エーデルAM の概要

  エーデルAM は、ESA721用の点字文章・点図編集ソフトである エーデル7 を、
 Enabling Technologies社製の点字プリンタである ET,Juliet 用に書き換えたものです。その特徴は
 次のとおりです。

  (1) 点字文章・点図のデータ作成・編集の機能やファイル操作の機能などはエーデル7とまったく
   変わりません。従って、作成されるデータの中身、扱えるファイルの種類などもエーデル7 に
   よるものと同じです。このため、エーデル60 やエーデル7 で作成したデータ(EdelPaper、
   EdelBook)をエーデルAM でそのまま使えます。
  (2) エーデルAM は、点字印刷時に、ET,Juliet に対応するように点図のデータを変換します。
   このとき、解像度が低くなり、画面に表示されているとおりには印刷されないことになります。
   また、大・中・小の点はすべて中点(点字と同じ点)で印刷されます。その他、次のことにも
   留意してください。
    ・ 空白行が3行以上続いているとき、印刷するとそれが狭まってしまうことがありますので、
     1ページの中に文章と点図を混在させる場合、文章を上の方にまとめ、その下に点図を描く
     ようにしてください。
    ・ 両面印刷タイプで、しかも、点図を含んでいるEdelBookの場合、点図の印刷は正し
     くできません。

  エーデルAM が上記のようなものであるため、エーデルAMの説明文は、エーデル7 の説明文の
 内の点字印刷に関する 9.(1) のみを書き換えたものです。
 
  エーデルAM は、長文の点字文章と点図の両方を作成・編集することができるため、点訳の作業の
 ほとんどをこれひとつで遂行できます。エーデルAM は、大きく分けて次のふたつのモードを持って
 います。

  (1) 点図データであるEDLファイル(=EdelPaper)を扱う。

    このモードでは、文章に差し込むのではない点図単独のデータを作成します。点字も書き込めま
   すが、このモードでの点字の実体は点図です。
    このモードで作ったデータを EdelPaper、または、EDLファイルといい、その拡張子は edl
   です。(拡張子 ezi の図形データファイルが付随します。)
   
  (2) 図入り点訳本のデータであるhEBKファイル(=EdelBook)を扱う。

    このモードでは、文章とそこに差し込まれる点図を同時に編集して、図入り点訳本のデータを
   作成することができます。文章と点図は同一の画面で編集できます。
    この図入り点訳本のデータを EdelBook、または、hEBKファイルといい、その拡張子は hebk
   です。この1個のhEBKファイルの中に文章と点図のすべてのデータがパッキングされます。
    エーデル60による図入り点訳本のデータであるEBKファイルも読み込み、編集・保存する
   ことができます。

  点図を編集する機能はどちらのモードでも同じで、3種類の点サイズ、18段階の点間隔、多彩な
 作図モードと編集・変形機能、その他各種の補助機能を使うことができます。
 

2.動作環境

 (1) OS

   Windows 8,7,Vista,XP

 (2) 必要なファイル

   @ 本体ファイル Edel_AM.exe
   A エーデル60によるデータであるEBKファイルを扱う場合は、圧縮・解凍ライブラリの
     UNLHA32.DLL を Edel_AM.exe と同じフォルダに置く必要があります
   B メニューバーの[ツール]->[自動点図化ソフト Tenka の起動]をおこなう場合は、
     Tenka.exe を Edel_AM.exe と同じフォルダに置く必要があります。

   UNLHA32.DLL と Tenka.exe はエーデルAMパックに同梱されており、デフォルトのインストール
  によって自動的に Edel_AM.exe と同じフォルダに置かれます。

 (3) 点字プリンタ

   Enabling Technologies社製の ET,Juliet

   パソコンとの接続方法、及び、パソコンでの設定などは ET,Juliet のユーザーズマニュアルに
  従ってください。

 (4) 墨字プリンタ

   メニューバーの[ファイル]->[墨字印刷]で墨字印刷をおこなう場合には、通常のプリンタを
  パソコンに接続済みであることが必要です。