浮気調査やペット探しで日々の糧を得ている探偵・堀口の許に届いた1枚のフロッピーディスク。
封筒に差出人の名はなく、ただ「ディスクに入っている9つのメモを書いた人物を捜して欲しい」と書かれた便箋と、
悪戯とは思えない額の手付け金のみが同封されていた。
奇妙な依頼とは思いつつも仕事に飢えていたこともあり、渋々調査を開始するのだが……。
怪物に精神を乗っ取られたサラリーマン。 南極の闇に飲みこまれた観測員。
奇妙な昆虫と出会い記憶喪失で発見された男……
もはや時代遅れとも呼べる記憶媒体の中には、世にも怪奇な出来事が記されていた。
こんな妄想のような内容から書いた人間を捜し出せというのか。
これは思った以上にやっかいな依頼になりそうだ……。