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1908.2.3 前田光世 対 J・エッソン |
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NATIONAL LIBRARY OF
AUSTRALIA(オーストラリア国立図書館)のAustralia Trove(豪州の宝庫)というウェブ・サイト https://trove.nla.gov.au/newspaper/
で見つけた、古い新聞の記事をご紹介します。 The Australasian
(Melbourne, Vic.) Saturday, 14
Mach 1908 Page 21 https://trove.nla.gov.au/newspaper/article/139211065? SPORTING NOTES FROM HOME. By ROBIN HOOD. 本国よりのスポーツ短信 ロビン・フッド筆 ロンドン、2月7日。 … WRESTLING. レスリング。 The big wrestling tournament, catch-as-catch-can-style,
at the 掴める様に掴め式の、大レスリング・トーナメントは、アルハンブラ音楽堂にて、極めて多数のあらゆる体重と寸法の強者達がそれに参加して、大いなる成功を示した。数日続いて幾つかの素晴らしい競技を提供した後、参加した多くの外国人達を凌駕した大英帝国のレスラー達の決定的な大勝利の内に月曜日に終幕を迎えた。ヒンドリーの、ジョー・キャロルが、中量級で優勝したのは、些か名の知れたピーター・ゴッツ(11ストーン4ポンド(※72kg)、王者)を決勝戦で打ち負かしてであった。ジャック・キャロル(「ジョー」の甥)は軽量級を制し、そしてアバディーンの、ジェームズ・エッソンが、重量級を勝ち取った。エッソンは、若干22歳、身長6フィート3と3/4インチ(※192cm)、体重16ストーン(※102kg)にして、大いに強力であった。決勝戦に於ける彼の相手は極めて機敏な小柄の「日本人」、前田大和、彼が、しかしながら、大いに不利な立場にあったのは、身長が5フィート6と1/2インチ(※169cm)、体重が11ストーン4ポンド(※72kg)しかなかったので。三階級の正賞はそれぞれ25ポンド、50ポンド、そして80ポンド…ロンズデール卿によって加えられた、階級毎の高価な優勝杯と共に。 An even better-class tourney, but in the Greco-Roman
style, is now in progress at Hengler’s Circus,
several first-class men taking part in it, and the money prizes being far
more valuable. The winner—of course, in this style there is only one class—will
take £200, second £100, third £80, fourth £50, and so on. This tourney is being
engineered by M. Beketour, proprietor of the circus,
and will last a considerable time, judging by the great array of foreign and
home talent entered for it. ギリシャ・ローマ式ではあるが、更に上級の大会が、ヘングラーのサーカスにて今進行中で、幾人かの一流選手が参加しており、そして賞金ははるかに高額となっている。優勝者が…もちろん、この形式に於いては一階級しかない…受け取ろうは200ポンド、第二位が100ポンド、第三位が80ポンド、第四位が50ポンド、等々。この大会は、サーカスの所有者、べケツアー氏によって監督されており、そして、甚だ多数の外国と本国の人材がそれに加わった事から判断すれば、かなりの期間続くであろう。 アルハンブラ・トーナメントのヘビー級決勝戦、前田大和(光世)は残念ながら、スコットランドの巨人レスラー、ジミー・エッソンに三本勝負でストレート負けでしたが、重い階級での準優勝は立派な成績でした。 本来の階級であるミドル級の予選で苦杯をなめたヘンリー・アースリンガーとは、トーナメント終了後に同じ劇場でワン・マッチでの再戦が組まれました。前田にそれだけの興行価値があったということでしょう。 アルハンブラ・トーナメントの結果については、別ページ「1908.2 J・エッソンとアルハンブラ・トーナメント」にも書いています。よろしければご覧下さい。 メニューページ「1908 前田光世とアルハンブラ・トーナメント」へ戻る |