Athlon64へアップグレードでも書いたように、昨年(2005年)の秋ごろから、PCの起動時にいきなりリセットがかかる現象に見回るようになりました。FSBを333MHzから266MHzに落とすと落ちる頻度が減るので、最初は夏の暑さでCPUかメモリーがヘタってしまったのかなと思っていました。ところが、冬にかけてその症状がどんどん悪化し、数回リセットがかかった後ようやく起動するという有様に。一度起動すると普通に動作するので我慢すればまあ使えるのですが、急いで使いたいときなど何度もリセットがかかるとやはり腹立たしいものです。
そこでシステムログを調べてみると、ハードウェアが原因で強制的にリセットされたというメッセージ。そしてPCのケースを開けてみると、マザーボード上の電解コンデンサになにやら錆びのようなものが・・・。この時点でちょっと前に問題になった、不良電解コンデンサの液漏れ問題を思い出しました。さっそくその件をまとめてあるサイトを参照すると、案の定私のマザーボード(Leadtek K7NCR18D-Pro)もしっかり該当していました。
マザーボードを取り外しさらによく眺めてみると、右の写真のように膨張・液漏れした電解コンデンサがいたるところに・・・合計で10箇所ほど見つかりました。
最終的に、このボードをメインマシンに使うことはあきらめて、Athlon64マザーに交換してしまいましたが、AthlonXPマザーは手元に1枚は置いておきたかったのと、2年近く使って愛着もあったので、電解コンデンサ交換にチャレンジすることにしました。
まず不良コンデンサを取り外しますが、その前に必ずコンデンサの極性の方向をチェックしておきます。写真を撮っておくのがお手軽で確実です。
半田こてで、コンデンサのリード線の半田を左右交互に溶かながら、少しづつ引き抜いていきます。半田を十分に溶かしてから引き抜くのがコツです。半田が古くなって溶けにくい場合は、新しい半田を盛ると溶けやすくなります。間違っても力ずくで抜こうとしないように。スルーホールが破壊されて、ボード自体が再起不能になります。
次にスルーホール内の半田を除去します。半田吸い取り器で吸い取るのですが、この時も半田を十分に溶かしてから吸い取ると、きれいに仕上がります。半田を吸い取ると、右の写真のようになります
最初はコツがつかめなくて少し無理をしたため、右の写真のようにちょっとパターンにダメージを与えてしまったような・・・。作業される方はくれぐれもご注意を。
右の写真が取り外したコンデンサです。だめになっていたのは、全部GSCというロゴのある緑色の電解コンデンサ(1000μF6.3V)です。
交換に使う電解コンデンサは、一般品ではだめで低ESR品が必要です。私はルビコンのZLH(右写真)を使いました。というか近所のパーツ屋にこれしか置いていなかっただけなのですが。
コンデンサを半田付けしていきます。絶対にコンデンサの極性は間違えないように。間違えると電源投入と同時にコンデンサが破裂して、全てが水の泡です。
右の写真は、取り付けを終えたところで写したものです。
さっそく組み上げて動作確認を行います。パターンの傷が心配でしたが、右の写真のように何事もなくBIOS画面を表示できました。HDDを接続してWindows2000を起動してみましたが、再起動しまくりだったのがうそのように何事もなく起動しました。
修理は大成功です。
修理にトライされる方へ。
あくまでも自己責任で行ってください。半田作業に慣れていないと失敗する可能性は大です。自信のない方はジャンクマザーで練習するのが良いでしょう。