物理学は自然を理解・研究するための学問、人間の持つ五感で自然界の仕組みや現象を捉え、それをどのように解釈して理解するかが問われる。
空間と時間の存在に気付き、物の動きや変化に着目する。そこには先人たちの幾多の努力と困難の成果がある。 物理の研究は、天文学、光学、力学の分野から始まった。やがて、これらは数学の幾何学に統合された。 これらの古代の学問は、バビロニアやヘレニズムにて、アルキメデスやプトレマイオスによって記述された。 一方、いわゆる「物理学」を含む哲学は、アリストテレスの4大元素(土、水、気、火)の考えに基づき、飛躍的な発展をしてきた。 物質の根源は元素からなると考えられ、元素は原子核と電子で構成さることが明らかになった。 さらに、原子核は陽子と中性子が結びつき、そこでの素粒子の働きと存在に気が付いた。 物理学の古典的な研究分野は、物体の運動、光と色彩、音響、電気と磁気、熱、波動、天体の諸現象(物理現象)であった。 18世紀から19世紀初頭には興味ある多種多様な物理実験がなされた。 その結果は、熱力学、統計力学、電磁気理論など、理論物理学の大きな成果を生んだ。 そして、20世紀初頭には新しい物理学が始まった。相対論と量子論である。 その成果は、原子力や半導体など、エネルギーや情報の世界を切り開き、各種の基盤技術の発展に結びついた。 -目 次-
以上 (2020年1月23日) |