2011.7.31(日) 全日本 愛知県体育館

2011 SUMMER ACTION SERIES

 

 

(※P:ピンフォール、ギブアップ)

 愛知県体育館では、この間まで大相撲名古屋場所があり、わたしも2度見に行った。

「満員御礼」が千秋楽だけ、という記録的な不入りであったが、悪い日でも5割は入って、

15日間で7万8000人を入れている。

今日のプロレス興行は更に厳しい。

アリーナは7割程、スタンドは1割あるかどうか。

公式発表は3250人だが。

TV中継もあるというのに、客席はともかくリング上も暗め。

これは節電なのか。

16:00開始。

大和ヒロシが前説。

以前はTAKAみちのく率いるROD、小島がリーダーのF4がやっていたが、今は1人で

こちらもちとさびしい。

 

 

1}

●中之上靖文 P 曹駿○  (6分16秒)

 

 上海出身の曹駿はでかい(195cm)が、太り過ぎでスタミナが切れていたように見えたが、

ゴールデン・アームボンバーのような技(天崩地裂)で勝利。

 

 

2}

カズ・ハヤシ  ○近藤修司  P 征矢学  BUSHI●  (12分15秒)

 

 真田と組んでアジア・タッグ王者になった征矢に対し、カズと近藤が挑戦アピール。

 征矢はすっかりパンプ・アップしてパワー・ファイターになった。

 フィニッシュは逆片エビでギブ・アップだが、その前のラリアット2連発でピンしてもよかったような。

 

 

3}

○曙 浜亮太  P ジョー・ドーリング レネ・デュプリ●     (5分56秒)

 

 外人組もでかいのだが、200kgコンビにはかなわない。

 浜→曙のボディ・プレス連発でフィニッシュだが、ちょっと早過ぎる印象でもの足りない。

 浜の後に曙が出て来ると、曙の動きがとてもよいように見える。

 

 

4}

船木誠勝 ○大和ヒロシ P 鈴木みのる MAZADA●  (13分51秒)

 

 契約が切れ、今は新日本を主戦場とする鈴木みのる。

今日は特別出演?

 かつての「愚連隊」の仲間とのタッグで、入場曲も「風になれ」ではなく「ヒーロー」。

 対するは船木。

 全日マットで恩讐を超え、歴史的和解を果たした2人だけに、今日は正々堂々闘って、

試合後は笑って握手するか、抱き合って涙するか、などと勝手に思っていたが…

 先発したこの2人、道場のスパーか、パンクラスの試合かというような攻防の末、船木が

腕十字でロープ・エスケープを奪う。

 最初の遭遇はこれで終わったが、後は殴り合い、蹴り合い中心。

試合後も延々と、場外を追っかけてまで。

 それも「らしい」か。

 鈴木みのるは、明日からG1(福岡で開幕戦)。

 フィニッシュのクロス・アーム式ジャーマンは、ブリッジのままホールドできず体固めに。

 

 休憩。

 

 

5 世界Jr.ヘビー}

KAI P 稔●     (24分25秒)

 

 稔の返上した世界Jr.を、決定戦で近藤修司を破って戴冠したKAI。

 今日はその前王者の挑戦を受ける。

 こんなに早くタイトル戦線に復帰するなら、返上しなくてよかったのでは。

 もっとも坊主頭の稔は、まるで罰を受けるかのようにKAIのハードな攻撃を受け続け、

フロッグ・スプラッシュ(スプラッシュ・プランチャ)で敗北。

 試合後、大和ヒロシがリング・インし挑戦を表明、KAIは受諾。

 大和に比べてKAIのしゃべりはうまくない。

 

 

6 世界タッグ}

グレート・ムタ ○KENSO P 太陽ケア 大森隆男●  (16分17秒)

 

 昨冬、最強タッグで見た時は、何かオーラを失っていたように見えたKENSO。

 相変らずやせているが、今はムタと組んで、好きなスタイルでのびのびやっているようだ。

 勝手な2人のチーム・ワークが悪い所がセールス・ポイント(笑い所)な王者組。

 ムタが大森に赤い毒霧からシャイニング・ウィザード。

 次いでザ・シークばりの火炎攻撃…もしくは花火?どっちにしろ、びっくりしたけどそれほど

すごいというものではなかったけれど、その後KENSOがダブル・ニー・ドロップを決めてフィニッシュ。

 試合後KENSOがマイク・アピール、そしてムタに手を差し伸べる。

ムタは握手すると見せかけてグリーン・ミスト、KENSOをKOしてさっさと帰って行く。

この試合、江戸川乱歩風に言えば「奇妙な味」の作品。

 

7 三冠ヘビー}

○諏訪魔 P 真田聖也●  (28分0秒)

 

 武藤全日本の生え抜き同士のタイトル・マッチがメイン。

 王座防衛後のマット上でのインタビュー。

 「(真田は)がんばっていたけど、このベルトを巻くのはまだ早えー」

 同感、という試合。

 痛めているのか、バンテージを巻いた上にサポーターをした真田の右肘。

 そこを諏訪魔が攻める展開が続く。

 反撃もあったが、真田が取るか?と思えた瞬間は終盤のジャパニーズ・ローリング・クラッチぐらいか。

逆に言えば、王者はもう少し挑戦者の攻めを受けたれよ、とも言えるが、一進一退の

勝負をするレベルまで真田はまだ来ていない、ということか。

 今年のチャンピオン・カーニバルでは準優勝したのだが。

 真田がよくなった所が今日の試合ではあまり感じられなかった。

 あんなに攻められたのに、終盤はサポーターもバンテージもはずし、右肘でエルボーを放つ。

 それがすごいことだと見えない(普通にやっているように見える)のが、今の真田の力量。

 (エルボー出した後で肘を押さえたりはしていたけど)

フィニッシュはラスト・ライド。

 

 全試合、あおりVTRが流され、流れがわかりやすくてよい。

 ただし、わたしの席からだとビジョンが見えづらかったが。

 会場を出た時に19:20頃であった。

 

 

 5月19日、試合前の控室でTARU選手による平井選手(スーパー・ヘイト)への暴行事件が

あった。

 試合後に倒れた平井選手はまだ意識を回復していない。

 TARU選手は無期限出場停止となった。

 ブードゥー・マーダーズは解散、現場にいたKONO、稔、MAZADAも出場停止(解除済み)。

 武藤は社長を辞任。

 週刊プロレスの6月29日号(No.1582)に、武藤のインタビューが載った。

 それを読む限り、トップとしてあまりに無責任であると思った。

 インタビュアーの佐藤編集長には、武藤を弁護するような意図を感じたが、逆効果になって

いると思った。

真摯に反省を示さなければ、ファンは離れて行くと思う。

 今日の不入りにも影響はあったのではないか。

 平井選手が一日も早くよくなることを願う。

 

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