競馬用語「ひ」


飛越ひえつ
障害戦において、障害を飛び越えるジャンプのことを飛越という。

被害馬ひがいば
進路を妨害された馬のこと。

曳き運動ひきうんどう
厩務員などが馬を引っぱって運動させること。乗り運動と同じように競走馬にとって欠かすことの出来ないトレーニングのひとつで、朝の乗り運動や調教の前後、また午後の乗り運動の前後など休みの日以外は毎日行われている。準備運動、整理運動として曳き運動は行われるが、歩様を観察することも目的の一つで、脚部不安の早期発見につながる。

引き返しひきかえし
矯正馬具のひとつで、マルタンガールといわれるもの。腹帯からハミを通じ、手綱につながっている装具で、また綱ともいわれる。騎手の意志に反して暴走したり頭を上げる悪癖のある馬にその癖を出させないために使うもの。一般に頭が高いといわれる馬に用いられている。

引き込み線ひきこみせん
競馬場のコーナーの奥まった場所をさす。→ ポケット 参照

引き綱・引き手ひきづな・ひきて
馬を引く時に付ける綱のこと、厩務員が出走馬を引いて歩くが、このとき引いているのが引き手(引き綱)で、騎手が持つ手綱とは別のもの。

鼻孔びこう
鼻の穴。

久々ひさびさ
レースを遠ざかっていた馬が久しぶりに出走すること。

肘離れがいいひじばなれがいい
肘の端の部分が盛り上がって胸郭から離れている状態をいう。この場合、良いフットワークにつながるとされる。

鼻出血びしゅっけつ
競走馬は競走中に鼻出血をすることがあるが、その原因は学問的にはまだはっきりしないと言われている。馬は口で呼吸できないため鼻出血を発症すると呼吸が十分出来なくなり競走能力を発揮できず大敗することも多い。鼻出血は習慣性になりやすいため、はじめて鼻出血した馬は1カ月、2回目の馬は2カ月、3回目以上の馬は3カ月間出走できないこととなっている。もっともゲートにぶっつけたりした外傷性の鼻出血はこの限りでない。

飛節ひせつ
馬の後脚の大きく屈曲した部分を飛節といい、人間の足で言えば、足首に当たる部分。(→ 直飛節、曲飛節 参照)

左回りひだりまわり
東京競馬場、中京競馬場、新潟競馬場が左回りで行われる。また、トレセンでは、美浦トレセンでは、南馬場、北馬場ともに 水、木、金が右回り、火、土、日が左周りで行われるが、東京競馬場開催期間中に限り、北馬場は水、木、金が左回りになる。栗東では、原則的に日曜、火曜が左回り、それ以外は右回りで調教が行われる。

引っかかるひっかかる
騎手が抑えてもいうことをきかず突っかかるように行きたがる状態をいう。騎手と馬が折り合っていない走りっぷりで、レースでこういう状態になると能力に影響することが多い。

ピッチ走法ぴっちそうほう
跳びを小さくして、脚の回転を速くしてスピードを上げる走り方、小柄な馬に多い走法で、一般には道悪馬場を得意とする。

引っ張るひっぱる
勝負どころで勝負しない、または騎手の判断等何らかの理由で馬の力をだしきらせないこと。肝心なところで、騎手が手綱を引いたり、ムチを入れるのをやめたりすること。

ひづめ
馬の球節の下で人間の中指1本に当たり、外見爪のようにみえる部位をいう。昔から「蹄なければ馬なし」といわれているように、蹄は馬体を支える基礎であり、運動上もっとも大切な部分である。したがって削蹄、装蹄、また蹄の手入れの良否が、直接、間接に馬の能力に大きな影響を及ぼすものであり、厩舎関係者は裂蹄や蹄の病気にかからないよう、蹄の良好な状態を保つため注意している。蹄鉄は、この蹄の摩耗を防ぐために着けられている。

一息入るひといきはいる
 レース間隔が一ヶ月以上あくこと。もしくは、レース途中ではペースが緩んで、息を入れるタイミングがあることをいう。

一口馬主ひとくちばぬし
馬主登録をした人が、競走馬の馬代金を何口かにわけて、出資者を募集するしくみでクラブ馬主とも言われる。

一叩きひとたたき
一度レースに出走させること。

ヒモ
連対馬のことで、2着にくる馬、あるいは本命馬にくっついてくる馬をいう。「ヒモ探し」「ヒモに狙える」「ヒモが狂った」など2着馬という意味で使われている。

平場競走ひらばきょうそう
一般競走のことで、特別レース以外の条件戦をいう。同じ条件レースでも特別レースに比べ賞金も安いし、メンバーも手薄ということで格下のレースと見られがちである。

牝系ひんけい
母馬の血統の総称を母系、牝系、あるいは牝系統といっている。「この馬の牝系は○号族」だとか「この馬の母系には○○○○(有名種牡馬)の血が入っている」などと母馬の血筋を表すときに使われる。この牝系統を系図のようにまとめたものが“ファミリー・テーブル”で、牝系統別にまとめ成績、生年等を付記し根幹馬までたどったもので、牝系を調べるのに大変便利な書物である。



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