PCルーターの省電力化
2003年4月14日公開
ブロードバンドルータの消費電力 我が家では昨年までISDN接続、しかもフレッツですらなかったのですが、常時接続、ブロードバンドが一般化しつつある現在にあってはさすがに時代遅れであり、今年に入ってBフレッツを導入しました。今のところ、暫定的に回線終端装置(ONU)からPCに直接つないで、ISDN時代と同じく、ネットを使うときだけ接続するようにしています。が、せっかくの常時接続環境ですし、他のPCからも利用したいと言うこともあり、最終的にはブロードバンドルーターを導入して、家庭内LANを構成したいと考えています。 そのブロードバンドルーターですが、各社から色々な製品が出ており、スループットやフィルタリング等の機能で競い合っています。また、普通のPCにPC−UNIXを導入してルーターとして運用する方法も雑誌等で紹介されており、うまく作れば市販ルーターと互角以上の性能を出すことができます。最近ではMosquitoのように、簡単にPCをルーター化するパッケージもあります。古いPCがルーターとしてよみがえると言うことで、人気があるようです。 PC自作派にはもってこいのPCルーターですが、落とし穴は消費電力です。市販のブロードバンドルータの場合、たとえばコレガのCG-BARPRO2で最大4.8W、CG-BARSW4PHGで9.6W、メルコのBLR-TX4Mで3.75W、I-O DATAのNP-BBRSで6.5W(以上すべてカタログ値)と10Wを越えるものは皆無です。一方、ここでも示したように、古いとは言えほとんどのPCの消費電力は30Wを越えます。常時接続のためブロードバンドルーターは常に電源が入れておかなければなりませんが、待機電力に対する風当たりが強い昨今、30Wもの電力を消費する機器をつけっぱなしにするのは省エネという観点でも、電気代という観点でも、さらにカミさんの心証という観点(これが一番大きい)でも、問題のあるところです。参考までに、30WのPCルーターを5Wの市販ルーターに交換すると、年間で4千円以上も電気代を節約できる計算になります。
PCルータの省電力化
実際に使ったのは、ジャンク屋で二千円で購入した中古PC(Panasonic社FX-ED01、右写真)です。CPUはAMD K6/200MHz、メモリーは32MBで、ビデオ編集パソコンとして作られていたせいもあって、PCIスロットにはTVチューナーとPCMCIAインタフェイスを備え、ビデオ・オーディオ端子はパネル全面に配置されています。安かったのはPDドライブが故障していたからです。他の部分は健在のようですが、ドライバー類が入手できないのと今としてはスペック的に弱いこともあって、ビデオ編集マシンとして再生することはあきらめて、そのまま押し入れの肥やしになっていたマシンです。
よけいなデバイスをすべて外し、CPUをWinchip2に交換することで、消費電力をオリジナルの半分以下、10W強まで減らすことができました。ただ問題は、クロックダウンによる処理能力の低下で、ルーターとしての性能にどの程度影響するのか気になるところです。166MHzもあれば、そこそこ性能が出るような気がしますが、はっきりしたところは実際にルーターとして動作させてみないとわかりません。このPCでルーターを構築してから改めて評価してみたいと思います。
へどうぞ。
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