「晩春」

ロケ地訪問
北鎌倉駅

最初のシ−ンで、舞台が鎌倉である事の説明で、北鎌倉駅の看板が写ります。
当時の看板は引退して改札口入ってすぐ右手のショ−ケ−スに展示されています。映画を見てて木製でできているのかと勝手に思ってましたが、ちゃんと鉄で出来てました。
錆も目立つ程でもなく保存状態は良好の様でした。

しかし残しておいて貰って感激っすねぇ。

ただ、小津ゆかりで残したと言う事でなくて関東の駅100選に選ばれたとの事です。
この看板「麦秋」の中でも出て来ますしね・・・・・・・シミジミ。






隣のサブレの看板が良いっすねぇ・・・・。

この変ウロウロして写真撮ってたんで、考えてみると イヤ考えなくても結構あやしいおじさんですよねぇ。
若干、駅員さんの目が冷たかった様な気がする・・・。
北鎌倉駅上りホ−ムへのてすり。

旧の北鎌倉駅の看板はこの手すりの所に立っていた様ですが、当時の手すりは映画で見ると木製の様です。
手すりの方向も違う様な気もするし。

いくらあまり変わって無いと言っても50年近く前っすからねぇ。
何度も「晩春」や「麦秋」を見たんですが、以前とどう変わっているのかは、はっきり検証出来ませんでした。











紀子はここから通院してたんっすかねぇ、・・・・・・・・・。
あっ、「晩春」の中では周吉と鎌倉駅から上京するシ−ンがあるので、違うか。

最初のシ−ンで写る円覚寺でのお茶会シ−ンでは”紀子” ”まさ” ”三輪秋子”がお茶会をやりますが、その時には利用してますね。
上りのホ−ムへ行く階段ですから”秋子” ”まさ” はお茶会が終わると、ここから帰ったんすね。
フムフム納得。

そうだ!
紀子が北鎌倉駅へ来るのは「麦秋」でした、「間違いない」

それと、当たり前ですが当の小津安二郎氏が利用してました、本末転倒ってか。
寿福寺の屋根

最初の円覚寺でのお茶会のシ−ンの前に円覚寺を現す物としてこのお寺の屋根が写ります。
穏やかで美しい印象的なシ−ンですが、この屋根は円覚寺では無くて鎌倉駅に近い寿福寺です。

映画で見るよりは一回り小さい印象を受けました、映画の中ではもっと高台から撮影してるようですが、どこから撮ったんでしょう、それらしき高台はなかったんですが・・・・・・。

望遠かなぁ。
鶴岡八幡宮。

”周吉” と ”まさ” が、紀子の縁談話をしながらあるいて来た場所。

”まさ” は、この舞殿でお賽銭をあげました。
鶴岡八幡宮。

舞殿から本宮へ二人が歩いて行くシ−ン。
”まさ” が、がまぐちを拾います。縁起がいいと言って喜んで懐へ拾ったがまぐちをいれて本宮への階段をバタバタと上がって行きます。

ちょうどそのあとタイミング良く、横から巡査が現れて、”周吉”があわてて、「オイ オイ」と妹の ”まさ” を呼びながら後をついて行きます。

コミカルなシ−ンです。


あのがまぐちは、結局警察には届けなかったんでしょうか?
扇ケ谷トンネル。

鎌倉から北鎌倉へ行く途中にあります。
康一と紀子が一緒に出勤するシ−ンで、二人の乗った電車がこのトンネルへ吸い込まれて行きます。


そう、つまり曽宮家は鎌倉駅近くにあるんですねぇ。

結論!鎌倉駅が曽宮家の最寄の駅です、ハイ。

このトンネルの近くに旧里見邸があります。



「麦秋」

由比ガ浜。

映画のファ−ストシ−ン。

鎌倉を現す、由比ガ浜です。写真撮影当日は台風で大変だったす。

映画では犬がチョロチョロと歩いてますが・・・・探しましたが近くに犬はいませんでした・・・・一匹位いてもよさそうなもんですけどねぇ、残念。
北鎌倉駅。

紀子が朝出勤するシ−ンで将来の伴侶、謙吉と会話する上りのホ−ムです。

紀子が立っていたのはどのへんでしょうか・・・自販機のところあたりでしょうか?
もう一度映画を見直して検証しなければ・・・・・・。





間宮家は北鎌倉駅近くにあるようです

最寄の駅は北鎌倉駅に決定。
鎌倉の大仏。

紀子が甥二人と大和から出てきた叔父の四人で散歩におとずれる場所。
まぁ実際問題、北鎌倉の間宮家からだと歩いて一時間位・・・もっとかかるのかなぁ。


こうやって考えて見ると小津映画って結構、観光名所がロケ地なんですねぇ、寅さんシリ−ズか、はたまた金曜サスペンス劇場か

写真撮影当日は東南アジア観光客と思われる老若男女でいっぱいでした。

さすがぁ「大仏さん」、スタ−ですね。









紀子はん幾つになりはったぁ」と叔父に聞かれるシ−ン。

紀子の甥二人がいたずらして叔父の茂吉に紙ごとキャラメルを食わせるシ−ン。

ここ ここです ここに原節子が座ってたかぁ・・・・・。
稲村ケ崎134号線沿い。

間宮家の二人の子供が周吉に怒られて家出をし、とぼとぼと歩くシ−ン。
哀愁があって好きですこのシ−ン。
映画の中では柵が戦時中の供出でありませんでしたが、今は立派なもんですね。

写真撮影当日は、台風にもかかわらずサ−ファ−だらけでした。

このとき風力絶好調! 傘は有って無いようなもの。

ズブヌレだぁ。

間宮家の子供達同様、私くしも充分哀愁があります・・・・寒い
寿福寺脇の塔。

紀子の父、周吉がカナリヤの餌を買いに出かけて行くシ−ン。
寿福寺の前の道にある塔です、映画の中で柵は無い様ですが

映画の中でもハッキリこの字は読めます。

「間違いない」
映画に出てくるのはこの塔です。


なんて読むかは知りませんけど・・・・・・・。





そして   
       そして
                そして



歩いて来ると、この踏み切りに来ます。

遮断機が降りてきて。

あの有名な周吉こと菅井一郎が遮断機前で腰掛けて考え事をするシ−ンです。

    
「う〜ん・・・・」


今回、一番来たかった場所の一つです。
しかし、まぁなんて普通な踏み切りなのね・・・・・・・。

でも後ろの家を樹木で隠せば映画のシ−ンと変わりませんぜ旦那、まぁちょこっと感激と言う事で。



そして遮断機が上がりましたぁ〜。

空を見つめる周吉

評論家によると小津映画最高のシ−ンと言う人もいますが、今それをやるのは命がけです、なんせ車が多い・・・・。









「でも、やってみたいのが人情と言うもの。」             


 


2004年8月末日撮影 台風来襲中 まさに、「行ってはみたけれど」でした。