セミナーに参加された皆様のご感想

武術には型があるということを...

9月14日のセミナーの感想文をお送り致します。

私が初めて、武術には型があるということを知ったのは、ジャッキーチェンのカンフー映画でした。 ジャッキーチェン扮する主人公が蛇拳や酔拳の型を練習するシーンを観て「中国武術の型には、反復練習をするだけで戦闘力が向上する何か特別な秘密があるのだろうか?」 と思いました。

その一方で、型の練習を殆どしない武道・格闘技もあり、型の存在理由がいま一つ理解できない状態でした。

今回のセミナーでは、『武術の型を繰り返すだけで強くなれる』という考えも、その逆に『武術に型は不要』という考えも、どちらも間違っている―肝心なのは型そのものではなく、練習者個人にどれだけ型を理解する能力があるのか−ということを知りました。

今回は差し手と捻りをメインにご指導いただきましたが、発勁や丹田力の回で教わったことも応用し、私なりに太極拳の型を応用する練習もしてみました。太極拳をやっても結局は八卦掌のような技になってしまいましたが。

次回のセミナーにも参加させていただきますので、宜しくお願い致します。

長野峻也の回答

拝復、●●様。

いつも感想文、ありがとうございます。言われてみれば、武術に型というものがあることを知ったのは、私も高校に入ってからくらいだったかもしれません。剣道では昇段審査の時しか型の練習はしないらしく、昇段審査を受けていない私は剣道形を実際に習ったのは30過ぎてで、これも研究の一環でした。 柔道に型があるというのも長く知らなかったですし、高校の頃に松田隆智先生の中国武術の本を読んで、套路が型なのを自覚したくらいでしたね。

そもそも、何のために型の練習をするのか?という点については長いこと疑問でしたし、疑問が解けたのは30代半ば頃でしたよ。 それまでは、「一応、練習しておいた方がいいかも?」くらいにしか考えていませんでしたよね。

それでも、意味が解るようになると関心が沸いてきて、型の研究は結構やりました。結論だけ書くと、型は意味を理解した上で練習した方がいいと思います。訳も解らずに練習していても、突然、使えるようにはならないと思います。

もっとも、用法は危険なものも多いので、教える人は選ばないといかんだろうな〜と思っていますが、だからこそ護身術としては非常に有益だと思います。

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