電源ケーブルの製作
2000年1月30日執筆
電源をどうするか?
外見がPC−286でも中身はただのAT互換機なので、当然電源もAT用が必要です。当初は電源も入れ替えるつもりだったのですが、インターネットで98改造系のサイトを回ってみると、ちょっとした工作でPC−286の電源を流用できることがわかり、さっそく製作してみることにしました。
PC−286の電源ユニット
電源ユニットから4つのアウトプットが出ています。このうち2つは電源から直接電線が出ており先が電源コネクターになっています(図の青括弧内)。これらはコネクター形状もピンアサインもATと全く同じなので、AT用周辺機器に即接続できます。後の2つは端子が直接電源についていて、左がマザーボード用、右が周辺機器用になっています(図の赤括弧内)。
マザーボード用端子からマザーボードへは色つきのケーブルで接続されていますが、テスターで各ケーブルから出ている電圧を測ったところ、ケーブルの色分けはNECと同じであることが判明。 さすが98互換機、ケーブルの色分けまで互換性を持たせてあるとは・・・
ちなみにケーブルのピンアサインは以下の通り(実は茶色だけ不明)。
| 赤 | 黒 | 青 | 橙 | 黄 | 茶 | 白 |
286 | +5V | GND | −12V | +12V | − | 不明 | − |
AT | +5V | GND | −12V | PG | +12V | − | −5V |
PG:Power Good
電源部ケーブルの製作
さて、PC−286の電源ユニットをAT用に使うためには、このユニットにはないPG(Power Good)と−5Vを作り出さねばなりません。ここら辺の話は、98のAT化を取り上げたサイトにたくさん取り上げられており(ATLAS Software ClubさんのサイトWind & Waveの「PC−9801RX改造記」が最も詳細)、私の改造も他の皆様と全く同じです。
PGは抵抗とコンデンサを使った時定数回路で供給します(右は回路図)。
抵抗は市販のものを使いましたが、コンデンサはPC−286のマザーボードについていたものを流用しました。
実装方法ですが、私はケーブルの途中に半田で空中配線し、熱収縮チューブで固定しました(右写真)。信頼性からすると最低のやり方ですが、特にケーブルに力がかかるわけでもないのでこれで良しとしました。
−5Vですが、他のみなさんは−12Vから3端子レギュレータを使って作り出しているようです。ただ−5Vは必ずしも必要なく、なくても動作するという報告もあります。 私の場合、面倒だったので−5Vは問題があったら作ろうと思って、とりあえずなしにしました。完成して半年間使用していますが問題は全くなく、結局そのまま使っています。
ATマザー側のコネクターですが、AT電源の延長ケーブルの真ん中を切断したもの使いました。PC−286のマザーボードへの電源ケーブルも同様に真ん中で切断し、AT側の対応するケーブルと接続します。写真は完成した電源ケーブルです。
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