2011.8.27(土) ALL TOGETHER テレビ観戦記

 

 

(※P:ピンフォール、ギブアップ)

 「東日本大震災復興支援チャリティー・プロレス ALL TOGETHER」が、新日本・全日本・NOAH

の三団体提供、東京スポーツ主催で開催された。

16:00の開始時間を前に、日本武道館は17,000人の大観衆で超満員となった。

 わたしは帰省しており見に行けなかったので、9月4日(日)、CS放送・テレ朝チャンネルの

番組を視聴した。

 

 

1}

飯伏幸太   タイガーマスク

○石森太二 P カズ・ハヤシ

BUSHI      近藤修司

大和ヒロシ    リッキー・マルビン●

 

10分5秒、450°スプラッシュ→片エビ固め)

 

 DDT所属ながら、IWGP Jr.王者ということで飯伏が出場。

 それならIWGP、GHC両タッグ王者のバーナード、アンダーソンにも出て欲しかったが。

 天才の名をほしいままにして今をときめく飯伏。

 けれど個人的には、初めて見た時の驚きは石森の方に大きかった。

 大舞台でのこの勝利を糧に一層頑張って欲しい。

 

 

2}

内藤哲也    モハメド・ヨネ

○真田聖也 P  征矢学

谷口周平    高橋裕二郎●

 

11分10秒、ムーンサルトプレス→片エビ固め)

 

 G1準優勝の内藤に、チャンピオン・カーニバル準優勝の真田。

 新日、全日の次代を担う2人に比べると、NOAHの谷口は地味…ながら、スープレックス

などで持ち味を発揮。

アジア・タッグ王者の真田、征矢が敵味方に分かれるマッチ・メークは、ちと残念な気が。

 フィニッシュはムーンサルト。

これで今日はもう出ない、と思った人もいたか…。

 

 

3}

斎藤彰俊 ○真壁刀義 P 太陽ケア● 後藤洋央紀

 

9分55秒、キングコング・ニードロップ→体固め)

 

 真壁組が押し切った印象。

 フィニッシュのキングコング・ニーは、相手の位置がいつもより遠そうに見えたが、それでも飛び

越えそうだった。

 試合後バック・ステージでのインタヴューも放送されたが、真壁は試合順に不満気。

 新日四天王の内2人がメイン、2人がこの第3試合。

 後藤は試合も負けていい所も少なかったので、一層の奮起が必要であろう。

 

 

4}

プリンス・デヴィット   金本浩二

田口隆祐      稔

鈴木鼓太郎  P 金丸義信

中嶋勝彦      KENTA

KAI         平柳玄藩●

 

15分7秒、スプラッシュ・プランチャ→片エビ固め)

 

 第一試合に続いてJr.のオール・スター戦。

 こちらはタッグ・チームをそのまま入れた感じ。

 NO MERCY+ジュニスタは連携もよく、玄藩の受け狙いもうまく行ってよかった。

 王者組は唯一ベルトを持っていない勝彦が、金本相手に一歩も引かない蹴り合い、殴り

合いでよかった。

 

 

5}

獣神サンダー・ライガー   鈴木みのる

○船木誠勝      P タイチ

佐野巧真         青木篤志●

 

12分47秒、スタンディング片羽締め)

 

 いつも我が物顔でリングを支配する鈴木が、今日はお兄さん達が相手でやや大人しめ?

 その分?タイチが頑張っていたが、フィニッシュを取られたのは青木だった。

 

 

6 デストロイヤー杯争奪バトルロイヤル}

○志賀賢太郎 P 外道●

 

11分54秒、エビ固め)

退場順:高橋広夢、キング・ファレ、征矢匠、BLACK BUSHI、中之上靖文、ヒデオ・サイトー、

渡辺高章、レネ・デュプリ、田上明、小川良成、曹駿、リ・チェギョン、MAZADA、

ザック・セイバーJr 、梶原慧、石井智宏、本間 朋晃、KUSHIDA、西川潤、

ジョー・ドーリング、宮原健斗、渕正信、スーパー・ストロング・マシン 、井上雅央、外道

 

 残った人を全部ぶっこんだみたいで、人の多いこと。

 TV解説が見所をはずしがちだったのが残念(田上対渕など)。

 今はフリーの志賀がまさかの優勝。

 バトルロイヤルはやはり全日系がうまいようだ。

 

 

7}

天山広吉   曙

永田裕志   浜亮太

●西村修  P  森嶋猛○

井上亘     吉江豊

 

11分20秒、バックドロップ→体固め)

 

 新日第三世代軍は、小島が負傷のため、亘がバトルロイヤル組から昇格。

 中西が出られればよかったのだけれど。

 ケンドー・カシン説もあったが、IGFの方に行ってしまった。

 森嶋は別の試合に出たかったかもしれないが、勝てたのでよしという所か。

 

 

8}

○佐々木健介 秋山準 P 高山善廣 大森隆男●

 

15分44秒、ノーザンライトボム→片エビ固め)

 

 今日一番の因縁あるマッチ・メーク。

 大森に対しこれ見よがしにNOAHタオルを掲げて見せる秋山。

久々復活のノー・フィアーは思ったより連携がよく、合体技もスムーズ。

 しかしやはり高山の動きは悪い。

 その分大森が頑張ったが、最後は秋山のエクスプロイダー、健介のラリアット、ノーザンライトを

食らいまくって取られた。

 しかし、顔よし、体よし、動きよし。

WJにさえ行かなければ…と今更言ってもしょうがないので、旅館もやめたようだし、今

から天下を取る気で頑張って欲しい。

 

9}

武藤敬司 ○小橋建太 P 矢野通 飯塚高史●

 

14分58秒、ムーンサルトプレス→体固め)

 

 大舞台ほどおいしい所を持って行く武藤だけれど、今日は小橋を引き立てた印象。

 この試合で覚えたような感動は、プロレスの他味わうことができないのではないか。

フィニッシュのムーンサルトの競演には感無量。

 

 

10}

○棚橋弘至   杉浦貴

諏訪魔  P  KENSO●

潮ア豪     中邑真輔

 

22分50秒、ハイフライフロー→片エビ固め)

 

 前評判(?)程にはめちゃくちゃと感じなかったが、このような舞台で(空気を読まず?)

自分を貫いたKENSOは立派…と言うべきか。

 最後は見事な負けっぷりであった。

 特に仲間割れ後の中邑のボマイェがすごかった。

 中邑のKENSOへの気持ちがよく現れていた。

 諏訪魔が、中邑とのアマレス流の攻防や杉浦との打撃戦で、一歩も引かない気持ちを

見せていてよかった。

 

 メイン以外はそれほど長い試合はなかったけれど、それでも全10試合、4時間半の放送。

 全てが熱戦で、見終わって疲れを覚えたけれど、会場で観戦したらもっと興奮して消耗

したであろう。

 

 今大会は震災復興支援のためのイベントであったけれど、プロレスのオール・スター戦ということ

では、1979年以来32年ぶり、ということが言われる。

 東スポ主催では確かにそうだけれど、この間にベースボール・マガジン社主催の「夢の懸け橋」

が、1995年に行われているので、そこから数えれば(ちょうど半分の)16年ぶりである。

 週刊プロレスでさえ触れていないようで、なかったことにされているのだとしたら、ターザン

山本氏がかわいそうであるので、書いておく。

 

今大会のテレビ放送については以下のようになっている。

 

{地上波}

 テレビ朝日 ワールド・プロレスリング 当日深夜(日付は8/28)2:25〜2:55

        GET SPORTS   翌日深夜(日付は8/29)0:30〜2:25内    

日本テレビ 特番         翌日早朝(日付は8/28)4:00〜5:00

 

CS}

 スカパー!スカチャン162 PPV 生中継16:00〜(再放送あり)

 http://www.njpw.co.jp/news/detail.php?nid=5984

 日テレG+    8/29(月)17:00〜21:30

9/26(月)23:00〜27:30

 テレ朝チャンネル 9/ 4(日)13:00〜17:30

 GAORA     9/11(日)19:00〜21:00

          9/17(土)22:00〜24:00

          9/22(木)17:30〜19:30

 FIGHTING TV サムライ  前編 9/13(火)23:00〜 1:00

                   9/14(水)20:00〜22:00

                   9/18(日)18:00〜20:00

               後編 9/14(水)23:00〜 1:00

                   9/15(木)20:00〜22:00

                   9/18(日)20:00〜22:00

 

 テレビ朝日系列局の「ワールド・プロレスリング」放送予定は、テレビ朝日のHPで公表されている。

 http://www.tv-asahi.co.jp/wrestling/pc/onair/index.html

 

ABA(青森朝日放送)  (土) 25:25〜25:55  1週遅れ

KHB(東日本放送)    (土) 25:45〜26:15  4週遅れ

IAT(岩手朝日テレビ)  (土) 26:00〜26:30  2週遅れ

AAB(秋田朝日放送)  (日) 25:55〜26:25  8日遅れ

YTS(山形テレビ)     (日) 25:25〜25:55  15日遅れ

KFB(福島放送)     (土) 26:30〜27:00  3週遅れ

 

 東日本放送が宮城県であるが、わたしが帰省時に確認した所、当日放送されたのは

札幌での棚橋−バーナード戦であり、4週ではなく5週遅れだと思う。

 ちなみにわたしが今住んでいるのは名古屋だが、名古屋テレビ放送(メ〜テレ)での放送

は「5日遅れ」とあるものの、これももう1週間遅れている。

 宮城県の新聞のテレビ欄には、近県の局の番組表も載っている。

 それによれば、宮城県、岩手県、山形県、福島県の日本テレビ系列局で日本テレビの特番

の放送はなかった。

(東北でも青森県、秋田県は宮城県から遠いので番組表の記載なし。)

 また、翌日の新聞を見ると、宮城県、岩手県、山形県、福島県のテレビ朝日系列局で

GET SPORTS」の放送がなかった。

これはレギュラー番組で、ウィキペディアによると放送されるのは関東、中京圏、広島県、

福岡県だけのようである。

(なお、名古屋の放送は0:59〜2:27で、東京より少し短かった。内容は試合の他、田口

や棚橋の被災地での映像もあった。)

ということで、東北の被災地でCSを見られない人がこの大会をTVで見るためには、

「ワールド・プロレスリング」で放送されるのを待つしかないものと思われる。

 次回は仙台で開催されるということなので、地元のテレビ局も放送に便宜を図って欲しい。

 被災地の復興に幾らでも金がいることは、がれきの山を見ただけでもわかる。

 だから大会の利益や募金が寄附されるのは大変ありがたいことだけれども、試合を少し

でも多くの現地の人に見てもらって直接メッセージを伝えることも大事だと思うので、主催者に

はその点にもご尽力をお願いしたい。

 地震の翌日、前売り券を買ってあったのでプロレスを見に行ったが、正直心ここにあらず

で、あまり楽しめなかった。

 家族に被害のなかったわたしもそうだったのだから、当時は多くの人がプロレスどころでは

なかったろう。

 しかし今は、プロレスを通じたメッセージが、多くの人に伝わると思う。

 

 

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