2012.1.21(土) 新日本 後楽園ホール

NJPW PRESENTS CMLL FANTASTICA MANIA 2012

 

 

 

 

 

(※P:ピンフォール、ギブアップ)

 

二連戦の初日は18:30から。

雨降りだったがよく入った。

公式発表は1950人(超満員)。

場外フェンスなし、リング・サイドのパイプ椅子席も少なめで飛ぶスペースを確保。

試合前のカード紹介は女性、各試合のアナウンスは男性、それぞれメキシカン

のスペイン語で行われ、メヒコの雰囲気を出している。

メキシカン達の入場曲は、メヒコのままなのだろうが、皆かっこよい。

タッグ・マッチはメキシコ・ルールで、タッチがなくても選手がリング・アウト→別の選手

がリング・インで、交代が認められる。

 

 試合前、先日急死した真樹日佐夫先生を追悼する10カウントゴング。

 遺影を持ったタイガーマスクと坂口相談役がリング上。

 リング下に選手が並んだが、その中にはリハビリ中の中西も。

ゆっくり目だが自分の足で歩いていた。

 早くよくなってほしい。

 

1}

男色ディーノ ●マキシモ P TAKAみちのく タイチ○

8分4秒)

 

 日墨オカマ&ゲイ・コンビは客席から登場。

 「危険ですので選手には近寄らないで下さい!特に男性の方はご注意

下さい!」

とのアナウンス。

 マキシモはブラソ・デ・プラタの息子とのことで、アンコ型で手足が短い。

 しぐさがかわいらしい。

 ディーノは生っちろくだらしのない体付きがリアルな感じ。

 試合は笑いの連続だったが、キス(リップ・ロック)の同士討ちからマキシモが

タイチに丸め込まれて負け。

 しかしその後もTAKA、タイチ、レフェリーにキスするなどリングを支配。

 勝負に負けて試合に勝った印象。

 オープニングにふさわしい、これぞ最新のルチャ!…ではないはず。

 

 

2}

タマ・トンガ ●キング・ファレ P YOSHI-HASHI○ OKUMURA

11分27秒)

 

 日章旗を掲げた大柄の日本人女性がOKUMURAのセコンドに。

 試合にちょっかいを出すなど、ヒール的な動きはメヒコそのままなのだろう。

 第一試合からの流れ?でファレ、タマに続けてキスされる災難?に。

 OKUMURAはすっかりルチャ・ドールになっていて、見事なトペ・コンヒーロを

見せた。

 フィニッシュはYOSHI-HASHIがツイスト・オブ・フェイト(のような技だが失敗気味)

からスワントーン・ボムで取ったが、全体的にはタマ、ファレの方がいい所を見せ

た印象。

 女性マネが下田美馬ねえさんだったと後から知る。

 印象が変わってわからなかった。

 

 

3}

○プリンス・デヴィット   邪道

田口隆祐    P 外道●

タイガーマスク      ミステリオッソ・ジュニア

12分50秒)

 

 まずミステリオッソと田口が先発して、華麗な攻防を見せるのだが、ミステリオッソ

が常に「ワサッ、ワサッ」と何やら叫び続けるので、客はそれが気になって少し

ざわつく。

 邪外ががんばって意外とデヴィットが捕まる展開が多い。

 邪道のフレアー・ムーブ(攻撃を受けた後に時間差で倒れる)は、うつぶせに

倒れる時の受け身(手のマットの叩き)が、大き過ぎてわざとらしい。

 自然にすっと倒れる方がいいと思う。

 フィニッシュは、タイガーがタイガー・ドライバー、田口がボディ・プレス、そしてデヴィットが

ダイビング・フット・スタンプと、コーナー・トップからの攻撃3連発で外道をピン。

 

 

 CMLL世界女子王者、栗原あゆみがリング・イン。

 挨拶はぐだぐだだったが、かわいいので許した。

 休憩。

 

 

 

 

4}

後藤洋央紀 ○KUSHIDA P ルーシュ マスカラ・ドラダ●

10分24秒)

 

 ルーシュは後藤よりもでかい。

 パワーもあり、スピード、勢い、技にもキレがある。

 トペ・コンヒーロは大迫力。

 気も強そう。

 後藤とのチョップの打ち合いは、(チョップも強烈だが)自ら張り手に変える。

 もっとも後藤の頭突きにダウン。

 とにかく後藤とのぶつかり合いが熱く、客もヒート。

 明日のシングルが楽しみ。

 ドラダも動きはよい。

 体を横にして回転させながらのプランチャ(トルニージョ)は圧巻。

 しかしフィニッシュは、KUSHIDAが膝を背中につけてのキャメル・クラッチで取り、

こちらも明日のシングル(CMLL世界ウェルター選手権)への期待を抱かせた。

 

 

5}

○内藤哲也         中邑真輔

獣神サンダー・ライガー P 高橋裕二郎

ディアマンテ         メフィスト●

13分33秒)

 

 ブラックキャット・メモリアル・マッチ。

 奥さんと息子さんがリング・イン。

 「ネコさんに今年の新日本のジャージを着てもらう」ということで、ジャージが

渡され息子さんが着る。

 ライガーは東京ドームに続いて全身シルバーの白獅子?スタイル。

 ディアマンテはでかく、身体能力も高いようで跳躍力もあるが、技術はまだ

粗め。

 飛び技を成功させることに集中して、そこまでの流れが型をなぞるだけ。

組体操の印象で、闘いに見えない。

 パワー・スラムを失敗、裕二郎が頭から落ちて戦線離脱。

 もっともこの技は一概に攻め手が悪い、とは言えないか。

 裕二郎も序盤ライガーとの絡みで受け身のタイミングがずれていたので、

不調もあったのか。

 裕二郎はずっと場外にエスケープしていたが、ディアマンテが中邑にプランチャを

見舞った際に巻き添えを食い(受けに参加)、また頭を打ったようで心配。

 中邑はマスク(頭巾?)を被って入場するなどノリノリ。

 くねくねヒールぶりはすっかり板について生き生きとしている。

 内藤との感情的とも思える絡み(執拗な頭部への蹴りなど)に客もヒート。

裕二郎を心配する客の注意をリング上に引き戻した。

 フィニッシュは内藤がスターダスト・プレスでメフィストから取ったが、その後も中邑に

やられていた。

 

 

 

 

 

 

6}

棚橋弘至 ●ラ・ソンブラ P オカダ・カズチカ ボラドール・ジュニア○

12分33秒)

 

 前評判の高いボラドールだったが、今日の攻防はソンブラに分があったよう

に見えた。

 コーナー・トップから場外に向けてのサマーソルト・アタックは圧巻。

 しかしフィニッシュは、ボラドール・スパイラル(垂直落下式ラナ)でソンブラの脳天を

マットに打ち付け、ボラドールが取った。

 今のルチャの高度な攻防では、攻守が瞬時に入れ替わり、どちらが攻め

ているのか最後にならないとわからないことが多い。

 この技もそんな感じ(ソンブラが自ら飛んで攻撃を仕掛けたよう)にも見え、

ちょっと戸惑った。

 IWGPヘビーに挑戦が決まった岡田だが、ポージングすれば客はブーイング。

 するとその後、棚橋が同じポーズで客の喝采を受ける。

 気を見るに敏、エースは客の心を掴むのが上手い。

 顔にペイントをし、中邑に劣らずルチャの祭典にノッていた。

 試合中は岡田に遅れを取ることはなかったが、試合後ツームストン・ドライバー

を受けてダウン。

 しかし客の岡田への期待は、正直あまり大きくないように思える。

 

 終了は21時半過ぎだったか。

 2時間強のコンパクトな興行だが、物足りなさは感じず。

 

 

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