は9名様)です。
●指導料金は3,500円です。
 また、指導補助券による指導も可能です。
 その際は以下の要項となっております。

       角落ち以下  平手・香落ち
一   般    10枚      15枚
小中学生   15枚      20枚

●制限時間はお一人様80分(女流棋士の場合は60分)です。
 それを過ぎますと対局は打ち切って感想戦となります。
●お一人様による複数の申し込みはできません。
 必ずご本人様が申し込んで下さい。
●指導棋士ならびに日時は、都合により変更および中止になる場合もございます。
●電話による予約は出来ません。

※毎月月末に次の月の予定を発表しています。
 都合により、日程・講師は変更の場合がございます。

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 火曜日に知り、予約状況を電話で聞いた所、既に一杯であった。
 見学だけすることにした。
 土曜日、将棋会館へ行った。
 「遊々将棋塾」や道場でのトーナメントが行われており、人が多い。
 これまでは、平日しか来たことがなかった。
 13:00過ぎ、指導対局の開始。
 「『将棋の日』記念ということで加藤先生」と職員氏のアナウンス。
 この日、山形県天童市では、
「第34回将棋の日・国際将棋フェスティバル2008 in 天童」
http://www2.shogi.or.jp/isf_2008/
を開催。
 こちらは、「裏・将棋の日」イベントだろうか。
 
 指導対局は、3面指しで行われる。
 終った所から、次の順番の人(手合い係に呼ばれる)が盤につく。
 手合いは6枚落ちから4枚落ち、2枚落ち、飛車落ち、飛香落ち、角落ちと様々。
 先生が、何手指してから隣の盤に移るかは、局面次第。
 キャスター付きの椅子を動かして、順々に盤に向かう。
 時に小考(指導対局としては長いか)しつつ、時にバシバシ空打ちしつつ、時に
「ここではこうなるとこうなる、こう行くとこうなる、ふむふむ…」
等と呟きつつ、指導対局をされる加藤先生。
 最初の3面だけご自分で駒を並べられた(後は、他で対局中のため下手が並べた)が、幾分、駒が右肩上がりの斜めに置かれている。
 NHK杯等で先生の対局の盤面は見たことがあるはずが、これまで気付いたことはなかった。
 あるいは最近のお好みなのであろうか。
 一旦(飛車も角も)全部の駒を並べてから、手合いを聞いて落とす駒を駒袋にしまうのが作法、とのこと。

 初めの3面のうち1人が終わり、4人目が盤につく。
 むくつけき野郎ばかりの道場にそぐわない、うら若き女性。
 お母さんやお友達、あるいは姉妹と思われる女性応援団がギャラリーに加わる。
 (ギャラリーは、道場で指している合間の客なので増減があるが、多くて10数人。)
 憧れの、加藤先生による、指導対局。
 ところが、序盤早々にミスが出て、己の不甲斐なさに?泣き出してしまう女性客。
 加藤先生もギャラリーも笑い出してしまったが、それは彼女の可憐さを微笑ましく思ってのもの。
 「まだ玉が詰まされた訳じゃないんだから」
と、なだめにかかる加藤先生。
 その後は、彼女もしっかりと指していたように見受けられたが、加藤先生も緩めない。
 「指導対局ですが、勝つつもり。だから定跡をはずしました」(感想戦で)
 序盤のミスは、上手に定跡をはずされたのに(下手だけ)定跡通りの順にこだわったが故のもの。
 初心者にも、感想戦で身振り手振りを加えて懇切丁寧に指導する加藤先生。
 「この手は悪くない。80点です。でもこう指していたら100点。プロならこう指す」
 入門書を読むことが大事、と先生が言うと、(依然として)泣きながら手提げから本を出して先生に差し出す。
 その書名は、『一二三の玉手箱』。
 「これは入門書ではありません…でもありがとうございます」
と頭を下げる著者・加藤先生に、ギャラリー爆笑。
 「将棋を指していたら、誰でも泣くことが1度や2度はある。でも毎回ではいけません(笑)」
 他には、詰将棋に親しむのがよい。自分より強い人と指すと勉強になる、楽しいと思ったら続けて下さい、といったことであった。


 1局1局が結構、時間がかかる。
 職員が「80分過ぎたので感想戦を…」と言いに来た場合も、終盤ならそのまま投了まで続けて指した場合もあったが、まだ中盤の場合は、加藤先生が、引き分け、あるいは先生の負け(下手優勢と見て)と判定されていた(各1局)。
 先生がはっきり投了されたのは、2枚落ちの1局のみであった。

 17:30頃、ようやく12人の指導対局が終了。
 先生は初めに出されたお茶にも少し口をつけただけで、この間全く休むことなく指導に当たられていた。
 美女軍団がまたやって来て(それまでは道場で一般客と対局したりしていた)、先生にプレゼントを渡したり、写真を撮ったりしていた。
 他の客でも、サインを頂いたりしている人がいた。
 そういう光景を見るにつけても、わたしは自身が指せずに残念であった。
 次の機会を待ちたい。


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