PC100対応へ
2000年7月28日公開
PC100対応へ
クロックが466MHzもありながら、パフォーマンス的には今ひとつだった改造機。このままではあまり使えそうにないので、多少なりともパワーアップしたいところです。
以前のベンチマークで、性能のボトルネックになっているのがビデオとメモリー性能であることは分かっています。ビデオ性能は統合チップセット使用ということもあり、如何ともしがたいですが、メモリーに対してはPC100化を計ることでかなりの改善が期待できます。
問題なのはCPUで、466MHzのCeleronをそのままPC100化すると700MHzもの動作周波数になり、かなりきびしい動作条件となります。もう少し倍率の低いCeleronを使った方が安全と考え、ふた昔ぐらい前のCeleron300Aに交換することにしました。このCeleron300A、特にSocket370タイプのCeleronは、容易にFSB100MHz化-450MHz動作が可能なことで定評があり、発表当時パワーユーザーの間で非常に話題になったCPUです。
PC100化パーツ
CPUは上で書いたようにCeleron300Aです。FSBが100MHzなので450MHzで動作します。
メモリーはPC100対応、128MBのノーブランド品です。CL2対応です。
HDBENCHでベンチマーク
PC100化によってメモリーアクセスはパワーアップされましたが、CPU交換のためクロック周波数は466MHzから450MHzにダウンしてしまいました。トータル性能はどうなっているのでしょうか? さっそくベンチマークです。
最初はWindows系の定番ベンチマーク、HDBENCH(Ver2.61)でチェックします。以下がその結果です。
| ALL | 浮 | 整 | 矩 | 円 | Text | Scroll | DD | Read | Write | Memory |
CDP970AT (450MHz/PC100) | 21094 | 37791 | 28830 | 7513 | 4367 | 4437 | 28 | 8 | 82580 | 3208 | 21417 |
CDP970AT (466MHz/PC66) | 15552 | 39338 | 29858 | 3591 | 3114 | 2132 | 14 | 4 | 43759 | 2614 | 22317 |
Main PC (450MHz/PC100) | 20375 | 36572 | 29017 | 48057 | 4999 | 29037 | 284 | 59 | 7828 | 7206 | 23778 |
Videoは全て32bit色で測定しました。
CPU性能はクロックが下がったぶん数値が悪いですが、その他の項目はすべて466MHz/PC66を凌駕し、トータルでは450MHz/PC100の方が良い数字を示しています。メインメモリーの一部をビデオメモリーとして使っていることが、グラフィック性能向上の大きな要因でしょう。
この性能の違いは実際の使用でも明らかに感じられ、以前のもたついた感じが無くなり、きびきび動作するようになりました。
MemSpeedでメモリー性能の測定
メモリー性能はどうでしょうか?。Yone氏作のMemSpeed(Ver1.1)でベンチマークをとってみます。
キャッシュが効いている間は466MHz/PC66の方が高速ですが、キャッシュが効かなくなる(=メインメモリーアクセス)領域では450MHz/PC100の方が逆に高速になると言う、当たり前と言えば当たり前の結果が得られました。メインメモリーアクセスはPC66より3割程度改善され、約43MB/secとなりました。この辺が使用感の違いに現れているのでしょう。
PC100化改造の効果
クロック周波数が下がったにもかかわらず、使用感、ベンチマークによるトータル性能の改善は著しく、ようやく今でも通用するPCになりました。
改めて、クロック周波数だけではパソコンの性能は決まらない、ということを実感した改造でした。
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