グレートマジンガー対ゲッターロボG空中大激突
作品紹介 |
ギルギルガンを使って地球征服を行った侵略宇宙人。第一次侵攻に失敗した彼らは、しかし再び襲い掛かってきた。グレートマジンガーの整備中を狙って、もう一方のゲッターロボを叩き潰そうという腹だ。その猛攻の前に早乙女研究所は壊滅的打撃を受け、巴武蔵も戦闘の中空魔獣グランゲンとともに爆発四散して命を落としてしまった。悲しみに打ちひしがれるゲッターチーム。が、悲しんでいる暇はなかった。羽田空港ではビューナスAが、グレートマジンガーが大苦戦をしていた。結合獣ボングを倒すグレートであったが、更に光波獣ピクドロンの出現を受けて、満身創痍のピンチを迎える。そこへ見参したのはゲッターロボGと車弁慶を加えた新生ゲッターチームだった。力を合わせて防戦に努める両雄であったが、しかしなお決定打に欠ける。そんな最中、グレート強化計画の柱であったグレートブースターがようやく完成をみる。風を切って唸るグレートブースターとニューマシーンゲッターロボGの前に、さしものピクドロンももはや敵し得なかった。宇宙船とピクドロンを撃破した両雄ーーーーー。戦い終わって夕闇の空に、還らぬ武蔵を偲ぶのであった。 |
解説 |
完全に「グレートマジンガー対ゲッターロボ」の続編として製作された本作は、しかし前作に比べ明らかにパワー不足。まずは、戦闘描写とパワーアップに力点を置き過ぎて、ストーリーに遊びがなかったことに尽きよう。そういった不必要な遊びこそが実は、ストーリーにゆとりや潤いを生み出すものなのだが・・・・・・ また、本作においてはゲッターチームの入れ替えと新ゲッター、グレートブースターとイベントを盛り込み過ぎて、かえって個々の事象の印象が薄まった感は否み得ない。どれか一つにイベントを絞り込んで大々的にアピールしたほうが、むしろインパクトは大きかったろうにと残念でならない。そのため、武蔵の死という一大悲事があまりにあっさりしてしまい、ゲッター本伝のファンとしては軽く扱われた感がしていい気がせぬのも無理からぬ事であろう。また、武蔵の死という重要なエピソードを、テレビ版とは違った形で描いてしまったことは、所詮はこの劇場版の世界はテレビのゲッター世界とは違う嘘の世界であることを暴露してしまい、少なからず醒めさせてしまったのも事実である。そして、敵ロボについても三体も出したことにより、その個々の強大さがぼやけてしまい好印象を残さなかったことも付け加えておきたい。そうして、全般に散漫な印象を抱かせてしまい、視聴後に消化不良を起こさせる作品だったと云えようか。 しかし、それもなまじ予備知識を持ち過ぎた故の見方であり、テレビ版ゲッター・グレートを忘れてそして「グレートマジンガー対ゲッターロボ」の続編として見てしまえばそれなりに楽しめる。また、マジンガーシリーズ最盛期の劇版作品として人気を博したのも事実である。イベントに徹して両ロボットの活躍を描いたのはある意味成功だったのかもしれない。 |
製作リスト | |||
英文タイトル | GREATCOLLISION | 音楽 | 渡辺宙明 菊池俊輔 |
上映時間 | 24分 | 美術 | 福本智雄 |
初号試写 | 昭和50年6月26日 | 作画監督 | 小松原一男 |
封切 | 昭和50年7月21日 | 演出助手 | 松浦錠平 |
映倫 | 23862号 | 撮影 | 菅谷信行 |
製作 | 今田智憲 | 編集 | 鳥羽亮一 |
企画 | 有賀健 横山賢二 | 録音 | 池上信照 |
原作 | 永井豪・石川賢とダイナミックプロ | 効果 | 石田サウンドプロ |
脚本 | 藤川桂介 | 記録 | 的場節代 |
演出 | 明比正行 | 製作進行 | 吉岡修 |