


2008年6月27日(金)、15時から1時間、ゆうメイト全国交流会と郵政会社との「意見交換会」を開催しました。
この「意見交換会」は、社民党党首・福島事務所を通して郵政会社との話合いをセットしていただき、ゆうメイト全国交流会として郵政会社に問題点の指摘、各要求に対する回答と問題解決などを求め、今回で3回目の開催となります。
今回は、郵政事業が民営分社化されてから最初の「意見交換会」であり、民営化後の新たな問題点を含め、
@セクハラ・パワハラに対する会社対応の問題点。
A登用制度の問題点。
Bスキル評価のあり方に関わる問題点等。
C解雇及び処分の不均衡等について。
D教育・訓練の必要性について。
Eノルマ強要の問題点。
以上の6項目に絞って、各地域から参加した期間雇用社員から職場実態を踏まえ、具体的に問題点や改善要求等を提起し、会社の見解を明らかにするよう求めました。
「意見交換」の時間が1時間という制約があり、会社回答へのさらなる問題点の追及できる時間がありませんでしたが、現場で働く期間雇用社員の「生の声」を直接、郵政本社に伝え、多くの問題点の所在を具体的に郵政会社に認識させ得た事は大きな意義があり、また、いくつかの指摘事項について、本社として点検・指導の意思を明らかにさせ得たのも大きな成果と考えています。
以下、各項目について、私たちの主張、問題点の指摘、そして、会社の回答を報告します。
「意 見 交 換 会」 報 告
1、時間的制約がある中、現場の実情を提起
3月春闘時に作成し会社に提出していました「要望書」(別紙1)は、春闘時期でもあり、
賃金に焦点を絞った「要望」となっていましたので、「追加要望書」(別紙2)を提出し、その
「追加要望書」にそって、参加期間雇用社員から各項目について、具体的な職場実態を踏まえ問
題提起をし、その会社回答について、参加者全員からさらに問題を追及することで意見 交換
を進めました。
「意見交換会」全体で1時間との時間的制約があり、各項目10分程度の話合いで、十分な
問題提起と追及とはなりませんでしたが、参加の期間雇用社員から具体的な問題点を明らかに
し、各項目における中心的な問題点・課題を提起し認識させることは出来ました。
なお、本社の回答は、その回答を額面通りに受け取れない側面もありますが、現場の状況を
全く把握できていない実態、また、各種指導(登用試験の周知方法等)はしているが、本当に
その指導が徹底されているのかの点検は行われていない実態も明らかになりました。
2、各項目に対する会社回答等
(1) セクハラ・パワハラに対する会社対応等について
《提起》
・職場では、正社員・期間雇用社員間、同じ期間雇用社員間等で、イジメと言うべき実態
が多くの職場で問題となっている。
・かつての職場から大きく変わってきており、殺伐とした職場の雰囲気が作られている。
・イジメの相談を含め、かつては「ゆうめいとセンター」のようなゆうメイト専用の相談で
きるところがあったが、今は、「コンプライアンス室」に一本化されている。期間雇用社
員の相談部署はなくなったのか。
・イジメ等のパワハラは、現在の厳しい労働条件が背景にあることは明かであり、労働条
件を改善していくことが必要。
《会社回答》
・イジメ等、パワハラがあってはならないのは、共通の認識。
・相談窓口については期間雇用社員に対し「労働条件通知書」で周知するようにしている。
・相談窓口の周知を徹底する。
(※会社回答では「労働条件通知書」で周知するとなっていましたが、会社の回答間違いで
、「労働条件通知書」と同時に渡される「労働条件説明書」に書かれています。多くの支
店等では総務課長なり、課長が相談者として指名されていますが、当該支店では相談し
てもほとんど解決できない状況や役職者のパワハラはある面で覆い隠そうとする管理者
対応も報告されており、少なくとも直接的な当該職場ではない支社に「専用相談」の窓口
が必要とされます。)
(2) 登用制度の問題点
「登用制度」そのものの問題点の追及は時間的制約で出来ませんでした。質問の重点は、
応募方法のあり方が中心となりました。
《提起》
・月給制契約社員の応募について、全く周知されていない支店や、直前(前日など)の周
知、さらには、個別周知をしている支店や掲示のみの支店など、期間雇用社員に対する
周知そのものが公平に行われていない。
・月給制契約社員から正社員、時給制契約社員から月給制契約社員とも合否基準が全く分
からない。合否基準を明らかにすべき。
・登用は、その基準が明確になっている必要がある。登用基準を明確にするべき。
《会社回答》
・会社として、最低1週間前に周知するように指導している。
・周知の徹底を再指導する。
(3) スキル評価について
《提起》
・多くの職場で第1次評価、第2次評価での「対話」が出来ていない。
・また、多くの職場で、フィードバックもできておらず、単に決定した時給額を書面で通
知するだけである。
・対話もないので、どのように自分が評価されているのか、全く分からない。自分の意見
を反映することも出来ない
・評価制度の善し悪しは別として、会社の言う評価制度とは、対話こそが重視されなけれ
ばならない。対話もなく評価を決定しているのは、会社の制度趣旨からも問題である。
《会社回答》
・指摘の通り、スキル評価は、単に時給を決定するだけのものではない。
・対話こそ重要であり、本来の趣旨に沿って対話を完全に行うようにしていく。
(4) 解雇及び処分の不均衡等について
《提起》
・契約期間内の「雇止め」が強行されているが、民営化後、契約期間内の「雇止め」の概念は
あり得ないのではないか。
・協約(就業規則)では、正社員も期間雇用社員も処分規定(解雇・懲戒規定)は同じ規
定が適用されることになっている。しかし、期間雇用社員に対し、誤配、交通事故等に
対し生活基盤を奪う「解雇」まで強行されており、あまりにも均衡を失した過酷な処分で
ある。
・処分の是非はともかく、少なくとも、処分規定を正社員と同様に適用するなら、処分量
定も同様にすべきであり、均衡に配慮すべきである。
《会社回答》
・契約期間内の「雇止め」はない。「解雇」となり、当然30日前通告や解雇事由の明示が必
要となる。
(※契約更新時の「雇止め」は協約にもありますが、この場合も、事由の明示は必要とされ
ます。)
・処分等については、個別問題であり、個別に検討する。ここでは回答できない。
(5) 教育・訓練の必要性について
《提起》
・ミスを厳しく指摘し、処分等も発令されているが教育・訓練が十分でない背景がある。
・新規採用され勤続の短い期間雇用社員の早期退職が多い。その理由の一つに、ミスを厳
しく指摘され、辞めざるを得ない状況もある。これは、訓練が非常に不十分であること
の表れである。
・苦情電話の対応は、事業の信頼にも関わり適切な対応が必要とされており、業務知識も
必要とされる。しかし、期間雇用社員に任せっぱなしの実態である。
《会社回答》
・期間雇用社員については採用時研修をしているが、期間雇用社員のみを対象とした年間
の訓練・教育計画はない。
・業務上知識の習得については、必要に応じ正社員と共に行っている。
・必要な訓練は行う。
(6) ノルマ強要の問題点
《提起》
・期間雇用社員にも営業ノルマを課し、その達成を厳しくもとめている。それが大きな精
神的負担となり、事故、ミス、さらには精神的な病気につながっている状況がある。是
正が必要ではないか。
・期間雇用社員にも正社員と同じようにノルマを課すならば、当然、正社員との雇用条件
等の均等待遇を実現すべきである。
《会社回答》
・事業の厳しい状況の中で、協力をお願いしたい。
・均等待遇について「パートタイム労働法」にも示されているものもあり、配慮していくが
企業経営上の問題もある。
(7) その他
民営化後いまだに制服が貸与されていない現状、ヘルメットの期限切れ使用、等を具体的
に指摘。本社は「信じられない」と現場実態を把握していないことを明らかにした。対応する
と回答。
以上、「意見交換会」の概要報告です。
いずれにしろ、時間が1時間との制約があり、参加した期間雇用社員一人ひとりも、まったく言い足りないとのストレスを残さざるを得ない「話合い」でしたが、前述したとおり、具体的な職場の現状を通して問題点を指摘できた、さらに、民営化されたが、ゆうメイト全国交流会として本社との3回目の話合いが実現した、このことは非常に意義のあることであり、今後もより充実させながら継続するようにしていきたいと、参加期間雇用社員全員で確認しました。
【別紙 1】
期間雇用社員の待遇改善に関する要望書
郵政グループでは、1民間企業として他には例を見ない16万人とも言われる多くの非正規雇用労働者=期間雇用社員が働いており、この郵政グループの期間雇用社員の労働条件は日本の非正規雇用労働者全体の労働条件に与える影響は非常に大きいと言えます。それゆえ、一大企業である郵政グループの果たすべき社会的責任も非常に大きく、重要であるといえます。さらに、期間雇用社員は、単なる補助的労働力としてではなく、文字通り「コア業務」として正社員と同一労働を担い働いていると言っても過言ではありません。
しかし、期間雇用社員の賃金を含めた雇用と労働条件の現状は、正社員との大きな「格差」を含め、劣悪とも言える条件に置かれています。
とりわけ、期間を決められた雇用のあり方、1人での日々の生活に精一杯の賃金、病気になれば何の保障すらない現状などは、将来への不安を増大させ「できればもっと良い条件の仕事につきたい」との思いを抱いている期間雇用社員は少なくありませんし、この将来への不安・不満が最も重要な現在の非正規雇用の問題点であると言えます。
このような期間雇用社員の将来への不安、希望の喪失は、働き続ける意欲に大きく影響を与え、「ファーストクラスの質のいいサービス」を目指している会社にとっても、大きなマイナスになることは明かです。また、地域との結びつきを深め、地域に役立つ郵政事業のよりいっそうの発展を展望したとき、期間雇用社員が将来への展望を持って働くことができる条件の整備が早急に求められています。
ゆうメイト全国交流会には、電話相談やメールで全国のゆうメイトから多くの相談も受け、期間雇用社員の持っている多くの悩みや疑問・不満等々が寄せられています。
それらの期間雇用社員の切実な要望をまとめ、下記の通り「期間雇用社員の待遇改善に関する要望書」を提出させていただきますので、会社としての誠意あるご回答をよろしくお願い申し上げます。
記
1、時給制契約社員及びパートタイマーの時間給について、最低1時間1,200円となるよ
う、基本給及び加算給の見直しを行うこと。
2、月給制契約社員について、労働日数によっては時給制契約社員と比較して大幅な賃金ダウ
ンとなる現状を踏まえ、最低額として月額15万円を支給とし、それに見合った月額区分の
支給額の見直しと、時給制契約社員から月給制契約社員への月額換算計算式の見直しを行う
こと。
3、時給制契約社員・パートタイマーから月給制契約社員への登用、また、期間雇用社員から
正社員への登用について、多くの期間雇用社員が納得できる基準を明らかにすること。
4、「雇用労働条件通知書」には、パートタイム労働法に義務づけられた各項目及び、勤務日
数を明示すること。
5、「給与支給明細書」に関して、正社員と同様に勤務日数、勤務時間、超勤(125/100
135 /100,100/100)祝日勤務時間を明示すること。
6、有給休暇付与日数を正社員と同様にし、計画休暇制度、時間休暇制度を新設すること。
7、病気休暇を有給とすること。
8、すべての期間雇用社員に退職手当を支給すること。
9、交通費支給に関して正社員と同様とすること。
10、人間ドック受診あっせんを正社員と同様に行うこと。
11、深夜勤従事者について、勤務時間中に定期健康診断、特別健康診断を受検できるよう保障
すること。
12、期間雇用社員が退職する場合の残年休について、「買上げ」措置を講じること。
【別紙 2】
「期間雇用社員の待遇改善に関する要望書」への追加要望
1,各支店等において、今なお、セクハラが行われ、また、パワーハラスメントによる深刻な
悩み相談もゆうメイト全国交流会に数多く寄せられている。
郵政グループ内において、コンプライアンスの重要性は周知もされているところであるが
、しかしなお、このようなセクハラ・パワハラで悩んでいる期間雇用社員も数多い現状につ
いて、コンプライアンス室への相談状況などを含めて、郵政各会社が把握されている現状を 明らかにしていただくとともに、今後の具体的な対策を明らかにしていただきたい。
2,時給制契約社員から月給制契約社員、月給制契約社員から正規社員へのいわゆる登用制度
のあり方について、一定の「応募基準」は明らかにされているとはいえ、登用そのものは極め
て曖昧であり、かつ、恣意的であるという不満も大きいのが現状である。
また、正社員への「登用」について、08年度中に事業会社2,000人、局会社1,50
0人程度を予定していると聞いているが、昨年・今年と多くの正社員の退職があったにも関
わらず、新規採用がほとんど行われてない中、期間雇用社員から正社員への登用をもっと積
極的に行うべきと考えるが、会社全体としての考え方を明らかにしていただきたい。
さらに、期間雇用社員から正社員への登用とは「優先的採用」であり、単に期間雇用社員か
ら優先的に募集を行うことのみであってはならないと考える。その意味からも、一定の基準
に達した期間雇用社員についてはすべて正社員に登用するとのシステムが必要とされ、また
、そのシステムを確立することが「新パートタイム労働法」の趣旨であると考えるが、各会社
の 今後の登用制度のあり方に関する基本的考え方を明らかにしていいただきたい。
3,スキル評価について、いまだに正当な評価がされていないとの不満・問題点の指摘が数多
くゆうメイト全国交流会に寄せられている。また、一次・二次評価での対話が行われていな
い、さらには、一次評価・二次評価そのものが実施されていないなど、制度が機能していな
い実態も明らかになってきている。
さらに、管理者の評価そのものが、恣意的との不満も数多く寄せられている現状にある。
この評価システムの会社としての現状認識を明らかにしていただくとともに、とりあえず
スキル評価項目を「限定列挙」とし一定の評価の透明化は図ることも必要と考えるが、会社と
しての今後の方針を明らかにしていただきたい。
4,期間雇用社員の雇用契約内の「雇止め=解雇」が強行されている現状にある。この「解雇」に
ついて、誤配、交通事故等々の期間雇用社員自身の「ミス」を指摘したものとなっているが、
「解雇」は労働者にとって、生活の基盤そのものを奪われることであり、安易な解雇は当然に
も許されないばかりでなく、正社員との均衡を考えた場合、あまりにも過酷な「処分」といわ
なければならない。
会社として、期間雇用社員の生活および正社員との均衡に十分配慮した対応が求められて
いると考えるが、会社としての基本的考え方を明らかにしていただきたい。
5,期間雇用社員の採用時だけでなく、長期雇用期間雇用社員に対しても諸手続の変更などを
含め、教育・訓練制度が極めて不十分であると言わねばならない。しかし、作業における「ミ
ス」などについては、極めて厳しい対応をしてきているのが実態である。ミスにつながらない
ためにも、期間雇用社員に対する十分な教育・訓練が必要とされているが、会社としての今
後の具体的計画を明らかにしていただきたい。
6,・年休の有給化(正社員との不均衡)。
・ノルマ強要がパワハラを生み出し、事故、ミス、うつ病等の精神的疾患等々に結びつい
ている。ノルマの強要は行わないよう配慮すること。