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丹田・発勁DVDセットをお買い上げのお客様からのご感想

(游心流ストア 丹田・発勁DVDセットをお買い上げのお客様からの感想)

DVDが届きました、有難う御座いました。両方のDVDを今、観ました。

発勁の方は、通常の打撃に押しの力がプラスされたものだろうか?というのが1度見た今の感想です。例えば、両手に荷物を持っているときに思いドアを背中や肩等で跳ね飛ばして開けるのも発勁と呼べるものでしょうか?先生が御著書(あなたの知らない武術のヒミツを購入しました)で書かれた、「貫通力のある打撃」なのかは、判りませんでした。蹴りの発勁は驚きました。タイ人のキックの威力にも少しもヒケをとらないものではないでしょうか。先ず、基礎錬体からやってみます。私はキックボクシングのジムに通っているのでサンドバッグに試してみます。丹田開発も、さっそくやってみます。

DVDで先生も仰っている、練った気が戻らないなどの状態は映像をみて収功をやるだけで大丈夫でしょうか? いろいろと失礼を述べまして申し訳御座いません。DVDを観ながら暫く練習致します。

いずれ先生に御指導を仰ぎたいと考えております。そのときはどうぞ宜しくお願いいたします。

長野峻也の回答

御感想、ありがとうございました。

発勁の印象としては、御指摘の通りと考えてもらって構いません。

発勁という言葉のイメージに捕らわれて、やたらに難解で特殊なもののように論じる人が多いのですが、別にそんな特別なものとは私は感じません。

確かに、中国武術の専門家には異様に大袈裟に語っている人が少なくありません。「そんな簡単にできるものではない」と、私を嘘つき呼ばわりする人も随分、いらっしゃいました。

しかし、その誹謗中傷している人の実演してみせた発勁が、うちの会員の半分も威力が無かった・・・なんてこともありました。まあ、自分が達人ぶりたいから邪魔するなってことでしょうね。

発勁に限らず、武術の技は所詮は人間のやることですから、見かけが神秘的に見えても、原理的なタネが解ってしまえば、大抵はそんなに特殊なことというのは無いと思います。

例えば、胸で発勁するやり方を白州ダンス・フェスティバルのワークショップで教えたら、外国人の女性がすぐに体得してしまいました。これは、武術の達人しかできないと武道の世界では思い込まれている技です。

また、ある太極拳家がホームページで写真を公開していた「片足立ちの立禅状態で腕を押させても体勢が崩れない。これはきちんと練習を積めば誰にでも体得可能です」といって実演していたパフォーマンスを教えたら、全員が即座に体得しました。

多くの武術実践家が、武術の高級技法は相当な練習の果てにしか体得できないと主張していますが、彼らは体得まで30秒も費やしていません。しかも、現実に何の練習もしていません。原理が解っただけです。ダンスで練り込んで身体の操作性の高い人は、コツを教えただけで武術の高度な技が真綿が水を吸うように体得できてしまうのです。

逆に、地道に同じ動きだけを身体に覚え込ませるのはマイナスで、武道を熱心にやり続けた人ほど、動きが硬直化していて使いものにならなかったりします。何だか、やればやる程、ダメになっていっているのではないか?とすら思える人もいるくらいです。

そういう訳で、私自身は、特別な練習をするよりも、日常生活の中に活かせる訓練をした方が効果が高いのではないか?と思っています。武術や武道の実践家は、「自分のやり方が絶対に正しいのだ」と頑なに思い込んで客観的に考える視点が致命的に欠如している人があまりにも多過ぎます。

こんな頭の悪過ぎる業界だから、馬鹿げた理論を唱える奇人変人に引っ掻き回されてしまうのだと思います。もっと、普通に考えた方がいいと思います。

ですから、DVDは御自分が見たまま、感じたままの印象を大切にしていただけばいいと思います。

さて、蹴りの発勁に関しましては、タイ人の蹴りに比較していただけるのは光栄です。昔、ムエタイの脱力して鞭のように巻き付く蹴りを理想のイメージとして公園のコンクリの柱にキックミットをくくりつけて延々と練習したりしたものでした。その名残もあるかも知れません。

しかし、あの蹴り方は私がオリジナルで考えたものです。蹴り足にいかに重心を乗せていくかを工夫していて思いついたんですが、全力で蹴ると本当に危険過ぎるので、DVDでは半分から1/3くらいに力はセーブしました。

体得したとしてもあれは使わない方がいいと思います。スパーリングや試合で使っても人の脚を蹴り折ったり、内臓破裂を起こしたりしたら大変ですよ。ただ威力が出ればいいのだと考えるのは浅はかな考えで、結局、たとえ事故でも人を傷つけたり殺したりしたら、悔恨の人生を送ることにしかならないからです。

丹田の開発法に関しては、収功をやっていればまず問題はないと思いますが、これも絶対大丈夫という訳ではありませんので、何か違和感を感じたら遠慮なく質問してください。

有意義な人生に役立ててくださることを祈っております。

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