競馬用語「と」
■ トゥインクルレース
夜間行われるレース、つまりナイターのことで、中央競馬ではないが、大井などの地方競馬で行われる。
■ 当歳馬 【とうさいば】
その年に生まれた馬のことで、とねっことも言われ0歳馬を指す。尚、日本では従来数え年で年齢を表示していたが、2001年より外国に歩調を合わせ、満年齢表示となった。
■ 当日追い 【とうじつおい】
レース当日の朝、脚ならし程度に軽く走らせること。
■ 当日輸送 【とうじつゆそう】
競馬開催日に出走馬を競馬場に輸送することで、関東なら美浦から東京、中山へ、また関西なら栗東から阪神、京都、中京へ当日輸送が行われている。ただ、美浦から東京、栗東から中京への輸送は距離があり時間もかかることから前もって競馬場への入厩も認められている。
■ 同着 【どうちゃく】
2頭以上の馬が同時に決勝線に到着し、決勝写真を引き伸ばしても判定が出来ない場合に同着となる。同着の時の賞金は、例えば1着が2頭同着の場合1.2着の賞金の合計を折半する。また、賞状や賞品は同じ物を双方に渡すことになっている。連複馬券では1着同着の場合は関係ないが、単勝は両馬とも的中となる。2着が同着なら連複馬券も2通りが的中となる。これはあくまで2頭が同着の時のことで、3頭以上が同着ということもあり得る。
■ 道中 【どうちゅう】
レースの途中のこと。『道中揉まれずにスンナリいければ…』などのように用いられる。
■ 頭格 【とうかく】
細い革で出来た馬具で、馬の頭から、頬、顎にわたっており、ハミを吊って馬の口の中に入れ、適当な位置を保たせるために使用するもので、馬を扱う場合の補助の役目もする。また、ハミをつけないものを端綱(はづな)という。厩舎関係者の間では頭絡のことを“天井(てんじょう)”と呼んでいる。
■ 登録 【とうろく】
出走登録のことで、中央競馬では出走する意志のある馬は一般出馬登録をしなければならない。現在は1開催ごとでなく、春、夏、秋などシーズンごとに一括して登録しているが、開催ごとに追加登録も受けつけられている。また特別レースに出走するためには特別出馬登録をしなければならず、前日発売のあるGTレースは2週前に登録されるし、通常の特別レースは1週間前に特別登録が行われている。この他、JRAでは馬主、服色、馬名などの登録も行われているが、血統登録だけは財団法人日本軽種馬登録協会で行っている。
■ 登録抹消 【とうろくまっしょう】
→ 抹消 参照。
■ 特配 【とくはい】
特別払い戻しのこと。競走は成立したが、たまたま的中券が一票も売れていないとき、その場合すべての勝ち馬投票券(馬券)に70円の特別払い戻しをすることになっている。しかし、現在は無投票になる馬券はなく、今後も特配が行われることはなさそうだ。
■ 特別給付金 【とくべつきゅうふきん】
単勝式と複勝式馬券の的中者には、そのレースの売得金の5%に相当する額が払戻金に加算される。これを特別給付金という。
■ 特別競走 【とくべつきょうそう】
○○特別、○○ステークス、○○賞などレースに名前が付けられている競走は全て特別レースで、一般条件レースと異なり、特別登録を必要とする競走である。また、GT〜GVなど格付けされている重賞レースも特別レースに含まれる。
■ 時計がある・ない 【とけいがある・ない】
速い持ち時計を持っていること。
■ トップスピード
その馬が全速力で走ったときのスピード。
■ トップハンデ
ハンデ戦の出走馬の中で最も重いハンデを背負う馬のこと。
■ トモ
馬体を大きく3つに分けて前躯、中躯、後躯と呼ぶが、その一番後方の後躯のこと。その中には尻、尾、股(もも)、後肢が入っているが、一般的には後肢と書いて“とも”と読ますように後肢そのものを指すことが多い。“とも”は競走馬のエンジンの役割を果たすところで、いい馬とは逞しく伸びやかな後肢(とも)をもっている。
■ トモを落とす 【ともをおとす】
調教やレースの最中に、騎手が馬体に異常を感じた場合に使う言葉。
■ トモが出る・張る 【ともがでる・はる】
見るからに後躯がたくましくなること。
■ トモの返し 【とものかえし】
この場合のトモは後脚のことをさし、体重移動をして後ろ脚を地面から蹴り上げるとき、さらに地面を蹴るようにして、推進力をつけるが、そのため、蹴った勢いで蹄がクルッと後ろを向く、これをトモの返し、という。
■ トライアル
トライアルレースともいい、5大クラシック及び秋華賞(旧エリザベス女王杯)の前に行われるレースで、競走名とともに「○○トライアル」と記されているレースのこと。このトライアル競走の上位馬(競走ごとに定められた2着または3着)は優先的にそのレースに出走する権利が与えられている。
■ トラックマン
競馬専門紙の取材記者のこと。レースの予想、記事を書くために朝早くから馬の調教を観察し、攻め馬時計を採ったり、また厩舎を歩いて出走予定馬の状態を取材したりする。我が社は東西とも精鋭揃いで、内容ある談話と的確な情報を送っている。
■ トリプルクラウンホース
三冠馬のこと → 三冠馬 参照
■ トレッドミル
ゴム製のベルトが一定速度で回転し、その上に乗ってベルトの動く速度に併せて歩いたり、走ったりする機械。
■ トレーニングセンター
一般に「トレセン」といわれ、競走馬を一カ所に集めて合理的に調教する場所で、競走馬と厩舎関係者の一大団地ともいえる。昭和44年に滋賀県栗東町にはじめてトレーニングセンターが完成し関西馬が集結した。その後昭和53年に茨城県美浦村に関東馬が集まるトレーニングセンターが完成、中央競馬の馬はこの二つのトレセンに集結している。また、現在は地方競馬にもいくつかのトレーニングセンターもできているし、「トレセン」と呼ばれる本格的な調教(仕上げに必要な攻め馬)施設を持つ民間の育成牧場も多くなっている。
■ トレーニングセール
すでに初期調教を済ませた2歳馬のセリ市、競馬場や、育成場のコースで走るところを披露し、その後セリに入る。
■ トロット
速歩のこと ダクと同じ意味だが、トロットは英語 ダクは日本語。
■ トータリゼータシステム
勝馬投票券売上高表示機のこと。現在設置されているトータリゼーターは勝馬投票発売機と電子計算機、それに概算払い戻し表示機を直結したもので、トータリゼーターシステムと呼んでいる。大型コンピューターで一括処理を行うことにより勝馬投票が刻々オッズ(概算配当率)となって表示される仕組みになっている。
■ ドンジリ
ビリのこと → シンガリ負け 参照。