難 聴

難聴

 ゆうたの場合は、感音性難聴の疑いもあるとも言われていますが、右耳は音を伝える部分である外耳道閉鎖と音のエネルギーを増加させる耳小骨が無い、そして左耳も音を伝える為に必要な外耳道が狭く鼓膜部分がとても小さい為に起っている伝音性難聴です。

音を音として感じない赤ちゃん

 よく聞く話では、赤ちゃんはお腹の中に居る時から音を感じていると言われていますが、ゆうたの場合、生まれてすぐに行った聴力検査では全く反応がありませんでした。日常生活で初めて音に反応を示したのは生後4ヶ月頃。屋根からの大きな落雪の音でした。生後6ヶ月で聾学校の乳幼児相談室に通いはじめた頃も反応がイマイチでしたが、徐々に反応を示すようになり、「時々こういう赤ちゃんも居るんですよ」と教えられました。

音は身体で感じるもの

 聾学校に行った初めての日、「聴覚に障がいがあるので、聞いて楽しむおもちゃでは無く、見たり触ったりして楽しむおもちゃを与えています」と言った私に先生が、「音の出るおもちゃもどんどん与えてください」と言いました。音楽家で有名なベートーベンも聴覚に障がいがあったようですが、素敵な曲を残しています。音は、耳だけでは無くて身体で感じるものなんですと教えられました。

コミュニケーション

 ゆうたがお腹に居る頃、ベビーサインのテレビを見ました。健常児の0歳児の赤ちゃんが「お腹がすいた・お腹がいっぱい・おいしい」などといった気持ちをジェスチャーで伝えるというものでした。上の子たちが0歳児だった頃、ただ泣くだけで何を言っているのかさっぱり分からず、親も子供もいらいらしてしまいましたが、言葉がまだ話せないうちでもこんなにいっぱい手でお話が出来るなんてと思い、生まれたら是非実践してみようと思っていました。

実際に実行してみて

 特に手話など形式にこだわらず、自分で考えたジェスチャーを生まれてからの毎日の積み重ねていました。生後5ヶ月頃までは私からの一方通行でしたが、6ヶ月頃には「美味しい・オムツ・飲みたい」などの表現が出来て、美味しいと言われるとすごく嬉しくて、離乳食を作るのもとっても楽しみになりました。

手話の導入

 聴覚だけの問題ではなく、言葉を話すために必要な構音障がいも持っているため、なかなかお互い理解しにくい事も出てきました。今まで自己流だったジェスチャーを他の人も理解出来る第二の言葉として、私の独学で1歳頃から手話を導入しました。

初めて聞く言葉

 私たちも電話口で聞く初めての名前などに、「すみません、もう一度お願いします」と言った事はないでしょうか?難聴児たちにとって、初めて聞く言葉は非常に聞き取りにくいものなのです。年齢が進むと、紙に文字を書いてあげるなどして伝える事も出来ますよ。

 

上の画像をクリックすると、『けんこうゆうりょう育児日記』関連記事にリンクされます。