第2回とちぎ将棋まつり 2011.1.9(日)

於 東武宇都宮百貨店

▲加藤一二三九段−△米長邦雄永世棋聖

 

 

写真は左から、終局後大盤で検討する加藤九段、米長永世棋聖、戸辺六段。

 

とちぎ将棋まつり公式HP

http://www.tochigi-shogi.net/matsuri/index.php?type=Program&rdat=0109

ネット中継

http://live.shogi.or.jp/event/tochigi/kifu/tochigi110109-03.html

 

 対局前の舌戦。

(わたしの省略化されたメモより。もちろん実際にはもっと語彙が多くて丁寧)

 

米長 何年ぶり?30年ぶり?

加藤 最後はA級順位戦で。

米長 10年くらい?

    加藤さん自信あるの?

加藤 普段の気持ちで。

米長 あ、そう。負けたら引退すると聞いたけど?

(※実は自分で勝手にHPに書いた。米長負けなら会長辞任とも。)

加藤 お正月気分も抜けない所ですから、穏やかに。

米長 穏やかにね。握手で。(※両者笑顔で握手。)

加藤 わたしが下座でいいんですよね?

米長 あなたが上座。

加藤 永世位保持者は上位という規定がある。

米長 あなたはお客様だから。(※?)

加藤 永世棋聖ですから。わたしが下座で。

米長 下手に出られると対局態度が変わってくる。

    (舞台を見て)ところでどっちが上座?

加藤 舞台というのは、どちらかはっきりしません。

(※解説の大盤に遠い方が上座、と教えられる。)

米長 じゃあお互いに真剣勝負で。

 

 

写真は、駒を並べ終わったところ。米長永世棋聖(左)と、気合を入れる?加藤九段(右)。

 

 振り駒の結果、加藤先手に。持ち時間15分、切れたら1手30秒未満。

 コメントは感想戦での発言。

 

先手:▲加藤一二三九段 後手:△米長邦雄永世棋聖

解説:広瀬章人王位、戸辺誠六段

 

1▲7六歩

2△8四歩

3▲6八銀

  4△3四歩

  5▲7七銀

  6△6二銀

  7▲2六歩

  8△4二銀

  9▲4八銀

 10△5四歩

 11▲7八金

 12△3二金

 13▲5六歩

 14△6四歩

 15▲2五歩

 16△6三銀

 17▲6九玉

 18△7四歩

 19▲4六歩

 20△6五歩

 21▲2四歩

 22△同歩

 23▲同飛

 24△7三桂

 25▲4七銀

 26△5二飛

 27▲2八飛

 28△2三歩

 29▲6八銀

 30△8八角成

 31▲同金

 32△4一玉

 33▲7九玉

 34△6二金

 35▲7八金

 36△3一玉

 37▲3六歩

 38△6四銀

 39▲3七桂

 40△5五歩

 41▲同歩

 42△6六歩

 43▲同歩

 44△5五銀

 45▲5三歩

 46△同飛

 47▲7一角

 48△6一歩

 49▲8二角成

 50△6六銀 (加藤、持ち時間が切れ30秒将棋に)

 51▲5六歩 (米長、持ち時間が切れ30秒将棋に)

 52△6五桂

 

 

 

写真は、対局前に一礼する両対局者。

 

53▲5八金

 54△5七角 米長「△3九角▲3八飛△5七角成は▲6四馬。

         本譜△5七角に▲6四馬ならそこで△3九角成」

 55▲同銀

 56△同桂成

 57▲6七歩

 58△5八成桂

 59▲同銀

 60△5七歩

 61▲4七銀 広瀬「▲6九銀は?」

        加藤「上がるのが形なんです」

 62△5八銀

 63▲6六歩

 64△4七銀成

 65▲4五桂

 66△5六飛

 67▲6五角 米長「いい手でしたね。勝ったと思ったでしょ?」

        加藤「優勢だと思いました」

 68△4六飛

 69▲同馬

 70△同成銀

 71▲1五桂  戸辺「▲4四桂は?」

         加藤「いいと思ってるから。安全に」

 72△3七角

 73▲2三桂不成

 74△2二玉  米長「玉寄ったら負け」(加藤も同意)

 75▲2七飛

 76△2六銀  米長「△2六歩なら負けでしょう」

 77▲3七飛

 78△同銀不成

 79▲1一桂成

 80△5八歩成

 81▲2五香

 82△1一玉  米長「△2三歩なら▲1ニ銀」

 83▲5五角

 84△2二歩

 85▲2三歩

 86△6八金

 87▲同金

 88△同と

 89▲同玉

 90△2八飛

 91▲5八歩

 92△2五飛成

 93▲3三銀 加藤「思い違い。大誤算でした」

        米長「いいじゃないですか。お年玉でね」

        加藤「▲2二歩成△同金▲3二金で▲2三金には

△4ニ金か。繰り返し(千日手?)も考えた」

        米長「▲3二金には△4五成銀と思っていた」

加藤「それなら▲2二金△同竜▲同角成△同玉

▲2五飛△2三歩▲4五飛」

 94△同銀

 95▲同桂成

 96△5五竜

 97▲2二歩成

98△同金

99▲2三歩   

100△6六竜

101▲6七銀

102△5七角

103▲同歩

104△同成銀

105▲7九玉

106△7八金 まで△米長勝ち

 

 

 

写真は、初手を指す加藤九段(右)。

 

(感想戦後)

米長 どうですか。感想。

広瀬 (解説は)緊張した。

米長会長の将棋は若々しかった。

 見習ってがんばりたい。

米長 加藤さんについても。

戸辺 今が一番緊張している。

わたしは若手では加藤先生と一番対局している。(※3局)

対局姿勢を見習って行きたい。

米長 加藤さんも何か一言。

加藤 そうですね、すれすれの大接戦で、率直に言って、

米長永世棋聖の作戦に大変だという思いで指し続けていた。

最後少しいいのかなと思っていた。

大変迫力のある、負けましたけども、勝つのがよかったけれども、

内容はよかった将棋。以上です。

 

 懸賞金をたくさんもらった米長会長、「北尾まどか(女流初段、実行委員長)に」と言って全部渡す。

 実行副委員長が出てきて「(とちぎ将棋まつり)実行委員会でお預かりします。」

 米長「加藤さんが勝っていたら全部教会に行っていた。」

 

 

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