『八つ墓村祭り! 月世界の女』

oohlalalalala・・・

 

 

東の空に丸い月が昇った十五番目の夜に、農家の娘はつの元へ、迎えの使者が参上した。
月の滴で出来たターバンを頭に巻いて、爪先のとんがった靴を履いた山羊髭の男が、
うやうやしく彼女の手を取り、竹の細工で出来た瀟洒な馬車へと導いた。
彼女は今夜、月の世界へと還るのだ。
 
少なくともはつの眼にはそう見えた。
だけどほんとは彼女だってわかってる。迎えに来た使者が実は女衒で、これから行く先が月ではなく遊郭だということを・・・。

ベリーダンサー豆知識!
・・・偉大な先駆者もしくは先行者は、常に多数のエピゴーネンを産むものだ。彼女とて例外ではなかった。この直後の舞台で彼女は早くも自らの分身と出会うことになる。

このページの写真は上が萩谷茂氏、下が肥後謙一氏 撮影

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