2013.1.5(土) アイスリボン・横浜赤レンガ倉庫1号館

新春横浜プロレスフェスタ『新春リボン2013』

 

 

 

 

 

 

 15:30開始。

 観客は公式201人。

 元々狭い会場なので、密度が濃くてよい。

 OPはマッチ・メイカーの藤本つかさ(以下「つっか」)と、コーチの志田光

のトークから。

 さくらえみの抜けた後、この2人で回しているようだ。

 パンフを読むと何れもキャリア4年で、これは立派。

 志田は稀に見る美形でしゃべりも達者、声もいい逸材。

 気も強いようで、今日の試合では相手をボコボコにすると。

 アジャの相手ということで王者2人を選んだのに、昨日の道場マッチ

2人が欠場していたので頭に来た、とのこと。

 初めて来た客に手を上げさせる。

わたしも最初上げていたものの、しゃべらせられるとわかって手

を引っ込める。

 へたれで本当にすみませんでした。

 初めての人にもわかるようにと、各試合の見所をしゃべってくれる。

 試合はまあ見ればわかると思うけど、売店の仕組みがよくわから

なかった。

 買うものよっては引き換えに、選手と握手したり写真を撮ったり

できるらしい。

 アイスリボンの年賀ハガキをただでもらい、また指定席を買ったので

卓上カレンダーをもらった。

 パンフレットだけ買った。

 

 

{1   ニューイヤー ヤングニュージェネレーションバトル for ネクストフューチャーチャレンジ

グランプリ イリミネーション6人タッグ}

D新田猫子          世羅りさ○

B神谷英慶          福田洋@

(大日本プロレス)  (2-3)  (DDT選抜 ユニオンプロレス)

A伊東優作          タンク永井C

(FREEDOMS選抜 DEP)  (K-DOJO)

11分11秒)○数字は退場順。

 

 男2人で猫子のしっぽを延々と攻撃していて、20分なのにこれで

終わるのか?と思っていたら、福田(USAコールの人)が味方(永井)

のジャイアント・スイングのとばっちりを受けて場外に落ちる(オーバー・ザ・

トップロープで失格)というエクセレントな最初のフィニッシュ。

 後は順調に1人ずつ脱落して行き、世羅が猫子を落として優勝。

 猫子は猫ということで、福田(USAコールの人)のタンバリンが猫じゃらし

のように使われ、それに気を取られたのが敗因となった。

 世羅はデビュー間もないということで、正直ヘロヘロのグダグダだったが、

最後は機を逃さずドロップ・キックで猫子を葬った。

 美人さんで今後が楽しみな選手。

 レフェリーは志田が務めた。

 男にも毅然として注意していたが、特にでしゃばらず。

 和田京平も見習え。

 神谷(かみたに)は肩を痛めたようだったが、その後もある程度

攻防を続けてから脱落したのは立派。

 

 

2}

235 P くるみ〇

5分56秒)

 

中学生ながらキャリアもあり体も大きいくるみと、年は上だがデビュー

間もない235(ふさこ)の対戦は、レベルは低いなりに必至に一生懸命に

やっているので、学芸会に来た保護者のような気持ちで応援したくなる。

 全般的に言えることだが、打撃は激しく入れている。

 あと方針なのか試合後に引っ込むのが皆早い。

ダイビング・ボディ・プレスでフィニッシュ。

 

 

3}

希月あおい ○つくし P 内藤メアリ● Sareee

(ワールド女子プロレスディアナ)

11分9秒)

 

 つくしも中学生だが、くるみと違って小さい。

 プロレスが成長を止めさせていなければいいのだが…

 キャリアはあるので動きはいい。

 特に突き刺さるようなドロップ・キックは小気味良い。

 素早いのはいいが、もう少し的確にやってほしい所はあった。

 メキシコ流の足をすくって相手を倒すムーブ(≒中西学のマッケンロー)とか。

 あおいのいかにも今時の若い女の子的な立ち居振る舞いは、本人

にとっても団体にとっても個性、特色になってよいと思う。

 とにかく皆動きっぱなしなのがよい。

 ただ内藤は最後疲れた感じ。

足を首に掛けるキャメル・クラッチ(トゥインクル・スター・ロック)でフィニッシュ。

 

 

 

 

 

4}

○華名 P 松本都●

(フリー)   (崖のふち)

10分53秒)

 

 昔風に言えば道場スパーのような、今風に言えば総合のような闘い。

 それ抜きにしても、最近までTAJIRIの所(WNC)にいた華名は、

闘い方が男子プロっぽい感じがする。

 打撃(キック、張り手)の当て方とか、うまい。

華名がひたすら腕十字を狙って都が逃げる展開(ややしつこ

過ぎた感はあり)、都が脇固め、卍固めで逆襲も、その卍を逆に

決められタップ。

試合後、華名が都の健闘を称える場面は爽やかでよかった。

両者へそ出しコスチューム、都はカワイイ系で華名はエロカッコイイ系か。

 

休憩。

リングをちゃんと調整していた。

 

5 トライアングルリボン選手権}

△ヘイリー・ヘイトレット DRW 藤本つかさ△ 大石真翔△

                         (DTT)

15分)

 

 3WAY特有の面白さという点では、昨日のデヴィット×飯伏×ロウ・キー

にもまさったか。

 大石とつっかが仲間となってヘイリーを攻撃するが、時々、というか

毎回裏切り合う。

 小会場なので選手の声が聞こえ、しゃべりも面白い。

 転じて女子2人が大石を攻める。

 首4の字と足4の字を同時に掛けられた大石に、レフェリーが

「どっちが痛い?どっち?」

 ギブ・アップすれば誰が取ったか決めなくてはいけないから、一理

ある質問であろう。

 3WAYであると同時に、ミックスド・マッチでもある。

 男と女が闘うと、弱い者いじめに見えたり、逆に手加減している

ように見えたり、あるいはいやらしく見えたりしてしまう恐れもあるが、

その点大石はうまく闘っていた。

 もっともヘイリーは、でかくて体格的に男に見劣りしない(特に体重)。

 最後は1人が2人を丸め込む技の応酬で盛り上げたが、フィニッシュ

に至らずタイム・アップ。

 規定によりヘイリーの王座は剥奪された。

 

 

 

 

 

 

6}

○成宮真希 星ハム子 P アジャ・コング 志田光●

OZアカデミー)

19分37秒)

 

 大晦日にICE×60王者となった成宮。

 写真で見るとおっとりした感じの美人だが、いざリングに上がると

キツイ目付きで、掛け声も鋭い。

 しかし志田の闘争心はそれ以上、執拗に成宮を狙い、攻める。

 アジャも呼応し、新王者をいたぶる。

 もちろんレジェンドと言ってよいビッグ・ネームだけれど、偉ぶって相手

を見下したり、不必要に余裕を見せたりせず、厳しく攻め、受ける

所は受ける(ハム子との絡みでは笑いを取っていたけれど)。

 他のリングではわからないけれど、今日のアイスリボンの試合について

は、志田が方向性を決めて引っ張り、アジャはそれをフォローしていた

ように見えた。

 キャリアでは雲泥の差があっても、それができる所に志田の、そして

アジャの器が見えるように思った。

 攻められ続けて泣き顔にすら見えた成宮だけれど、ハム子の助け

で反撃、志田を武者返しで丸め込んでフィニッシュ。

 劣勢に「成宮―!」と叫ぶ声援、客もだがリングサイドの仲間の選手

がすごかった。

 あれだけの声があれば頑張れる気がした。

 負けて悔しい志田は、試合後も成宮を狙って乱闘。

 その時アジャが、ハム子と笑いを取っていたのはどうかと思うが、

その後成宮に近付いて何か言っていた。

 パンフによればブル中野が成宮にギロチン・ドロップを伝授したとのことで、

アジャにも思いがあるのかもしれない。

 パートナーの志田と2人、女子プロレスを背負って立つ人材と認めた

のだろうか?

 アジャはともかく、わたしはそう感じました。

 

 

 メイン終了後、出場したほとんどの選手がリングに上がり、順に今年

の抱負をスピーチ。

 一部のみ記す。

 

星ハム子「もう30歳。でも年じゃない!顔じゃない!わたしがアイスリボン

を引っ張る!」

松本都「崖のふちプロレスの後楽園大会を満員にする。東スポプロレス

大賞のMVPを取る!」

猫子「にゃー、にゃーにゃーにゃー!」

世羅「世羅という名前は地元広島の地名から来ている。広島リボンを

やる!」

つっか「わたしは現実的に、プロレス大賞の女子プロ大賞を!トライアングル

リボンは王者決定トーナメントをします」

 

 最後にマイクを取ったのは成宮(志田は来ていない)。

「色々あったけど(※退団者のことと思われる)、面々のスピーチの後、

選手が皆の所に行って握手します!」

 

 皆本当に来てくれた(男子含む)。

 小会場だからこそ、とは言えるけれど、本当は新日の棚橋のように

客の方が選手に群がるようにならなければなるまい!

 18時に10分程残して大団円。

 19時からは大日本だが、(藤波元新日本プロレス社長風に言えば)

所用につき、これで帰った。

 

 

 

 初めて見たアイスリボンは、試合を除けばアイドルのイベントのような感じ

(と言ってもTVやネットで見聞きするぐらいで、それもよく知っている

とは言いがたいが)。

 客はいわゆるオタクのよう。

 一見さんには入りがたい雰囲気もあるが、入ってしまえば心地良い

のだろう。

 良い面悪い面あろうが、選手との距離感が小さく感じた。

 アイスリボンについてほとんど何も知らなかったけれど、今実際に試合

を見てみると、話だけで聞いていたような芸能人志望者のプロレスごっこ

ではなくて、本物のプロレスになっていると思った。

 特に志田光は、長与千種以来の大器ではなかろうか。

 気が強すぎるようにも思えるが、今はこれでよかろう(つっかが脇で

支えるだろうし)。

 できれば円熟するまでプロレスを続けてほしい。

 写真よりも実物の方がずっときれい。

それはしかし写真の撮り方が悪いということで、いいことではない。

 今日のコスチュームは、デザインはいいと思うのだが実際にはへその両横

が中途半端にだぶつく所に難があると思う。

 

 

メニューページ「2013」へ戻る