☆☆☆物理学の基礎☆☆☆
-物理の基礎-

  物理学は自然を理解・研究するための学問、人間の持つ五感で自然界の仕組みや現象を捉え、それをどのように解釈して理解するかが問われる。 空間と時間の存在に気付き、物の動きや変化に着目する。そこには先人たちの幾多の努力と困難の成果がある。

‎  物理の研究は、天文学、光学、力学の分野から始まった。やがて、これらは数学の幾何学に統合された。 これらの古代の学問は、バビロニアやヘレニズムにて、アルキメデスやプトレマイオスによって記述された。 一方、いわゆる「物理学」を含む哲学は、アリストテレスの4大元素(土、水、気、火)の考えに基づき、飛躍的な発展をしてきた。 物質の根源は元素からなると考えられ、元素は原子核と電子で構成さることが明らかになった。 さらに、原子核は陽子と中性子が結びつき、そこでの素粒子の働きと存在に気が付いた。

 物理学の古典的な研究分野は、物体の運動、光と色彩、音響、電気と磁気、熱、波動、天体の諸現象(物理現象)であった。 18世紀から19世紀初頭には興味ある多種多様な物理実験がなされた。 その結果は、熱力学、統計力学、電磁気理論など、理論物理学の大きな成果を生んだ。 そして、20世紀初頭には新しい物理学が始まった。相対論と量子論である。 その成果は、原子力や半導体など、エネルギーや情報の世界を切り開き、各種の基盤技術の発展に結びついた。

-目 次-
01.物理の世界
 力とは何か
 物質の源は何か
 光の不思議な世界

02.単位系の話
 物理の単位と歴史
 SI単位系

03a.力学1(運動と力)
 力の合成と分解
 速度と加速度と力
 運動の法則
 運動方程式
 作用・反作用
 摩擦力
 慣性力と遠心力
 運動量と仕事
 力学的エネルギー

03b.力学2(仕事とエネルギー)
 仕事
 仕事率
 エネルギー
 エネルギーの種類
 運動エネルギー
 運動エネルギーの求め方
 位置エネルギー
 弾性エネルギー
 力学的エネルギー

04.熱学
 熱運動
 熱と温度
 熱容量と比熱
 気体分子の運動
 状態変化と潜熱
 熱機関と仕事
 熱力学の第一法則と第二法則
 伝熱
 不可逆過程とエントロピー

05.波動
 波の性質
 正弦波
 横波と縦波
 波の重ね合わせ・干渉
 波の反射・回折・屈折
 音の世界
 うなり・共振・共鳴
 ドッフラー効果
 弦の振動
 気柱の振動
 (付録)音波と光波

06.電磁気
 電流と電荷
 電場と磁場
 電力と電力量
 電気抵抗
 導体・半導体・不導体
 静電誘導と誘電分極
 コンデンサ
 電磁誘導
 電磁方程式
 電磁波

07.原子の世界
 原子
 電子と原子核
 放射線と原子力
 素粒子
 弱い力と強い力
 真空の世界

(付録)元素の周期表

以上  

(2020年1月23日)


戻る