1.PDA本体が無くては始まらない ~本体から周辺機器購入まで~



PDAに詳しくない方を対象に、どんな機種を買えばいいのかを書いていきます。
ここで解説するのはWindowsCE&PocketPC搭載機種のみです。H/PC搭載機種や
ザウルスシリーズ、Palm OS搭載機種に関しては扱いませんのでご注意を。
単純に筆者が持っていないからなんですけどね・・・



<基礎知識編>

■PDAっていろいろ種類があるみたいだけど…?


基本的に大きく分けて3つの系統があります。ここのサイトで説明するMicrosoft製のWindows CEを搭載するPocketPC、
PalmOSを搭載するPalm、シャープ独自のOSもしくはLinuxを搭載するZaurusです。
それぞれに利点と欠点がありますが、こちらのサイトで出来るようなことをしたければWindowsCE搭載のPocketPCを
購入するのをお勧めします。Windowsとの互換性が高く、CPUパワーも高いのが特徴です。
Plamはコンパクトでシンプルな物が多く、実用性は高いです。その反面CPUパワーが少ないこともあり、マルチメディア
系には不向きとされています(SONY CLIEなど一部例外あり)。
ZaurusはLinuxを搭載する機種が出ているのが大きな強みだと思います。CPUもPocketPCと同等のものを使用し、パワー
も十分です。ただ、ソフトがイマイチ整備されていないが欠点です。ただ、端末として使ったりするにはもっとも優れていると
思われます。





■WindowsCEとPocketPCって一緒なの??

WindowsCEとPocketPCは違います。
簡単に言うと、WindowsCEは一般のPCで言うOS、PocketPCはMS Officeみたいなものだと
理解するのが良いようです。厳密には、PCのOSではエクスプローラー等でファイルを閲覧したり
画像を見れたりしますが、WindowsCEにはそういった機能なく、純粋にOSのみといった差があ
りますが、前述の理解で大局は外していない筈です。
あまりこの辺は深く考えなくても、PocketPCを搭載している機種は間違いなくWindowsCEを
搭載していますので問題はありません。ただ、たまに説明で出てくると混同する場合がある
ので覚えておいたほうがいいと思います。




■P/PCとH/PCって?

一口で言うとP/PCはキーボードが無いもの。H/PCはキーボードが付いているものです。
H/PCの代表的なものにシグマリオンやMobileGear(NEC製)などがあります。
P/PCとH/PCには差がありますので対応ソフトも違ってきます。
P/PCの方が多くのソフトがあり活動も活発なのでP/PCの方が良いと思います。
P/PCはPocketPCではなく、Palm-SizePCなことに気をつけてください。
多分、PocketPCはPPCと言われているはずです(未確認)





<購入編>

PocketPCのメーカーと機種の紹介です。

<TOSHIBA>
GENIO
http://genio-e.com/pda/


<CASIO>
CASSIOPEIA
http://www.casio.co.jp/(製品情報より)


<hp>
iPAQ、jornada
http://www1.jpn.hp.com/products/handhelds/pocketpc/


<NTT DOCOMO>
musea(ミュゼア)
http://www.nttdocomo.co.jp/index.shtml(製品情報よりWindowsCE搭載機種)


<NEC>
PocketGear
http://121ware.com/pg/


<fujitsu>
Pocket LOOX
http://www.fmworld.net/biz/pda/


以上で、ほとんど全てです。外国ではDELLなども出しています。



■当サイトのお勧め機種

〔TOSHIBAのGENIO(e550G以降)〕

理由: 周辺機器が非常に豊富で、欲しくなるようなものが多い。
     使い勝手も良く、作りこまれている。液晶が大きい。CFとSDの両方が使える。
     中古市場にも豊富に出回る。また、中古で売っても割りと良い値で売れる。



■購入する際の注意
  本気でやる気があるなら新品で良い物を。様子見なら安い中古の物を買うことをお勧めします。
  新品でしたらなるべく新しいものを買うほうが良いと思います。PocketPCのバージョンとか新しくないと
  出来ないこともありますし。ゲームも最初は対応していないかもしれませんが、そのうち対応します。
  新品の場合あまりケチらずにきちんとしたものを買わないと間違いなく後悔するタイプの物ですので
  ちゃんとお金を出しましょう。また、PCなどと違って、すぐに性能が上がってしまうものではないので
  かなり長く使えます。
  中古の場合は、あまり高いものは買わず、逆に安いもので様子を見る方が良いと思います。
  未だにG-FORTが良いかなと個人的には思います。GENIOとかiPaq、jornadaが安ければそちらでも。
  かかる費用ですが、 新品なら店頭で45000~60000円のものが多いと思いますし、このぐらいのものが
  長く使えます。中古なら10000~15000円ぐらいで結構使えるものがあると思います。あるのでしたらG-FORT
  はお勧めですね。ちょっと大きいのが欠点ではありますけど。

  下記に、GENIOの製品仕様を載せて特に注意すべき点を書きます。
  主に赤字のところを重視してください。その他はあまり機種によって差が無い部分です。

◆GENIO e550DT 製品仕様(抜粋)
製品名 GENIO e550DT
型番 PAPDA130
OS Windows MobileTM 2003 software for Pocket PC 日本語版
(Microsoft(R) Pocket PC 2003 Software)
プロセッサ Intel(R) XScaleTM マイクロアーキテクチャに基づく、Intel(R) PXA255 アプリケーション・プロセッサ400MHz※1

メモリ

RAM

128MB (SDRAM)
ROM 32MB (Flash ROM)
表示機能 ディスプレイ 低温ポリシリコンTFTカラー液晶/4.0型(反射型、スクリーンライト付き)
画面表示 240×320ドット
色数 65,536色
インタフェース CFカードスロット(TYPE II)×1 コンパクトフラッシュメモリカードまたはCF+カード(3.3V対応品)が挿入可 ■SDカードスロット※2×1 SDメモリカードまたはSDIOカードが挿入可 ■赤外線ポート×1 IrDA Ver1.2準拠、データ転送速度 最大115.2kbps ■ヘッドホン端子(φ3.5mmステレオミニプラグ)×1 ■クレードル接続ポート×1 ■電源コネクタ×1 ■USB1.1対応(Client/Host)※3
外形寸法
(突起部を除く)
76.5mm(幅)×15.9mm(奥行)×125mm(高さ)
質量(内蔵電池を含む) 約170g
電源 バッテリ※4 アドバンストリチウムイオン充電池(本体に内蔵、1100mAh)
使用時間※4 [メモ画面の連続表示※5]400MHzにて駆動の場合:約12時間、200MHzにて駆動の場合:約16時間、100MHzにて駆動の場合:約20時間
[オーディオの連続再生※6]400MHzにて駆動の場合:約8時間、200MHzにて駆動の場合:約12時間
メモリ保持時間※7 約75時間(オプションを付けない状態で、電源がONできなくなってから、周囲温度25℃で放置した場合)
ACアダプタ入力電源条件
(最大)
ACアダプタ100V、50/60Hz、33VA
動作温度/湿度 温度0~40℃/湿度30~80%
(ただし結露しないこと)
本体内蔵ソフトウェア 連絡先、予定表、受信トレイ、手書きメモ、仕事、ボイスレコーダ、ファイルエクスプローラ、電卓、世界時計、ソリティア、Jawbreaker、Pocket Internet Explorer、Pocket Word、Pocket Excel、Windows Media(R) Player 9シリーズfor Pocket PC、MSN(R) Messenger、Pictures、ホーム、バックアップ
CD-ROMバンドルソフトウェア※8 ActiveSync(R)3.7、Microsoft(R)Outlook(R)2002、T-Time Viewer、Flash Player、GENIO-SPEECH、FOMAユーティリティ、東芝オリジナル壁紙、システムソフト電子辞典POCKETシリーズ※9:広辞苑第五版POCKET、ジーニアス英和(第3版)・和英辞典POCKET、JRトラベルナビゲータ、EasyViewer for GENIO e、Clear Vue Office、モバイルアトラス for GENIO e※10、JeodeTM、i-enablerTM、i-navigatorTM、SD Audio Player
付属品 ソフトケース、USBクレードル、ACアダプタ※11、アプリケーションCD 、コンパニオンCD、スタイラス、取扱説明書など

(TOSHIBA 製品情報より抜粋)

 ☆重要なポイント
   OS : 基本的にPocketPCの表記があれば問題ありません。バージョンは最新が2003です。
       現行のラインナップならありませんが、カタログ落ちした古い機種だとWindowsCEを搭載していても
       PocketPCを搭載していない機種がありますので一応注意しておいてください。新しいPocketPCのバージョンが出ても
       古いものからアップデートできる可能性は少ないので出来れば最新のものが良いと思います。

   プロセッサ : 今のカタログにあるPocketPC搭載機種は、全て「Intel XScale」というものでしょうから問題ないと思います。
             クロックは高ければ高いほど良いので良い物を買いましょう。電源が入っていても、アプリを使っていない場合は
             自動的にクロックを落としてくれますので、電池の持ちはどれもほとんど変わりありません。
             ちょっと古い機種を買う場合は、出来る限り「StrongARM」というプロセッサを搭載したものの方が良いです。
             XScaleのものでも持ちろん良いです。XScaleとStrongARMは両方とも同じソフトが使えます。
             逆に避けた方が良いのは、「SH-3、SH-4」等と書かれたものでゲームを行うにしても、制限が付きます。
             このほかに、G-FORTなどに搭載される「MIPS」と書かれたものもあります。現状ではMIPS搭載のものでも良いですが、
             最近はARM系(XScaleなど)専用のソフトもありますので、長く使うならARM系(StrongARM、XScale)を選んでください。

   メモリ : RAM(SDRAM)と表記されたところが出来る限り大きい方が快適に動きます。今買うなら64MBはほしいところです。
         最低でも32MBはあるものにしてください。ソフトがメモリ不足で動かない可能性があります。
         ROMの方はあまり気にしなくて結構です。入ってるソフトなどで容量は変わってきます。この領域はユーザーが使えないので
         多かろうが少なかろうが関係ありません。

   インターフェース
           :CFカードスロット(TYPE II)×1 というのもがあるとかなりいろいろな周辺カードが使えます。 jornada等はTypeIという
            タイプで厚さが薄いカードしか使えません。無線LANカードなどはTypeIIなので出来ればTypeII搭載のものが好ましいと思います。

            SDカードスロットしか搭載しないPDAもあります。こちらは「SDIOカードが使える」とあれば、CF TypeIIに近いことが出来ますが、
            周辺機器が少なく、価格も高いです。将来的にはこの規格が主流になるようですが、数年はCF TypeII有利に見えます。
            また、SDカードは大容量のメモリカードが高価です。こちらも将来的には安くなるのでしょうが、現状では高いままです。
            理想的なのは、このGENIOのように両方搭載している機種を買うのが良いと思います。

   
☆その他の注意点
       最後は自分の好みです。買って満足できる機種を買ってください。なるべく店頭などで持ってみたり、操作したり、画面を見たりして
       自分の趣向に合うか確かめてみてください。私は万人にお勧めできるのはGENIOだと思いますが、iPaqやjornada、Pocket LOOX、
       CASSIOPEIA、museaなどもそれぞれに良いところがあり買うときは悩みました。デザインや特別な機能、自己満足度を考えて
       後悔しない買い物をしてください。他人がどう言うかではなく、自分がどれだけ満足できるかだと思いますので。






■その他に買うべきもの
  確実に必要なものは記憶媒体です。どの機種を買ったかによって変わりますが、基本的にはコンパクトフラッシュ
  メモリカード(CF)と呼ばれるものの方でしょう。PDAの仕様表にCF TypeI(もしくはTypeII)スロット搭載と書いてあればCFが使えます。
  値段も安いのでCFが使える機種はCFを使った方が良いかと思います。もし、CFスロットの記述が無ければ、SDメモリカード
  の方が使えるはずです。こちらも仕様表に「SDスロット」や「SDIO対応スロット」等と書かれているはずです。
  こちらはSDメモリカードを購入してください。
  容量はどちらのカードでも256MB以上をお勧めします。特にゲームをやる際は、512MBでないと入りきらないソフトも存在
  しますので、出来る限り容量はあったほうが良いと思います。値段は大容量のものになるほどCFが安いですので
  CFが良いのではないでしょうか。
    その他の周辺機器は必要に応じて買ってください。基本的な装備は最初に買った際に付いて来ますので、それとCFさえあれば
  このサイトで解説していることは出来ます。





<おまけ編>

■どんな周辺機器があるか
  GENIOの場合ですが、PCカードスロット+拡張バッテリのオプションが魅力的だと思います。
  モバイルディスクが使えますしね。最大5GBまであるのでゲームも入れ放題です。
  あとは、CF用の無線LANカードなどが良いかと思います。無線LANが無料で使える喫茶店などで
  ネットに接続できます。
  もう少し手軽なところでは、携帯電話との接続ケーブルです。これを使えば取り合えずメールぐらいは安く出来ますね。
  また、CF用のGPSレシーバも発売されていますので、これをつければナビとして使用できます。
  その他、まだまだたくさん周辺機器が出てくると思いますので、面白そうなものを探してみるのもいいのではないでしょうか?










back

2003/2/27、3/4修正、3/24修正、2004/2/26更新
文責 TAM