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先日、教材DVDが届きました。...

 先日、教材DVDが届きました。ありがとうございました。

中級編はまだですが、初級編を早速拝見いたしました。これからぼつぼつと、練習をしていきたいと思います。

 立禅に関して質問があります。一つの体制に対して、時間的な目安としてはどれくらいでしょうか。ご教授よろしくお願いします。

長野峻也の回答

拝復、●●様。

 御質問、ありがとうございます。

 立禅は、最初の姿勢については、まず、一分間ほどやってみて、腰を落として無理のない高さを確認してみてください。(やり方については『武術の極意』を御参照ください)

 立禅で最も大切なのは最初の姿勢で、これは15分程度、毎日続けられるようになれば一、二週間で身体の重心が安定してきます。三カ月くらいで武術的にも姿勢が崩れなくなってくるでしょう。

 しかし、上限は一時間までとしてください。数時間やるべきという人もいますが、それでは日常の社会生活に支障が出てしまいますし、武術的に考えても居着く癖ができてしまってよくありません。

 その他の姿勢の立禅に関しては、伏虎椿や降龍椿になると一分間でもやるのはつらいと思いますから、できる範囲で構いません。

 最低限、この程度の目安で考えていただいて、疲れが残らない程度でできる範囲でやってみてください。

 立禅の武術的健身的効用は、第一に重心が安定してくるという点にあります。重心が安定すると少々のことでは動揺しなくなってきます。

 人間はあがったりビックリしたりすると重心が浮き上がります。これは地に足がつかない状態で、万事、よろしくありません。

 それから、立禅に関しましては、時々、妄想がわいて異様にハイテンションになってしまう人もいます。武術的にはそういう狂的な要素もないと生き死にに関わる勝負に臨めないという事情もありますが、これは自分でコントロールできなければ精神病院に直行することになってしまいます。

 そういった妙な高揚感に浸ると後が大変なことにもなりかねませんから、その場合は立禅の稽古は中止してください。私が教えていて何人かはそういう状態に陥り、注意しても無視して続けた結果、誇大妄想狂のようになって人格が一変してしまいました。

 こういう現象は“禅病”と呼ばれて極めて恐ろしい状態です。自分で自覚してコントロールできれば問題ありませんが、気持ち良さに浸ってしまうと社会生活ができないほど現実認識ができなくなる危険性があります。

 脳内麻薬様物質の作用と思われますが、このような物質は普通の麻薬より遥かに強力であるとされ、性犯罪を繰り返す人間も、脳内麻薬様物質の作用によるものではないか?と考えられます。

 ですから、この点は厳重に御注意申し上げます。立禅をやっていてオカシイと思ったら躊躇なく止めてください。

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