2009.11.8(日)新日本・両国国技館

クアーズ ライト Presents DESTRUCTION'09

 

 

(※P:ピンフォール、ギブアッフ WRO:両者リングアウト゚)

日曜日だが試合開始は17:00。

開場時間の16:00過ぎに行ったが、ビジョンで11.1後楽園大会や、

メキシコでのIWGP Jr.王座戦(ミスティコ対ライガー)、アメリカTNAでのチーム3Dの

IWGPタッグ戦やインタビューなどのダイジェスト映像が流されていたので、早く

行って得した気分になった。

 マス席を減らしてアリーナの椅子席を拡充。

 2階は斜めのエリアを黒い幕で覆って使わず。

 (両国の客席は正方形の四隅を小さく斜めに切った不等辺八角形)

 売った席が全部埋まっても1万行くかどうかの所に5、6割の入り。

 公式発表は7500人だが、もう少し少なく見えた。

 最近は前ほど客が入らない。

 しかしだからこそ本当に好きな客だけが来ているのか、盛り上がって

雰囲気はいい。

1}

●田口隆祐 プリンス・デヴィット P 邪道 外道○

 

 Jr.の強豪チーム同士による豪華な第一試合。

 G1タッグ・リーグ準優勝で波に乗るJr.タッグ王者組が華麗な飛び技で

攻勢だったが、一瞬の隙を突かれ9分32秒、外道クラッチでフィニッシュ。

 

 

2}

●岡田かずちか P TAJIRI○

 

 8月以来の再戦。

岡田は前よりはがんばったか。

 フィニッシュは9分3秒、ラ・マヒストラル(ちょっと違った気もするが)。

田尻の試合後のスピーチ。

 「新日本内部の選手と手を組んだ」

 呼び込まれて登場は、邪道外道。

 意外性がなさ過ぎて逆に意表を突かれた客、反応極めて薄い。

 

 

3}

蝶野正洋        中西学○

獣神サンダーライガー P 大森隆男

AKIRA          金本浩二

 

 1人ずつ自分の入場曲で登場する特別扱いのレジェンド軍。

 反対側も豪華チームだが、中西の曲で一緒に入場。

 アックス・ボンバー(大森)とマッケンロー(中西)の合体技から

中西のアルゼンチン・バックブリーカーでAKIRAそのままギブ・アップ。

 9分44秒。

 野上がレジェンド、というのは違和感ある。

 昔の仲間を更生させるため、飯塚と抗争する、

というのはどうだろう。

 

 

4}

○永田裕志 井上亘 P 矢野通 石井智宏●

 

 青義軍(ブルー・ジャスティス)を結成した永田。

 ヘビー転向後鳴かず飛ばずの“ミスター・ハイ・テンション”亘を鍛え直す役どころ。

 CAOSの反則に苦しんだものの、見事勝利。

 しかしフィニッシュは自分で取った(11分ジャスト、バック・ドロップ・ホールド)。

 試合前に流れたVTRが、初めから受け狙いなのはインディーならよい

かもしれないが、メジャーらしくない。

 あくまでもまじめにつくって、それでおかしいのがよい。

 

 

5 IWGP Jr.}

●ミスティコ P タイガーマスク○

※王座移動

 

 Jr.でも小型の“メヒコの英雄”は、華麗な飛び技が身上。

 しかし、相手も同じような動きができないと良さが生きないか。

 タイガーですら大き過ぎ、かつ動けないように見えてしまう。

 フィニッシュは“掟破りの逆”ラ・ミスティカ(ミスティコの得意技)から、変形アーム・ロック

(見たことない技、公式HPでもこういう言い方)、12分1秒。

 

 

6 IWGPタッグ}

ブラザー・レイ ▲ブラザー・ディーボン WRO ジャイアント・バーナード カール・アンダーソン▲

※防衛

 

 1.4東京ドームで戴冠したチーム3D。

 以来、日米で防衛戦を行い、今もベルトを持っている(1度陥落)。

 しかし今日の挑戦者は、G1タッグ・リーグ戦を制した最強外国人コンビ。

 とうとう年貢の納め時か…と思いきや、昔懐かしいまさかの両リン。

 こういう試合しかできないなら、ベルトを持たせている意味がない。

 ブロック・レスナーの例もあるし、ニュー・ヨークへ行ったりする前に、袋叩きに

してでもベルトを取り戻しておくべきであろう。

 来年の1.4辺りで再戦してもらいたい。

 

 以前WWEを2日続けて見たことがあった(大阪→さいたま)。

 ダッドリーズ対フレアー組(パートナーは忘れた)だけ、同一カードだったが、

最初から最後まで完全に同じ試合展開で、感心するやらあきれるやら

だった。

 

 

7}

●後藤洋央紀 P 田中将斗○

 

 8.30後楽園で、タッグながら田中に敗れた後藤洋。

 その際のハード・コア・ルールをクソ・ルールと言い、通常ルールなら負けないと。

 ホーム・リングで、望むルールでの一騎打ち。

 しかし田中は、邪外の介入、竹刀での攻撃と、自分の闘い。

 今日ここまでで最も大きく客を沸かせた激しい技の攻防の結果は、

意外にも後藤の負け(14分28秒、スライディングDからピン)。

 今年はNOAHの杉浦にも連敗を喫した後藤。

 今日のメインを闘う中邑、棚橋と、真・闘魂三銃士とされていたが、

正直一歩も二歩も出遅れている。

 元祖・三銃士は、武藤・橋本・蝶野。

 それに合わせての中邑・棚橋・柴田。

 柴田が抜けたので、後藤が入った。

 それは結局、員数合わせ。

 考えてみたら、別に3人いなくてもいい。

 そう思われたら、終わりではないか?

 後藤よ、新日本よ、それでいいのか?

 

 個人的には、得意技を変えてほしい。

 牛殺しは危な過ぎるし、昇天は無理がある。

 あと、コスチュームを変えていたが、キラキラするガウンやタイツに凝るよりも、

黒のショート・タイツにタオル一本で入ってくる方が、野武士のようなイメージに

合うと思うのだが。

 

8 チェーン・デス・マッチ}

○真壁刀義 KO 飯塚高史●

 

 11.1後楽園の試合終了後、車に乗り込んだ真壁を飯塚が急襲。

 バットで窓を割り、真壁を血だるまにした。

 マンデイ・ナイトロばりの場外乱闘。

 その結果、デス・マッチで決着をつけることになった。

 今年は中邑を破ってG1を制し、客の声援を浴びた真壁。

 しかしその後のIWGP王者決定戦では、中邑の返り討ちにあって

戴冠ならず。

 今日は色モノに逆戻り?のデス・マッチ。

 チェーンの使い方は飯塚がうまい。

 真壁がロープに飛ぼうとする所を、引っ張って倒す。

 しかし流血戦は、真壁も慣れている。

 必殺フル・コースの、スパイダー・ジャーマン。

 首と腕とをチェーンで巻かれた状態で落とされた飯塚。

 受け身が取りづらかったか。

 次いでキングコング・ニーが、メイン・ディッシュ…のはずだが、チェーンが邪魔だった

か、いつものトップ・ロープからではなく、セカンド・ロープから。

 しかも飯塚がコーナーのすぐそばに倒れているため、飛距離も少ない。

 いつもの迫力がなく、おまけみたいな感じになったが、それでも

大ダメージの飯塚は起き上がれず。

16分55秒、決着。

 客の誰もが望んだ結果になった試合は、これだけだったかも。

 

 

9 IWGP}

○中邑真輔 P 棚橋弘至● ※防衛

 

 10度目のシングル対決、とのこと。

 G1準決勝での中邑戦で負傷。

 敗れずして王座返上を余儀なくされた棚橋にとって、挑戦は当然の権利。

 迎え撃つは、王者決定戦で真壁相手にG1決勝の雪辱を果たした中邑。

 言わば必然の対戦なのであるが、ことこの2人の対決としては、個人

的には機が熟さず、の感あり。

 今の新日本の切り札である。

 安直には切って欲しくない。

 満員の会場でやらなければいけないカード。

 今日そうならなかったことは、早過ぎる再戦だったことの証しでは。

 CAOS入りしたが、単なるヒール転向、の感はない。

 「狙うはアントニオ猪木ただ1人」など、物議を醸す中邑の言動。

 ボマイエ(膝蹴り)などの打撃や関節技一発で決まる、緊張感のある

試合が目指す所か。

 今日は長州絶賛の試合巧者・棚橋に引っ張られて、山あり谷あり

の客が沸く試合になったが、ハイ・キック→パンチ→ボマイエ各1発のフィニッシュ

22分47秒)は、四天王プロレスを見慣れた者にはあっさりしたもの

と感じた。

 が、中邑としてはこれでいいのだろう。

 試合後リング上でのインタビュー。

「過去と闘って何が悪い!昔を越えようとして何が悪い!未来は俺が作る!

生きたいように生きる、なりたい自分になる。それがプロレスラーだろ?」

次期挑戦者には、永田を指名。

 

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