本・DVD・ホームページに関するご意見、ご感想

先日、「武道に伝える武術の教え」を...

初めまして。 先日、「武道に伝える武術の教え」を購入させていただいた者です。 始めに、稚拙な文面をお許しいただきたいとおもいます。 (仕事中ですので、きっと中途半端になります) 私自身、長野さんのことも存じ上げておりませんでしたし、 仕事中に立ち寄った本屋で何気なく手に取った本を何気なく立ち読みしだしたら、 あまりの面白さに、持ち合わせ金額が2000円足らずにも関わらず購入してしまいました。 きっかけは「合気」の部分でした。 私は一般サラリーマンにしては、それなりに情熱を持って、 合気道を10年ほど稽古している者ですが、ありとあらゆる点に未だ疑問だらけです。 それと「武道の先生ってのはみんなケツの穴が小せ〜なぁ。和の武道が聞いて呆れるぜ」 というのが偽らざる気持ちだったので、 それを何のためらいもなく言ってのける長野さんのユーモア溢れる文章に惹かれました。 甲野先生にしても、立ち読みしたりテレビではチラ見したことはありますが、 「とりあえず表情が暗え〜ヨ」と突っ込みを入れたくらいで、全く興味も持てませんでしたし、 大東流の木村先生や高橋先生の本も人から借りて読みましたが、 「佐川派が全て!」的な物言いに、途中で嫌気がさした記憶がありましたから、 余計に共感できたのだと思います。 思うままに書いてしまいましたが、 とにかく「面白かったです!」と伝えたかったので、メールさせていただきました。 (このようなメールを送るのは初めてなので、どのように書いていいのかわかりませんが) 私も相模原市在住なので、いつの日か長野さんの講習に参加できたらと思います。 (許可が下りないかもしれませんが・・・) それでは、失礼いたします。

長野峻也の回答

拝復、●●●●様。

 本の感想文、ありがとうございました。  今回の本は今までで最も賛否両論になるか?と思い、また、嫌がらせや道場破りも覚悟の上で書いたものでしたが、事務局への迷惑メールが増えたくらいだそうで、少々、肩透かしに思っていたところでした。  最近は、本屋さんで何げに立ち読みして知った・・・といわれる方が結構多くて、以前は空手や中国武術の雑誌でライターをやったりしておりましたので、割りと名前だけは知られていて、もう十数年くらい武術研究家として活動してきたので、初めて知ったといわれると、ちょっと照れ臭いです。  それはともかく、合気道10年ですか? ●●●●●のお名前は、橋本や相模原でお見かけして知っておりました。  私は合気道経験は一時間半の体験入門(気の研系の道場)だけですが、合気会に所属されている清心館道場の佐原文東先生のDVD付き教本にライターとして参加させていただき、随分と勉強させていただきました。  合気に関しては太極拳との共通点が感じられて、ちょっと角度を変えて観察したことが良かったものか、そこそこ真似してこなせるようになってビデオやDVDを自主製作して売ったことから、インターネットでは勘違いされて、一時期、合気武道の先生だと思われていたそうです。  もともとが拳法空手系から入ったので、「打撃技のない合気道は弱い」というイメージがあったんですけれども、合気道は技の流れの中で故意に当て身を抜いただけではないか?と思えるようになりました。  つまり、「合気道は本来、極めて実戦的」という具合に認識が変わってしまったので、私は合気道に関してはむしろ、相当高く評価しています。  素手でやっていると判らないものの、合気道の技はすべて無刀捕りだと考えれば理解できますし、間合と位取り、入身と転身・転換、徹底的に相手の攻撃力のベクトルを受け流してバランスを崩して自滅に導く・・・といった戦闘理論は本当に素晴らしいものだと感心するばかりです。  私の一般向けの武術講習会(もう十年以上続けています)にも、延べで数十人は合気道を長く学んでいるという人が参加されているのですが、平気で「いや〜、合気道は使えませんよ」などと言ったりする人が多く、その理由が「フルコンタクト空手のローキックに対抗できないから」なんて言ったりするのですが、そういう人は大抵、同時にフルコンタクト空手も習っていたりするようで、自分なりに試してみての意見なんでしょう。  けれども、使えないと思いながら学びにいくのは不遜だと私は思います。  だから、「いや、使えますよ。それじゃ、蹴ってきてください」と促して、蹴ってくる瞬間に入身してドンと胸を平手で突くと、簡単にひっくり返って唖然とした顔で、「そうか! その手があったか?」なんて喜んだりする・・・。 「いいですか? 今、僕は合気道の入身投げを応用して使っただけですよ。貴方は相手の蹴りにどう対処すればいいのか?と考えて、蹴り足ブロックするような技が合気道にないから使えないと思ったんでしょう?」と言うと、頷きます。 「基本的に合気道の技は相手の攻撃を受け止めたりしません。手刀打ちで攻撃するのに対処するのは刀で斬りかかってくるのを想定しているだけで、それをパンチや蹴りに応用して考えれば、型稽古の動作を応用すればいいだけです。そうすると、相手が突き蹴りを出してくる瞬間に先をとって合わせ技を出せばいい。それに蹴り技は片足立ちになるからバランスが不安定になります。おまけにローキックのように回して蹴ると正中線がガラ空きになるから入身して胸を突いたらふっ飛ぶでしょう?」と、説明すると大喜びされる方がほとんどでした。  中には、それでも納得できない顔で「筋トレをどう思うか?」とか、しつこく食い下がる人もいますが、そういう人は自分のやり方を認めて欲しいだけで、謙虚に学ぶつもりなんかないんですね。  だから、「筋トレやりたきゃ、勝手にやればいいんじゃないですか? 私はやりませんけどね」とだけ言って、その主張には賛成も反対もしません。  もっとも、型の稽古だけだとどうしても勘違いしやすく、甲野氏や木村・高橋両氏のように誇大妄想に陥りやすいのだろうと思います。その手の人も随分と多く見たものですから、敢えて挑発的に書いて警鐘を鳴らす必要があると思った訳です。  やっぱり、あの人達を見たり本を読んだりすれば疑問を感じられるでしょうね。およそ、まともに戦ったことのない人達の妄想話で、厳しい組手試合などを体験して痛みを知らないと他流修行者への敬意や尊重の心情は育たないでしょう。  確かに、武道をやっている人には唯我独尊タイプの自惚れた性格の人が非常に多く、何も甲野・木村・高橋三氏が特別だということではないと思いますけれど、彼らを反面教師にして自分がそうならないようにすれば良いでしょう。  私の個人的体験では、極真空手を相応に修行されている人が一番、人格的に練れていました。指導者レベルの人に教えていても、本当に謙虚に未知のことを吸収しようという心情が伝わってきますし、私より年配の指導員の方でも“〜先生”と呼ばれるのですから、本当に頭が下がります。  知っている技や理論の量は私が上ですが、一つの流儀を長年修行してこられた方の心技の質には、とても及ばないな〜と思うものです。  同じ市内で応援してくださる方がいらっしゃると励みになります。気が向かれたら、どうぞ、気楽においでください。  末筆ながら、御健勝をお祈り致します。

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