2006/08/06 印誠派武術館への取材に連れて行ってもらいました

8/14〜/16の2泊3日、山梨県北杜市白州町に行ってきました。

シダックス太極拳講座の後、長野先生、会員Aさんと一緒に、DVD 王培生伝 劉氏八卦六十四掌(クエスト) でお馴染みの高小飛先生の道場、印誠武術館への取材に行って参りました。

 私個人は高先生には、以前橋本の太極拳講座で初めてお会いして、それ以来2度目でしたが、なぜか覚えて下さっているご様子。高先生曰く、『DVDに沢山映ってましたね。』 あ〜、DVD『游心流 武術秘伝の原理』(クエスト)を御覧頂いたんだなぁ、とちょっと感動しました♪

到着して直ぐに稽古を見学させて頂きました。今回は推手(化ケイの練習)稽古の日で、皆さんで四正推手をされていました。早速、取材の写真を何枚か取らせて頂き、その後は見学させて頂きました。一見簡単そうですが、やってみるとなかなか難しそうです。游心流会員で高先生の生徒でもあるAさんと高先生の推手ではAさんが大きく崩されていました。折角の機会なので目を皿のようにして観察しているところに、高先生よりの一声が。

『ちょっとやってみましょうか?』 

え?え゛え゛!? 高先生の推手と強烈ハッケイの話は長野先生よりよく聞いていたので、正直、ビビってしまいました(笑。うれしいやら恐いやら、いろんな感情が頭を回っていましたが、折角ですから、実際に勉強させて頂くことにしました。高先生の両手に触れてこちらの両手を動かすや否や、視界が斜めに…?あれれ?崩されてたんだ! 何度も相手をして頂きましたが、ことごとくスッテンコロリン。 太極拳の技もいくつか教えて頂きましたが、やはりスッテンコロリン。といった具合に転がされてしまいました。(本当なら、壁にすっ飛ばされて大怪我してしまうのでしょうね(汗) 

技を掛けて頂きながら、どういう仕掛けか丁寧に教えて頂きました(ひとつひとつのたとえ話などが本当にわかりやすく、私は勝手に『武術界のオシム監督』と思ってしまいました(笑))が、それだけではない圧倒的な何か(功夫なのでしょう)を感じました。 これほど凄い推手・太極拳を初めて体験できて本当に有難く思いました。

稽古後には、高先生にお食事に誘って頂きご馳走になってしまい、さらにいろんなお話を聞かせていただきました。太極拳の話、王培生先生の話…など、楽しく聞かせて頂きましたが、ひとつ心にジーンとくるお話もありました。武術家にとっての流派についての話です。芸術家は作品を残すことによって、後世にも語り継がれます。では、武術家は? 武術家にとっては、弟子が作品であるのです。弟子が師の技・考え等を受け継ぎ、またその弟子にと受け継ぎます。それが流派になっていくのです。そして、後世へと語り継がれていきます。だから、弟子が異なる流派を名乗ってしまうと師匠はとても寂しく・空しく思うでしょう… 高先生のお話からは、『武術は先人の知恵と努力の結晶ですし、文化として大変価値のある、後世に伝えるべきものなのだ』という信念を感じました。それを聞きながら、私はこれまでの色々を思い出しながら、涙が出そうになっていました。

帰り際にも高先生は色々気を使っていただき、本当に親切で明るく、優しいお方なんだと感じました帰りの電車でふと思ったのは、高先生は稽古のとき、推手のとき、説明のとき、歩いているとき、雑談しているとき、食事をしているとき、帰るとき…いつも全く同じなのです。稽古のときは戦闘モード、のようなことは全くありませんでした。これが平常心なのでしょうね、きっと。

本当に驚きと、発見と、感動と、感謝の1日でした。高先生、印誠武術館の皆さん、お誘い頂いたAさん、有難う御座いました。

※掲載が遅くなったのは、長野師範に感想を書いて渡したところ、何も仰らなかったので、『文章下手だから、やっぱり掲載NGだったんだ〜』と勝手に勘違いしておりまして、恐る恐る9/3に尋ねてみると、『あれ?出してなかったの?OKですよ』と聞き、更新したからです。

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