グレンダイザー・ゲッターロボG・グレートマジンガー 決戦!大海獣
作品紹介 |
謎の怪生物が、コンビナートや石油タンカーを襲うという事件が発生した。海洋調査に乗り出していた早乙女博士はその惨劇を前に、ゲッターの出動を命ずる。しかしゲッターポセイドンの攻撃をものともしない怪生物のタフぶりに、ゲッターチームは撤退を余儀なくされる。 国防軍ではこの緊急事態に、弓・早乙女・宇門博士らを招集し対策会議を開く。謎の怪生物の正体は、どうやら古代のドラゴノザウルスの生き残りが石油を常食として巨大化したものと推定されたのだ。国防軍の手におえる相手ではないことを悟った首脳たちは、強力なロボット軍団を結成することに決めた。早速パトロールに回るスーパーロボット軍団だが、抜け駆けしたボスボロットはドラゴノザウルスに飲み込まれ、その場に居合わせたグレートマジンガーは己の身を守るのに精一杯で、為す術も無く逃走を許してしまった。ボスたち三人組の安否を気遣って対立する甲児と鉄也。しかし、ボスたちがドラゴノザウルスの体内の中で生きていることを知ると、その救出に真っ先に乗り出す鉄也に対して甲児は素直に詫びる。グレートはドラゴノザウルスの体内に飲み込まれ侵入して、ボスたちの救出を無事果たした。もう遠慮は要らない。総攻撃に移るスーパーロボット軍団。だがグレンダイザーを筆頭とするロボット軍団の猛攻を前にしても、ドラゴノザウルスはたじろぐ様子はない。と、鉄也はドラゴノザウルスの体内に侵入したときに、その胃袋には石油が充満していたことに気付く。体内から爆発させれば、あるいはドラゴノザウルスを倒せるかもしれないと作戦を立て直したロボット軍団は、ガスタンクをドラゴノザウルスの口の中に放り込む。そしてドラゴノザウルスの腹めがけて総攻撃をかけるのだった。ゲッターのシャインスパークが、ダイザーのスペースサンダーが、、そしてグレートのサンダーブレークがドラゴノザウルスを捉える。ついに倒されるドラゴノザウルス。凱旋を果たすスーパーロボット軍団の勇姿が大空に映える。 |
解説 |
事実上四大スターが共演した本作。それだけに役回りの配分に相当苦労した様子が伺える。実際の作品は、四大ヒーローがやや右往左往に終始した感が拭えないのだが、それも約30分強の短い尺の中に命一杯四大ヒーローの活躍を詰め込んだことを考えれば大健闘といって差し支えないだろう。 そして、本作品の特色は何と言っても敵役に所謂「怪獣」を選んだことであろう。ウルトラマン対怪獣に慣れ親しんだ児童たちはやがて興味の対象をロボットに置き換えてしまっていたが、それでも未だ「怪獣」に引き摺られる何かを残していたことも疑いない。言わば本作は、時代の最先端を行っていたヒーロー「スーパーロボット」と、なお心残す前代の「怪獣」との華麗なる激突という面を覗かせている。テレビ本編では成立し難いこのシチュエーションを叶えてくれたのは、劇場映画ならではの快挙といえよう。事実、この「怪獣」への思い入れの残り火は、二年後の第三次ウルトラブームとして花を咲かせている。 特に不可もなく、まずまず無難に成功を収めている本作だが、本作とは無関係の点でワリを喰らった面も若干ある。というのは、本作が事実上最後の劇場版マジンガーシリーズとなってしまった事にある。取りは三大マジンガーに務めてもらいたかったというファンの心理からすれば、本作にマジンガーZが登場しなかったのは不満の種となってしまったのだ。また、本作上映当時テレビ本編の「グレンダイザー」は放映中であり、まだキャラクターや主要メカが出揃っていない状態でのラスト作品にされては、なんともフラストレーションを抱かされてしまう。劇場版シリーズは未だ完結していないという気にさせられてしまうのだ。あと一ヶ月テレビ本編の「グレンダイザー」が延長されて放映されていたなら、本作の次に新作劇場版シリーズが作られていたかもしれないと思うと、頗る残念に思うのは筆者だけではあるまい。そしたらマリアちゃんが劇場オリジナル版で活躍するさまが見れ(以下妨害電波) そいえば、現役ヒロインのハズのひかるさんが全く無視されてるのもかあいそうだぞ;; マジンガーファン共有のその不満が晴らされるのには、それから更に23年を待たなければならなかった。それが「クリックマンガ ダイナミックロボット大戦」として実を結・・・・・・ |
製作リスト | |||
英文タイトル | MAZINGER VS.SEAMONSTER | 音楽 | 菊池俊輔 渡辺宙明 |
上映時間 | 31分 | 美術 | 浦田又治 |
初号試写 | 昭和51年6月22日 | 作画監督 | 木野達児 |
封切 | 昭和51年7月18日 | 演出助手 | 福島和美 |
映倫 | 23984号 | 撮影 | 目黒宏 相磯嘉雄 |
製作 | 今田智憲 | 編集 | 鳥羽亮一 |
企画 | 有賀健 小田克也 | 録音 | 波多野勲 |
原作 | 永井豪・石川賢とダイナミック企画 | 効果 | スワラプロ 伊藤克巳 |
脚本 | 高久進 | 記録 | 安藤まるみ |
演出 | 明比正行 | 製作進行 | 福島和美 |