2010.8.15(日) 新日本・両国国技館

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(※P:ピンフォール、ギブアップ DRW:時間切れ引き分け)

 

前日14日の両国大会は、「J SPORTS ESPN」の生中継(17.50−21:00)で見た。

深夜にはTV朝日で8日の名古屋大会の放送(2:55−3:25)があったが、日本テレビ

NOAH創立10周年記念特番(1:53−3:25)もあった。

これは放送できる(空いている)時間に放送しただけで、わざわざぶつけたわけでも

あるまい。

今や数少ないプロレス・ファンを分散させて視聴率が低くなろうがどうでもよいのであろう。

ワールド・プロレスリングの方を録画し、NOAH特番はリアル・タイムで見た。

ただしワープロの録画は終了後すぐ見たので、寝るのが遅くなった。

 

TVで見た限り、昨日の両国は客入りが悪そうだったが、今日はよく入った。

今大会は最終日にも公式戦がある(その代わり準決勝がなく、ブロック1位でないと

決勝に行けない)ため、客が集中したのではなかろうか。

両国は正方形の四隅を小さく斜めに切った不等辺八角形だが、2階席はその斜め

のエリアの1つだけをビジョン設置のためにつぶし、1階席は設置したTVカメラの後ろの席

を空かしていただけ。

升席もそのまま使い、1階の椅子席は土俵溜まりのみ。

 つまり客席を最大限利用し、そのほとんどが埋まっていて、掛け値なしの満員であった。

 13日の後楽園ホールも満員であったが、両国のこれ程の入りは久々に見る気がする。

 公式発表は11000人(超満員)。

リングの上方、四方に向けてビジョンがあり、席から見づらい角度のシーンも見ることができる。

入場時に流れるビデオは選手ごとに今大会用に作ったもので、よくできていた。

 

 15:00試合開始。

 リング・アナ氏より現在の各選手の星勘定と、決勝進出の条件が発表される。

 両ブロックとも最高得点者がたくさんいる混戦で、最終的に同点になった場合は直接対決の

勝敗で順列をつけるとのことで、どの場合は誰が決勝に進出するという説明を延々とする

のだけれど、長すぎてさっぱり頭に入らなかった。

 昨日の「J SPORTS」では決勝進出者決定戦があると言っていたが、間違いであった。

 よく取材してから放送して欲しいものである。

 

 最終日を迎えた時点での星取表は以下の通り。

 

Aブロック}

真壁刀義  ●●○○や○○   8点

      内矢デス_ア学棚

中西 学  ○や○●○○●   8点

矢_ア棚デス壁内

P・デヴィット  ○○●や●○○   8点

        スア壁_学内棚矢

棚橋弘至  ●○△○や○●   7点

        アス内学_矢デ壁

矢野 通   ●○○や○●●   6点

        学壁ス_内棚アデ

内藤哲也  ○や△○●●●   5点

        壁_棚ア矢デス学

ストロングマン  ●●●●○●○   4点

        デ棚矢壁ア学内_

C・アンダーソン ○●●●●●○   4点

        棚デ学内ス壁矢_

 

Bブロック}

永田裕志  ○●や○○●○   8点

        邑バ_潮小後井高

後藤洋央起 や○○●○○●   8点

        _邑井バ高永潮小

小島 聡   や○○○●○●   8点

        _高潮井永バ邑後

中邑真輔  ●●○○○や○   8点

        永後バ高井_小潮

潮崎 豪   ○○●●○や○   8点

        高井小永バ_後邑

G・バーナード  ○○●○●●●   6点

        井永邑後潮小高_

井上 亘   ●●●●●○●   2点

        バ潮後小邑高永_

高橋裕二郎 ●●や●●●○   2点

        潮小_邑後井バ永

 

1 G1公式戦 Bブロック}

●永田裕志 P 高橋裕二郎○ (5分28秒)

 

 第一試合から永田さん登場で両国大盛り上がり。

 押していたが、きれいなムーンサルト・プレスでピンを取られ、決勝進出ならず。

裕二郎はG1ということで小ずるい反則ファイトは封印。

そのせいか星は伸びなかったが、最後の2試合は大物食い。

この日は試合後も永田をばかにする素振りで、らしさを見せた。

 

 

2 G1公式戦 Bブロック}

△中邑真輔 DRW 潮崎豪△ (30分)

 

 まじめなさわやか好青年といった感じの潮崎に対し、最近の中邑はやさぐれた感じ。

 髪も髭も伸ばし、へらへら笑っているし何かふらふらしてる。

 しかし闘い方は、やられ続けてカウンター狙いの従前通りのもの。

 激しい攻防に客が沸き続ける内に、みるみる時間がなくなる。

 残り3分、2分…とアナウンスされる中で、ギブ・アップ狙いの技を掛けるのはいただけない。

 中邑の三角絞めは、かっちり入った所を見たことがないので、掛けてもさっぱりはらはら

しない。

 潮崎もお付き合い?で最後逆片エビに行っていたが、その前に出していた丸め込み技の

連発はよかった。

 時間が切迫しているときは、ピン・フォール狙いの方がはらはらする。

 もっとも、真夏のシングル連戦で体力も限界に達し、フォールして返して、の攻防をするスタミナ

が最後はもうなかったのかもしれない。

 NOAHと新日本、両団体を背負って立つ2人の闘いに今回決着を見なかったことが、

今後の展開につながると考えれば、これでよかったのかもしれない。

 この結果、両者とも決勝進出がかなわなかった。

 そうした意味合い抜きで、内容だけ見ればこの日のベスト・バウトであろう。

 潮崎はチョップ1発で大会場の客も沸かすことができる。

ちょっと小さいけれど、パワーもスタミナもセンスもあって顔もいい。

 NOAHのヘビー級は、いずれ彼を1人エースにすべきであろう。

(※早速22日のNOAH有明大会で二人が時間無制限で対戦の旨が発表された)

 

 

3 G1公式戦 Bブロック}

●後藤洋央紀 P 小島聡○ (12分9秒)

 

 前の試合の結果として、この試合の勝者が決勝進出。

 というわけでこの試合も盛り上がった。

 後藤が行くか、と思ったが、豪腕ラリアット一発で小島が決勝進出を決める。

 前の試合が長くてこってりした感じだったからか、少々あっさりと感じたフィニッシュであった。

 

 

4 G1公式戦 Aブロック}

○矢野通 P プリンス・デヴィット● (7分26秒)

 

 場外に落とされた矢野は、飛び技を警戒して場外フェンスの外まで逃げたが、デヴィットは

驚異の跳躍力で、そこまで飛ぶトペ・コンヒーロ。

 しかし落下の際、後頭部を床に強打してしまい、危なかった。

 何とか試合は続けられたが、椅子でも殴られ、無念の敗戦で決勝進出ならず。

 しかし代打出場でここまでの活躍は立派。

 フィニッシュは鏡割りという高く持ち上げて落とす変形サイド・バスター。

 

 

5 G1公式戦 Aブロック} 

●中西学 P  内藤哲也○ (10分52秒)

 

 内藤は左脚(膝?)を痛めているらしいが、表に出さずにシリーズを全うしたのは立派。

 「J SPORTS」の中継では12日仙台大会で痛めた、と言っていたが、ワールド・プロレスリング

8日名古屋大会を見ると、既に痛めていたようであった。

 今日は中西相手にコミカルな動きも見せていたが、スーパー・ヘビーの攻撃を耐え抜き、

ウラカン・ラナで丸め込んで逆転勝利。

 初出場としては成績も内容もそれなりに立派であろうが、個人的にはもっと上を期待

している。

 中西も決勝進出を逃した。

 

 

6 G1公式戦 Aブロック} 

●真壁刀義 P  棚橋弘至○ (11分58秒)

 

 Bブロックと同じく、最後の公式戦の勝者が決勝進出、というわかりやすい構図に。

 新日本で今もっとも人気のある2人、といっても過言ではあるまい。

 真壁のキンクコング・ニー・ドロップ、棚橋のハイ・フライ・フローと得意技をはずしあった後、棚橋が

ジャパニーズ・レッグロール・クラッチで丸め込んでフィニッシュ。

 棚橋の決勝進出を告げるアナウンスに場内爆発…となる前に、突如として田中将斗が現れ

ダメージの残る真壁を急襲。

 IWGPへの挑戦をマイクでアピールし去って行ったが、盛り上がりに水を差す間の悪さで白けた。

 

 ここで17時ぐらいだったか、20分の休憩。

 

 

7}

●ストロングマン 井上亘 P ジャイアント・バーナード カール・アンダーソン○ (8分20秒)

 

 スタミナのないストロングマンには、休みながら闘えるタッグの方がいいかとも思ったが、機敏に

カットに入れないので、難しいかもしれない。

 ベルトを持って入場したIWGPタッグ王者組は、敵のチーム・リーダーであるストロングマンを、

チーム・リーダーでないアンダーソンが押さえる(ガン・スタンでフィニッシュ。その前に合体攻撃はあったが)

ことで、格の違いを見せつけた。

 公式戦ではアンダーソンが敗れているため、その借りを返したとも言えよう。

 

 

8}

長州力           天龍源一郎

スーパー・ストロング・マシン P 川田利明

AKIRA           タイガーマスク○ (8分17秒)

 

 G1に華を添える、というには余りにも豪華な顔ぶれ。

 しかし、天龍が左脚(膝か)を負傷しており、使い物にならない。

 幼児のでんぐり返しのような浴びせ蹴りを出すのが精一杯。

 タイガーがAKIRAを十字架固めで無理やり押さえ込んで試合を終らせた印象。

 

9 G1優勝決定戦 }

●棚橋弘至 P  小島聡○ (21分25秒)

 

 いささか白けたセミ・ファイナルが終ると、蝶野が突如リング・インし、ムードが好転。

 リング・アナウンサーとなって決勝進出者を呼び込む。

 20周年記念大会なので特別リング・アナ、ということらしいのだが、「両国!燃えてるか?

楽しんでるか?」などと叫んだだけで、何の説明もなくいきなりやるのがおかしかった。

 「青コーナー、小島聡、カモン!」

 「赤コーナー、棚橋弘至、カモン!」

 両選手が入場すると、決勝戦の宣言書を律儀に朗読。

 選手と握手してリングを下り、解説者としてTV実況席に座ったようだった。

 

 棚橋は序盤、小島の手術した左腕を攻め、終盤ではラリアット封じか、右腕にドラゴン・スクリュー

を連発。

ならばと小島、左腕でラリアット。

そして最後は右の豪腕ラリアットでフィニッシュ。

棚橋はうつぶせの小島にハイ・フライ・フローを決め、仰向けにしてとどめのもう一発…を

かわされたのが痛かった。

リング上での勝利者インタビューで「取っちゃうぞバカヤロー!」とIWGP挑戦を宣言。

(田中将斗の立場は…)

退場後も、リング上のビジョンにバック・ステージでのインタビューの映像が流れ、ここでも真壁への

IWGP挑戦を改めて表明。

今後は新日本を主戦場とするのであろうか。

思えば今年の小島はグリーン・ボーイの浜亮太に三冠を奪われ、そして全日本退団、

手術による長期欠場と、辛酸をなめ続けた。

しかし今回のG1制覇。

日本プロレス界のトップ・レスラーとして復活した。

 20回にして初めて、所属選手以外にG1を取られた新日本。

 小島は新日勢を敵に回したとも言え、今後の展開が楽しみである。

 

終幕は18:30ぐらいだったか。

プロレスを堪能した1日であった。

 

  最終的な星取表は以下の通り。

 

Aブロック}

棚橋弘至  ●○△○や○●○  9点

      アス内学_矢デ壁

真壁刀義  ●●○○や○○●  8点

      内矢デス_ア学棚

中西 学   ○や○●○○●●  8点

      矢_ア棚デス壁内

P・デヴィット  ○○●や●○○●  8点

      スア壁_学内棚矢

矢野 通   ●○○や○●●○  8点

      学壁ス_内棚アデ

内藤哲也  ○や△○●●●○  7点

      壁_棚ア矢デス学

ストロングマン  ●●●●○●○や  4点

      デ棚矢壁ア学内_

C・アンダーソン  ○●●●●●○や  4点

      棚デ学内ス壁矢_

 

Bブロック}

小島 聡   や○○○●○●○ 10点

        _高潮井永バ邑後

中邑真輔  ●●○○○や○△  9点

        永後バ高井_小潮

潮崎 豪   ○○●●○や○△  9点

        高井小永バ_後邑

永田裕志  ○●や○○●○●  8点

        邑バ_潮小後井高

後藤洋央起 や○○●○○●●  8点

        _邑井バ高永潮小

G・バーナード  ○○●○●●●や  6点

        井永邑後潮小高_

高橋裕二郎 ●●や●●●○○  4点

        潮小_邑後井バ永

井上 亘   ●●●●●○●や  2点

        バ潮後小邑高永_

 

 

 

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