通院で治療できる下肢静脈瘤の硬化療法を行います。

ただし、全ての下肢静脈瘤が硬化療法で治せるわけではなく、静脈瘤の太さ、範囲に限界があるので、中等度以下の静脈瘤に限ります。

非適応:大伏在静脈瘤(足首の内側から太腿の付け根までの長い静脈瘤):硬化療法では再発するので手術療法(ストリッピング:抜去術)が勧められています。

適応:孤立性静脈瘤、網目状静脈瘤、クモの巣状静脈瘤。

小伏在静脈瘤(ふくらはぎの静脈瘤):太い場合、結紮術を併用する必要があります。

原理:静脈瘤に硬化剤を注入して静脈の内膜に炎症を起こさせます。圧迫して血管の内腔をつぶすと癒着が起こり閉塞します。静脈瘤は血液が通わない索状物になり、目立たなくなります。

使用する薬剤:エトキシスクレロール(商品名:1%ポリドカノール)を用います。
つぶしたい静脈瘤に、数 cm 離して少量ずつ(0.5 ml - 1.0 ml)硬化剤を注入して(合計 約 5 ml)、圧迫し、血液が通らないようにします。さらに弾性包帯を巻いて 1 - 2日間圧迫を継続します。静脈瘤から流れ出した余分な硬化剤が深部静脈に炎症を起こして血栓をつくらないように下肢の屈伸、歩行を行い、下肢深部静脈内の硬化剤を血流で薄めて除去します。

翌日あるいは翌々日に、弾性包帯を取り、処置した部分を点検します。静脈瘤が部分的に残っていたら、硬化剤の追加注入を行い、さらに弾性包帯で圧迫を続けます。

静脈瘤が目立たなくなっていたら、弾性ストッキングに変更し、約 3ヶ月間はき続けます。
静脈瘤の膨隆が無くなったらストッキングを中止します。




  [症例] 血栓性静脈炎(膝斜め下の褐色の部分)を合併した右下腿静脈瘤

    治療前          治療後



                













下肢静脈瘤硬化療法

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