『八つ墓村祭り! 年をとらない女』

この娘の外見からその年齢を推測するのは難しいでしょう。
彼女は、遙か昔から、年をとることを忘れてしまっているのです。
10度目の夏が来ても、20度目の冬が訪れても、娘は相変わらず若いままでした。
そして、長い年月を老いることなく過ごすうちに、彼女は生き続けることにだんだん飽きてきたのです。

怪奇! 年をとらない女!?

 

ある年のこと、とうとう彼女は村の神さまにお願いをしました。
「神さま、どうか私の命を奪って下さい」
けれど、娘は死にません。
替わりに隣の家の奥さんが死にました。
人魚の肉を食べたとか三蔵法師の肉を喰らったとか色々言われているが、この先ずっと税金払わなきゃいかんと思うと大変だよね〜♪    
それでも彼女は祈り続けました。
「神さま、どうか私の命を奪って下さい」
けれど、娘は死にません。
替わりに三軒先のご主人が死にました。
周りで死んでいく者達の命を吸い上げるようにして、娘はますます若く光り輝くのでした・・・。

このページの写真は萩谷茂氏 撮影

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