競馬用語「ほ」


帽色ぼういろ
騎手がレースの時かぶるヘルメットの色のことで、枠順が分かりやすいようにそれぞれ1枠=白、2枠=黒、3枠=赤、4枠=青、5枠=黄、6枠=緑、7枠=橙、8枠=桃と決められている。また同枠に同馬主の馬が入った場合外側の騎手は染分け帽(1枠は白と水色、他は枠の色と白の四つ割り染分け)をかぶる。

法人馬主ほうじんばぬし
会社組織(会員を集めているクラブなど)の馬主のことで、馬主を個人馬主と区別するときに用いられる。

放馬ほうば
競馬場やトレセンで騎手を振り落として逸走してしまうこと。競走当日においては返し馬のとき極度に興奮した馬が起こすことが多く、競走能力に影響することもある。

放牧ほうぼく
通常競走馬はトレセンで生活しているが、牧場に帰すことを放牧という。足元の故障などで治療のためのこともあるが、レースを使い込んで疲れがたまったときなどにリフレッシュのために出されることも多くなったし、暑さに弱いサラブレッドなので、夏場涼しい北海道でひと息入れる馬も多い。厳しい鍛錬から解放されてリラックスする効果は大きく、放牧から帰って変身する馬もいる。また、放牧から帰っての緒戦を放牧明け(のレース)という。

細めほそめ
単に「細い」ということの方が多いが、太目に対する逆の言葉で、見た目に馬体が細く映り、腹部の線が後ろにゆくにしたがって切れ上がりすぎているような状態。馬体重が使うごとに減るようなとき「細化する」というが、細目というときは数字的なものでなく見た感じ細いというもの。仕上がりきった馬体と紙一重ということもあり見きわめが肝腎。

ボックス買いぼっくすがい
馬番を3つ以上選び、それらすべての組み合わせを買う方法。

歩様ほよう
馬の歩き方のこと。調子の良い馬は歩様がスムーズで伸びやかだが、どこかに故障や疾患を持つ馬、疲れがたまっている馬など歩様に乱れが出ることが多い。

ポリトラック
電線の廃材を細かく砕き、敷き詰めた馬場や、ワックスと砂を混ぜた馬場などの新しい素材を使った調教コース。

本追い切りほんおいきり
最終調教のこと、レース前の最終的な調教、レースにむけて最終的な調整が行われる調教のこと、通常は水曜または木曜に追われる。

本格化ほんかくか
成長とともに、馬体が充実して脚力が増したり、精神力が身について引っかからなくなったり、目に見えて競走能力が向上し、その能力を遺憾なく発揮できる状態になったことを指していう。

本交ほんこう
自然交配のことで、人工授精によって生れた仔は、サラブレッドとしての登録が認められない。

本賞金ほんしょうきん
1着から5着までの馬主に対して、競馬会から交付される本来の賞金のこと。出走奨励金、距離割増賞、父内国産馬奨励賞、特別レースにおける付加賞などは含まないものである。

本紙予想ほんしよそう
予想の印はトラックマンや記者がそれぞれの自分自身の取材を反映させつつ、独自の判断で予想印を打っているが、本紙予想は、その新聞を代表する予想見解。多くの場合は個人が担当するが、編集部で、総合的に判断する場合もあるようである。

本線ほんせん
主力馬券、つまり、的中する可能性がもっとも高いと期待して狙う馬券のことで、通常予想印でいう。◎と○の組み合わせを指していうことが多いが、◎を軸として○▲△へ流す組み合わせを本線という場合もある。

本馬場・本馬場入場ほんばば・ほんばばにゅうじょう
実際に競馬の行われる馬場という意味で、芝コースをさす。ローカル競馬では現在も新馬戦などのため本馬場での調教を行うこともあるが、これを本馬場調教(本馬場追い)という。中央場所の場合は関東は美浦、関西は栗東のトレセンで調教が行われ、競馬場の本馬場が開くことは少ない。美浦では南のCコース、栗東ではDコースが芝のコースになっており、そこで追うことも本馬場追いといっている。

本馬場調教ほんばばちょうきょう
芝コースで行う調教のことをいう。

本命馬ほんめいば
そのレースにおける優勝候補で、メンバー中一番強いと思われている馬。予想紙の上では◎印で表示されている。中央競馬では現在馬券の主流が連勝複式になっているため、2着までにくる確率の高い馬に◎印が付けられることもある。

凡走するぼんそうする
下位の着順に終る、または人気を下回る着順に終ることをいう。

ポケット
「ポケットからの発走」などと使われるように競馬場のコーナーの奥まった場所をさす。例えば京都の2400mの発走地点は4コーナーのポケットから、東京の2000mは2コーナーのポケットということになる。

ボロ
馬糞のこと。ボロの状態によって馬の健康状態をある程度チェック出来る。ボロは軟らかいのは良くなく、落ちたときに三つ四つに割れるくらいの硬さが良い状態だといわれている。パドックなどでボロをする馬もいるが「ウンを落とす」といって嫌う人もいる。

本番ほんばん
クラシックレースをはじめ天皇賞などの目標にする大レースを前哨戦時、またレースの前などに「本番で…」という使い方をする。最近は賞金も高くなりどのレースも目一杯のレースをする馬が多くなっているが、以前は「本番前のひと叩き」などという言葉も使われていたように前哨戦では意識的に余裕を持って馬体を造り、目標の大レースに向かった馬もいたものだ。

ホームストレッチ
最後の直線コースのこと。直線の長さは競馬場によって異なり、東京競馬場の芝コースが507mと一番長く、その他の競馬場は250mから400mぐらいである。



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