オーディオ界の現状

 オーディオに興味をお持ちの方なら多かれ少なかれオーディオ誌や音楽関係の本、また技術関係の雑誌を見られた経験があると思います。私自身、参考に色々と読み、期待を込めて眺めたりもしたものでした。結局あんまり参考にはなりませんでしたが・・・。

 かっては、オーディオ・ブームとまで云われ、スーパーまでオーディオ・コーナーを作り、拡張を続けるという盛んな時代がありました。

 メーカーも専門メーカーに限らず、家電メーカーまでもが進出しました。 しかし、今は昔・・・の感があります。家電メーカーはさっさと撤退し、また、専門メーカーも地方のサービス・ステーションを閉鎖したり倒産したりで暗い時代になったと考えるのは私一人では無いように思います。メーカーの数も少なくなりました。 そのため輸入品全盛となったようです。

 時代の流れ!と云えばそれまでですが、原因は他にもあるような気がします。ブームの時代には、関連の雑誌も多く発売になり、文を書く先生方の発言力も大きく、その発言でオーディオ機器の売上も左右され、書いてもらうための費用も相当なものだったと聞いております。ブームが下火になったのは、その辺にも原因があるように思っています。何故CD全盛になったのか・・その考察

 現在は、業界はかっての元気はありませんが、結局は、お金が無縁!とはいえない「悪習」のみが残りました。

 さらにオーディオ・ショップも高価な機器を平然と売る事が当たり前になってしまいました。

 以前のオーディオ・ショップは、プレーヤーのボードの穴あけを自分でやり、またスピーカー・エンクロージャを自作してユニットを組み合わせて提供したりして、少なくともクラフト的な仕事をしていました。

 現在はどうでしょうか?目の玉の飛び出るような高価な製品が雑誌の表紙やグラビアに当たり前のように踊っています。ある製品(外国製)などは、有名雑誌の表紙にも載り、ベスト・ワンに名前を連ねたのに、一年も経たずにそのメーカーは倒産して無くなりました。かといって雑誌関係の誰も責任をとりません。買ったユーザーこそ良い面の皮です(実際に買った人がいます。買い替えの際の下取り価格は当然二束三文)。また、2千万円もするようなスピーカーが「ベスト・バイ」として載ったりします。「ベスト・バイ」とは一番人気のものと思いますが、全国で2セット売れるか売れないような高価なものが何故「ベスト・バイ」なのか良く判りません。それが本当に「目の覚めるような」本格的サウンドを約束するのなら納得もしますが、どう見てもそんな音が出るようなユニット構成になっていません。

 このような事を考えますと、雑誌の果たした役割は非常に重大で、これが会社の社長なら当然責任をとって辞職するべき事態と思いますが、執筆者の大先生方は、今日も一生懸命書いておられることでしょう。

 専門店と思われているオーディオ・ショップも高いものをただ売るのみで、本来のオーディオに対する考えも大いに甘いように思います。と言うと怒られそうですが、雑誌の写真を見て、そのスピーカーのユニット構成から判断して、クロス・オーバーが何ヘルツ程度で、どのような音が出るのか、聞く前に判るようでなければ専門店とは云えないと私は思っています。しかし、実際にそのような判断が出来る専門店がどれほど存在するでしょうか?それなのに名刺には堂々とオーディオ・アドバイザーとかオーディオ・コンサルタントなどと書いています。ユーザーとしては何を信じどうすれば良いのか判らなくなります。それらを勘案して、本音で本当のことをお知せせしたいと考えています。
2005・2