築40年の木造住宅のリフォーム。

基本的なプランは変えず、全体をバランス良くメンテナンス。
LDKまわりの床仕上げを統一して敷居を無くしバリアフリーに。水回り動線の改善。構造壁を増やして耐震性を向上。床暖房やUBなど設備関係は全て更新。内装も全て更新することで新築のような住宅に。
既存の貸室部分に手を入れて、工事中の仮住まいとして利用することで住みながらのフル・リフォームを可能とした。
DATA
所在地/東京都世田谷区 
構造・階数/木造軸組み・2階建
敷地面積/166.63u
延べ床面積/136.22u
リフォーム工事費/約1800万円

表紙 略歴 仕事の進め方 作品集 雑記 地図

■外観


(リフォーム前)



緩勾配の金属屋根・細い軒先に当時のモダン・デザインを感じるシンプルな外観。
建物1階の角にあった木製の引き戸は縦長のアルミサッシ窓に置き換えて、耐力壁を確保。
2階は既存サッシに内窓を付けて断熱・遮音性をUP。鉄製の物干し台は錆がひどかったのでアルミ製に交換。

塀のイメージが重たかったので、足元にベージュのタイル巾木を回し、建物と同色で塗装することで軽快感を。
門扉とアルミサッシ、ルーフバルコニーの色をステン・カラーで統一。
エアコンの屋外器や配管は道路から見えない位置に移動。細かい調整が大事。

 

■玄関


(リフォーム前)


ドアの周りに大きな窓が、逆に室内の化粧合板の壁の暗さを強調していた玄関。
玄関ドアは背の高いアルミサッシに変更。スリット状の明かり窓はこの建物の共通モチーフ。
壁・天井を明るいクロスに張り替えると共に、上り框の段差を少なくして出入りしやすい玄関に。
靴箱は家具工事で特注。手前のスリッパ入れの棚は奥様のアイディア。


 

■リビング


(リフォーム前)





リビングに設けてあった飾り棚は造り付けのクローゼットに変更して収納を確保。
天井までの扉は表情の面白いタモの集成材。取っ手が目立たないように目地部分にスリット状の手掛けを設けている。
カーペットは明るい色のフローリングに張り替え、床暖房を設置。
縦長のスリットのあるドアや巾木も既製品ではなく制作したもの。フローリングの色に合わせて塗装。

 

■和室


(リフォーム前)





絞りの床柱を持つモダンなデザインの床の間は、家の記憶として残し、畳の床をリビングと同じフローリングに張り替えた和室。
天井や障子の木部は丁寧に洗浄し、既存の京壁はベージュの珪藻土で塗り直し、明るい室内に。
リビングとの間の襖戸は上吊りの3枚戸にして大きく開けることが可能に。
敷居の段差が無くなり和室とリビングが一体になり広がりを感じるインテリアに。


1級建築士事務所 中村康造建築設計室  〒152-0034 東京都目黒区緑が丘2-14-16-211 TEL 03-5701-8405 E-mail
Copyright(c)2011,Kozo Nakamura