上記の「基礎評価△」に伴う「Aランク習熟有」から「習熟無」へとスキルダウンされ、大幅な賃金ダウンとなった兵庫のTさん、大阪城東支店の山本さん・黒田さん、豊中支店の西澤さんの4人の期間雇用社員が、自らの実損回復を求めるとともに、裁判を通じてスキル制度のあり方を追求し、勝利を勝ち取る中で全国の不利益を受けている多くの期間雇用社員の労働条件改善につなげたいとの決意をこめ、裁判闘争を決意しました。
兵庫Tさんは6月22日、城東支店の山本さん、黒田さんは8月9日、豊中支店の西澤さんは8月15日、大阪地裁への提訴を完了しました。
これから、具体的な裁判の中での闘いがはじまります。
3つの裁判は、基礎評価△とされた理由が異なる、「基礎評価△」につながった処分の不当性も追求するなど、各裁判によって主張点も異なりますが、3つの裁判の争点の基本は「基礎評価△」に伴う「A習熟有」から「無」へのスキルダウンにあります。
近畿において、この3つの裁判闘争を物心両面から支え支援していくため、「スキル裁判を支える会」が結成されました。
今後、この「スキル裁判報告ページ」を通して、「支える会」への会員加入のお願いを含め、ご支援・ご協力をお願いするとともに、裁判での会社主張の問題点等々についても報告していきます。

○ 兵庫Tさん裁判
8月25日(木) 10時
大阪地裁708号法定
○ 城東支店 山本さん・黒田さん裁判
9月22日(木) 13時20分
大阪地裁708号法定
○ 豊中支店 西澤さん裁判
別途決定しだい掲載します。
郵便事業会社近畿支社は、時給制契約社員の2010年10月契約更新時において、「基礎評価項目」の一つでも「△(できていない)」があると、「資格給」(スキル)の「A習熟有」を「習熟無」とすべきと各支店に「指導」しました。
その結果、「遅刻」や「交通事故」により「基礎評価給10円」が支給されなかった「A習熟有」である期間雇用社員のスキル評価が「習熟無」とされることになりました。
このことにより不法ともいえる問題点も明らかになっています。
★不法ともいえる賃金ダウン
習熟有が無になることによって、時給額は、一番少ない「郵内・その他」で140円⇒90円と50円の減額、最高額で「郵外・通集配混合T」で550円⇒350円と200円の減額となります。
時給200円減額となりますと、年収では約40万円ほどの減額となり、労働基準法で定められている減給処分の月額減給限度額10分の1を超えることにつながり、この労働基準法の趣旨からも極めて不当な減額となります。
★正社員ではあり得ない「減給処分」
さらに、この給与減額は、正社員では絶対に減給処分にならないような事例(遅刻や軽微な事故など)で、期間雇用社員の場合は「減給処分」を受けたのと同じような結果となり、極めて問題のある不合理なスキルダウンとなります。
今回の提訴事例ではありませんが、「基礎評価項目」にある「管理社員、正社員、リーダーの指示を理解して対応している」といった、管理者の恣意的判断で一方的に決定できる項目を「△」にされることによって「減給処分」を受けることもあり得ることになるのです。あまりにもひどいとしかいいようがありません。
★「基礎評価」と「資格給(スキル)」を連動させることは不当
「基礎評価」は「基本的な勤務態度を評価」し「できている」場合は10円の支給、「資格給(スキル)」は「職務の広さとその習熟度を評価」としてA・B・Cランクと習熟有無の評価とされており、会社もまったく別評価と位置づけ、評価の意図もまったく区別されています。
しかし、この会社も別評価としている「基礎評価△」と「資格給」のAランク項目にある「指示・指導ができる」を無理にこじつけ、資格給を「習熟無」にしているのです。
普通に考えても、「遅刻」や「「交通事故」があったから、以前は「できている」と評価されていた「指示・指導」ができていないとなることなどあり得ないことです。
★なんの規定も根拠もありません
「基礎評価」が「△」になると「習熟無」になるとの規定はありません。会社が一方的に「指示文書」を出しているにすぎないのです。
さらに、「基礎評価△」により「A習熟有」を「無」とするなども、個人的にもまた組合に対しても説明も提示もされておらず、それにもかかわらず「習熟無」として不利益を与えることは労働条件の不利益変更であり、本人同意なくしてしてはならないことになります。
★組合にたいして「別評価」と明言
事業会社本社は、郵政労働者ユニオンのスキル評価に関する要求回答において、「遅刻は基礎評価で反映されるべきであり、そのことだけを持って『期間雇用社員への指示・指導ができる』を△とすることはない。」と明言しています。
その他にも問題点がありますが、以上をみただけでも極めて不当なスキルダウン=賃下げとなっています。

