多摩川沿いの住宅地に建つ小さな住宅。
 約5m×15mの限られた敷地を有効に使うためにスキップフロアとして室内は廊下や階段室をワンルーム空間として取り込んでいる。
 短辺方向の壁を無くすために設けた2階分の大きな筋交いがインテリアを特徴づけている。
DATA
所在地/東京都大田区 
構造・階数/木造軸組み一部RC造・地下1階地上2階建
敷地面積/76.56u
延べ床面積/75.96u
工事費約/2000万円

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■外観
敷地形状に合わせた板状の外観。
間口の狭い敷地に建物の3.14m×10.92mの板状のボリューム。
外から室内のプランや様子が分からない様に窓をスリット状に設けている。
外壁は無塗装のフレキシブルボード、短辺の大開口は既製品の木造用サッシを組み合わせてローコストに。



夜の外観。
スリット状の窓から漏れる光が全体を包む。

 

■リビング




小さな家の内部は壁の無いワンルーム。
短辺方向の壁を無くして耐力を確保するため、筋交いを設けている。
小さなバッテン状ではなく、2層分の大きな斜め材を互い違いに掛けることで
空間をなるべく細切れにしないようにデザインしている。





室内は大きなワンルームで中央に階段を設け廊下を省略して床面積を確保。
数段下がってDK、半階上がって寝室コーナー。
最上段は子供コーナーで、手前の梁は将来子供が大きくなった時に床を張って部屋を広げる。
隣地に面する左右の壁にはスリット状の窓を設けてプライバシーを守りながら採光する。
 

■ダイニング・キッチン



2階のリビングと1階の玄関の間にあるDK。
リビングとつながる幅の広い階段はベンチ代わりに。
壁沿いの長いキッチンは階段や筋交いに合わせた形状にデザインして
階段脇も収納として有効利用。

 

■階段


スキップフロアの中心にある階段は視線を遮らないように鉄と集成材を組み合わせて透明感を。
階段の上には3角形のトップライトを設け、家の中央に空の景色を取り込んでいる。
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