- 212 :ほのぼのマユデス。まゆずきんちゃん。:2006/05/03(水)
21:26:52 ID:???
- 「俺の為に劇を?」
「うん、皆で準備したんだよ!」
マユの言葉にアスランが微笑む。
ここ最近、色々あって元気のないアスランのために皆で劇をすることになった。
題材が皆が知っている『赤頭巾ちゃん』。もちろんアレンジが加えてある。
と、いうわけでほのぼのマユデス劇場のはじまり。はじまり。
題名『頭巾戦隊 ガールズファイブ!』
アスラン「なんじゃそりゃぁぁぁぁぁ!!」
むかしむかし、あるところにお母さん(レイ)と五人の女の子が住んでいました。
全員ずきんを被っていたので、上からルナずきん、メイずきん、ステずきん、ミアずきん、そして末っ子はマユずきん。
そんなある日、おばあちゃんが病気になってしまったのでお母さんはお見舞いに行かせようと思いました。
「ルナずきん、一番上のお姉さんだからお前が一番先に向かいなさい。」
「えー、めんどくさ・・・・・。」
「シキアキ本やるから言って来い。」
「シキティヤッフー!!」
あっさり同人誌につられてルナずきんはパンとワインをもっておばあちゃんちに向かいました。
「狼に気をつけなさいよー。」
お母さんの忠告も聞かずに走るルナずきん、もう頭の中ではめくるめく電波攻です。
しかし、これが悪かった。ルナずきんは狼達の卑劣な罠に引っかかってしまったのです。
ルナずきんがおばあちゃんの家に行く途中に、見かけないお店がありました。
「こんなお店、あったかしら?」
そう言ってルナずきんちゃんがお店の中に入ると・・・・・・。
「「「「「「クラブ・ヴェステンフルスへようこそ!!」」」」
ずらーっとならぶカッコイイお兄さん達。そう!そこはホストクラブだったのです!
きっと永久指名制とかそんな感じにちがいありません!
あっさり入店してお酒を頼みまくるルナずきんちゃん。ドンペリ一本入りましたー!
アスラン「おい、いいのか。それでいいのかルナマリア。」
- 213 :ほのぼのマユデス。まゆずきんちゃん。:2006/05/03(水)
21:28:19 ID:???
- 「・・・・まったくあの子は・・・。」
その頃、お母さんはニュータイプ能力でルナずきんの様子を感じ取っていました。
お母さんはため息をつくと、メイずきんにお見舞いを頼みます。
メイずきんはとってもいい子なのできっと大丈夫だろうと思って、ブランデーとクラッカーを持たせました。
「いってきまーす。」
そう言っておうちを出たメイずきん。
よりみちすることなくまっすぐおばあちゃんのお家へ向かっていましたが・・・・・。
「きゃっ!」
「悪い!大丈夫か!?」
森の途中で誰かにぶつかってしまったメイずきんちゃん。
ぶつかった相手は狼のスティング・・・・・・。
違う種族ながらも優しいスティングに引かれていくメイずきん・・。二人の恋の行方は?!
『ふたりのよるに』
近日ロードショー!!
アスラン「おい!!」
その頃、お母さんはまたニュータイプ能力で娘の失敗を感じ取っていました。
ため息一つ、うちの娘はろくにそだたない。もうどうしようかしらお父さん。
そんな悩みは置いておき、次は二人でいかせることにしました。
ミアずきんとステずきん、どちらもおてんばな娘です。
お母さんは二人にテキーラと大福をもたせて送り出しました。
「いってきまーす♪」
「うぇーい♪」
ミアずきんとステずきんは仲良く『深海の孤独〜きゃんべる☆りみっくす〜』を歌いながらおばあちゃんちへ向かいます。
すると・・・・・・。
「まてまてーーい!!」
水色のどことなく幼い顔つきの狼が茂みから襲い掛かってきました。
ピンチだ!狼アウル!
「へ?」
とぼけた声をだす狼をよそに、振り返った二人の手には・・・。
鉈、注射器。やっぱりお約束でひぐらしがなくきます。
------------暗転----------
アスラン「アウルーーー!!なぁ、無事なんだよな?!」
- 214 :ほのぼのマユデス。まゆずきんちゃん。:2006/05/03(水)
21:30:36 ID:???
- お母さんはまたもやニュータイプ能力で娘たちが暴走したことを悟りました。
こうなったら一番最後の娘にまかせるしかありません。
「おっしゃーー!!」
久々の活躍の場面で興奮するマユずきん。もう人気投票がおこなわれることはないだろうに、かわいそうなくらいはしゃいでます。
お母さんはおもわず涙しながらマッコリとキムチをマユずきんに持たせました。
マユずきんは愛用のマシンガンを持っていそいそと出かけます。ヴァンパイ○ハンターですね!
しかし、そのころお婆さんの家にはなんと狼が来ていたのです!
----------ばーさんち---------
「やだなー、バーさんもやだけど男もやだなー。」
文句をたれながら来るのは不可能を可能にするエロ狼です。
お婆さんの家の前に進入し、今にもお婆さんをたべようとしています。
「はぁ・・・・、ステラとマユ。はやくこないかなぁ、他の奴らはどうでもいいや。」
これまた自分の欲望に忠実に文句をいうお婆さん。
むこうでなにやら「ネオシン?!あらたな境地!!」とか言っているアホ毛がいますが、気にしないようにしましょう。
「まぁ、仕方がない。と、言うわけで食うぞーーー!」
「食われてたまるかーーー!!」
お婆さんは狼が出てきたのと同時にショットガンを持ってきました。
サブガンとして腰にはオートマグが。間違いなく殺る気です。
「おい、チョット待て。本気か?本気なのか?」
「うん、だってあんたがいるとステラ独占できないし。」
ガシャコンと、弾をショットガンに詰めるおばあさん。目的のためなら手段をえらびません。
そして、マユずきんが付く頃には・・・・。
「わぁお・・、おにいちゃん・・じゃなかったおばあちゃんちが戦場になってる。」
もう全壊です。壊れすぎです。原型とどめてません。
「死ねぇネオ!!」
「のうわぁぁぁ!!」
手榴弾を投げるお婆さんに伏せるエロ狼。
「どっち助けよう・・・?」
マユずきんは悩みます。これできっと人間に戻れるかどうかが決まったり攻略できるキャラクターが変わったりするので
慎重に選ばなければいけません。
『あ、マユずきんちゃん。』
向こうから猟師さんがやってきました。さすが普段から命がけで獣を狩っている男、何があってもどうじません。
「シンハロ・・じゃなくて猟師さん、どうしよう、これ。」
微妙に途方にくれつつ猟師さんに話しかけるマユずきん。
『そんなことよりさ、君のお母さんにお姉さん達を回収するよう頼まれたんだ。一緒に探してくれないか?』
「うん、いいよー。」
こうして乱闘する二人をよそに、猟師さんとマユずきんは仲良くお姉さん回収の旅に向かいましたとさ。めでたしめでたし。
-----------the end---------------
アスラン「('A`) 」
へんじがない ただのしかばねのようだ
- 236 :ほのぼのマユデス。再び動き出す。:2006/05/05(金)
18:41:48 ID:???
- ここは会議室。今度あらたにつく任務についてハイネ、ネオ、アスランが説明をしていた。
「おい、お前らよーく聞け。これから議長と『ラクス様』の護衛で宇宙にあがる。
こら、そこ。夏コミ申し込んじゃったとか言うな。あきらめろ。
キース、今のうちに給料つぎ込んで酒買おうとか考えるなよ。
レイ、何気に居眠りするな。お前優等生キャラだろが。
マユ、堂々と電子辞書のフリしてDSをやるな。そりゃ国語の時間しか通用しない。」
ハイネがだーっと銀○的ノリですっかりだらけたメンバーに任務を説明する。
「今度の任務はジュール隊と傭兵との合同任務だ。」
アスランの言葉にばつの悪そうな顔をするミーア。
何せジュール隊隊長の機体を盗んで大暴れ。あとで口止めに大変苦労したのだ。
「一応ミーアはずっと『ラクス様』ってことになる。ボロは出さないようにな。」
「はい、解かりましたわ。ハイネ様。」
にっこり笑うミーア。確かにラクスだ。
「なぁ、ペガサス流星○ってどうやるんだっけ?」
「え!!だ−かーらー!こうやって・・・・。」
「・・・・・と、ミーアはこの調子だから全員少年マンガの話は控える事。」
はーいと素直に答えるマユデスメンバー。
しかし地球出身の何人かは寂しそうな顔をしている。
むしろアスランは反対に青ざめた顔をしている。
「はぁ・・、イザークかぁ・・・。春色キャベツスーツかぁ・・・・。」
非常に意味深なため息をはくアスラン。
「アスランお兄ちゃん、確かジュール隊の人って同期の赤服じゃ・・・。」
「そうなんだけどな・・、いや、比較的まともなのが大半戦死してしまって残ってるのはおかっぱとグゥレイトチャーハンなんだ。」
アスランの言葉に一体どんな化け物が待っているんだとマユは思う。大丈夫、ここにいるのは大半化け物で、何気に人外もいる。
「久々の宇宙だからって気を抜くなよー。それじゃ解散。」
ハイネはそう言ってからからアスランを呼ぶ。
「おい、お前確かジュール隊のメンバーにヘリオポリスに一緒に侵入したやついたよな。」
「あ、あぁ・・。二人ほど。」
ボソッっと小声で話すハイネに小声でアスランは答える。
「・・・・その話題はやめておけよ。」
「なんでだ?」
「何でって・・お前。マユとか・、シンとか・・・・・。」
アスランは納得する。確かに自分は彼らの祖国が戦争に巻き込まれる一因を作ってしまった。
「は、大丈夫だと思うけど・・・・・アキラだ。前の殺人未遂話聞いたよな?」
アスランの脳裏に依然聞いたハイネ隊合宿殺人未遂事件『歌姫のそっくりさんは見た!!』が浮かんだ。
やばい、ばれたらまずアキラに殺される。うん、きっとすごい方法で。
「恐ろしいぞ・・、チェーンソー使われるかもしれなしし薬漬けでルナマリアへのささげモノとか
真っ裸にしてそのまま大気圏突入とかめくるめくるBLの世界へご招待とか・・・・・。
とにかくあいつはその気になったら手 段を選ばない。なにせエロゲの公式予約ができなかったからゼロにハックさせて無理矢理予約したからな。」
ちゃちいなぁ、と内心思いつつアスランは背筋を寒くするのであった。
- 311 :ほのぼのマユデス。シホファンの皆さん、ほのぼのですから。:2006/05/08(月)
22:37:55 ID:???
- 「サーペントテール?!一緒に護衛する傭兵さんってサーペントテールなの?!」
「あぁ、そうだ。知り合いなのか?」
「うん!」
アスランの言葉にマユが目を輝かせながら答える。
ここはジュール隊の母艦。一旦挨拶の為に全員で挨拶に来たのだ。
『えーっと、サーペントテールはまだ任務が終わってないらしくて後で合流だ。
とりあえず俺達はジュール隊に挨拶してそれからは待機だ。』
シンハロがマユにざっと説明する。
そしてイザーク達が待っている扉の前までやってきた。
「失礼する・・・・のうわっ!!」
ハイネがそう言って入ろうと扉を開けた瞬間、なにやら横を掠める物が。
それは一直線にルナマリアにとんでいき、ルナマリアはそれをアホ毛で弾く。
「待っていたわ・・・・ルナマリア・ホーク!」
ばばんっ、登場する赤服の少女。
「まさか・・・・シホ?!シホ・ハーネンフース!!」
一気に二人の世界に巻き込まれる皆。
「そうか・・、そういえばあんたはジュール隊だったわね。」
ふっと不敵に笑うルナマリア。バックに何でも引き寄せる老け顔中学テニス部部長が見える。
「ここであったが百年目・・・・、今日こそ決着をつけてやるわ!」
何やら燃えているシホ。バックにはスティングボイスで私服のセンス最悪なお坊ちゃま中学テニス部部長が見える。
ゴゴゴゴゴ、と炎を待とう二人。
「おいおい、ハイネってば部屋間違えてんじゃん。」
「やっべー、俺ってばうっかりさん☆」
「ハイネお兄ちゃん、きもい。シンハロ、正しい部屋わかる?」
『おっけおっけー。よーし、いこうぜー。』
何やら壮大な対決を始めるルナマリアとシホを強制的に思考から排除して、全員その部屋を後にするのであった。
- 604 :ほのぼのマユデス。ジュール隊って。:2006/05/23(火)
20:46:53 ID:???
- 「ディアッカァ!!シホはまだ見つからんのかぁ?!」
「お・・俺に言われても・・・。」
イザークはいらついていた。
今日はアスラン、それにハイネ・ヴェステンフルスがくるのだ。
負けてはいられない。元民間人にあんな不良部隊の隊長に負けていられない。
そんな気合を入れて望んだというのに!
シホはいなくなるし部下はあんまり気合はいってないしディアッカは駄目だし!
どうしろというのだ!この俺に!
「貴様らぁぁぁぁぁやる気はあるのかぁぁぁぁ!!」
そう言ってイザークが吼える。思わず伏せる隊員たち。
「はぁ・・はぁ・・・まったく・・・ん?」
ふと気がついてみると。
どうやったのかわずかに部屋の扉を開けて中の様子を見ているアスランたちが。
全員そろいもそろって哀れむような目でイザークを見ている。
「・・・いや、イザーク。俺達は悪気は無かったんだ。ただなんとなく入りづらかったから
ちょっと扉をいじって少し開けて中の様子を見ようとしただけなんだ。」
「星飛○・・・・・っ!」
アスランの弁解の横で何やら呟きながら笑いをこらえるマユ。
「あ・・・ひとりぼっちのクリスマス?ぷぷっ・・・・あははははは!!」
アキラがマユの想像を理解してしまい思わず笑い出す。
「ハイネ、予定の時間を大幅オーバーしてる。」
「ありゃ、そうか困ったな。新曲のレッスンは中止か、ゼロ。埋め合わせヨロシク。」
「ステラ・・・お腹すいた・・・・。」
「そういやそろそろ昼飯だな。」
繰り広げられる混沌空間。好き勝手言う目の前の奴ら。そして、イザークの何かが切れた。
「おい!イザーク落ち着けって!!」
ディアッカが止めるがもう遅い。
イザークは拳を握る。体がオーラに包まれる。ここから先はいうまでもあるまい。
「きさまぁぁぁぁ!俺の拳が真っ赤に・・・・・・・・・・・・・・・・・・。」
- 605 :ほのぼのマユデス。ジュール隊って。:2006/05/23(火)
20:48:36 ID:???
- 「すみませんでした、調子乗ってました。」
頭にたんこぶと作って正座させられるマユ一行。悪い事をしてない人たちまで巻き込まれている。
「まったく!部下の手綱も握れないとは・・・。」
「そんなこといって昔俺の指示ちっとも聞いてくれなかったのは誰だよ。」
アスランのたんこぶが二段になる。
「ところでさぁ、おたくの赤服の女の子がうちの隊員と壮絶な戦いをくりひろげてるんだけど・・・・。」
「何?!シホがか!」
そう言うなりイザークは部屋を飛び出す。
残されるジュール隊緑組とマユ一行。
・・・・・・・なんともいえない沈黙。
「あ、お茶だすよ。」
「あ、すみません。」
いそいそと移動するディアッカに礼を言うハイネ。
「・・・・・スティング。メイリンに連絡しろ、ルナマリアとあの女の子のこと聞き出せ。」
ネオがスティングに指示する。
スティングは携帯(ファントムペイン使用)でメイリンに電話をかける。
「・・・・ここの部隊は大変そうだねぇ、レイ兄ちゃん。」
「マユ、うちの部隊が間違ってるんだ。」
ぽつりと呟くマユに、レイは静かにつっこんだ。
- 12 :ほのぼのマユデス。女の戦い序章。:2006/05/26(金) 23:48:55
ID:???
- 「えっとね、まだ私とお姉ちゃんがマユくらいだったころかな・・・。
お姉ちゃんは学校でマンガ研究部がなかったから絵本部に入ってたの。
そうしたら絵本部の中でお姉ちゃんみたいな人たちと普通に
絵本を書いていた人達の間で抗争が起こっちゃって・・・・・。
その時の普通に絵本の人達のリーダーがシホ先輩なの。」
メイリンからの説明を受けて黙り込む一同。
あほらしい。非常にあほらしい。
「ハイネ、早くかえって○神飛翔○モンベイ○やりたい。」
『アスラン、早くかえって都○復興デモ○ベ○ンやりたい。』
文句を言う一人と一体。
「文句言うなよ、お前らルナマリアと仲良いだろ?」
ハイネがため息をつきながら二人に言う。
「えー、ルナより若本だよー。地球皇帝だよー。」
『ルナよりハヅ○たんだよー。でも男キャラだったらア○ラッドも結構好きなんだよなー。』
「二次元から帰って来い。」
アスランが二人に突っ込む。そうこうしているうちルナマリアとシホが戦っている部屋の前に来た。
「・・・・マユ、主人公だからお前が責任を取って開けなさい、人気もこいのぼりだ。」
「それを言うならうなぎのぼりだよ。つーか開けたくない、いけ、シンハロ!」
『えー・・・・・。』
マユの命令に不満げな顔をするシンハロ。
「じゃないとこのまま強制キャラボイス穴子の刑よ、しゃべる言葉は『てけりり』限定。」
『開けさせていただきます、お嬢様。』
マユの謎の罰の宣告に態度を一変させシンハロは扉のロックを解除しようとする。
すると、中から聞こえてくる二つの叫び声。
「「ヒロインは私だぁぁぁぁぁぁ!!」」
マユ、覚醒。
- 13 :ほのぼのマユデス。女の戦い序章。:2006/05/26(金) 23:50:09
ID:???
「さー、いよいよ酷いことになってまいりました。」
「ゲン・・・・・現実逃避・・だめ。」
遠い目をするシンの服をくいくいひっぱりながら話すステラ。
目の前ではシホ、ルナ、マユの殴り合い。三つ巴である。
ちなみにイザークは巻き込まれたらしく隅っこに倒れ付していた。
「・・・おい、ゼロ。人外三人組とグレイシアは何処へ行った。」
「残りの二人はともかくジョーは人外じゃないと思うけど。あの四人は話が長くなりそうだから逃げた。」
ハイネの言葉に冷静に答えるゼロ。
全員がどうやって止めるか思案していると、突然扉が開いた。
「おやおや、一体何事かね。」
「・・・・・・・(私を差し置いてヒロイン争奪戦・・・・・許せない。)」
そこにはデュランダル議長と、ラクスモードを解除したミーアがいた。
「ぎっ・・・・・議長?!それにミーア・・・・?!何で議長と一緒にっ・・?!」
冷や汗を流しながら必死にハイネはごまかす。
「あぁ、彼女が館内で迷子になっていたので案内したのだよ。」
うまくごまかす議長、そしてそのまま言葉を続ける。
「それより、どうだね。ヒロインを決めるならば力ずくではなく、皆に決めて貰えばどうかね。」
この議長の一言により、『第一回ザフトヒロイン争奪戦』が繰り広げられる事となった!
とぅびぃこんてにゅう。
- 35 :ほのぼのマユデス。女の戦い第一章。:2006/05/29(月)
22:08:23 ID:???
- 『さぁやって来たぜ野郎どもぉぉぉ!美少女コンテストの始まりだぁぁ!』
高らかに宣言される声。飢えた野郎どもの咆哮。
『司会は俺!ディアッカ・エルスマンだ!グゥレイト!!』
はでな金ぴかスーツをきてマイク片手に絶叫するディアッカ。
「えー、そして実況は私ハイネ隊隊長ハイネ・ヴェステンフルス。解説はネオ・ロアノークさんです。」
ステージの横にある司会席にすわっているネオとハイネ。
一体ここはどこなのだろうかと言うと、ムセイオンの中にあるコンサートホールである。
ハイネがフェイス権限を使いその他色々な汚い手も使って館内に作り上げられた物である。
別に艦長もそういうのはどうでも良い人なんで黙認している。アーサーだしね。
『さーて、それでは出場さをご紹介しよう!
エントリーナンバー1!!ジュール隊にさく一輪の花、シホ・ハーネンフース!!』
わぁぁぁぁぁっと湧き上がる会場。
その片隅では・・・・・・。
「あーもー早く終わってくれよ!!デモンベイ○が俺を呼んでんだ!!」
「何よー、私はなんででちゃ行けないのよ・・・。差別よ・・・・。」
アキラはうがーっと叫び、グレイシアはぶちぶちと文句を言う。
『エントリーナンバー2!!可憐に燃え上がる赤、ルナマリア・ホーク!!』
「メイリンは出ないの?もったいないと思うんだけど。」
アウルげスティングに話すと、スティングはため息をつきながら言う。
「あの面子の中に混じって生きて帰れる自信がないらしい・・ま、正しい判断だと思うがな。」
『エントリーナンバー3!!連合から唯一参戦!!ステラ・ルーシェ!!』
「ステラ出るの?!」
「賞品のでっかい猫のぬいぐるみが目当てじゃないのー?」
驚くカルマにキースがいつもの調子で答える。
『エントリーナンバー4!いうまでもなくおっぱ・・・・・・・・・失礼しました、その長刀ひっこめてください。
ラクスさまのそっくりさん、でも私本物には負けないから!!ミーア・キャンベル!!』
「大丈夫なんですか議長・・・・・。」
「大丈夫だよ、ミーアは役者なんだ。というか彼女の元の性格とラクスの性格じゃ違いすぎるだろ。」
「確かにラクスは風呂上りのビールなんて飲みませんね。カキピーを同僚から取り上げたりしませんね。」
余裕、というか油断だらけの議長に明後日の方向を見るアスラン。
- 36 :ほのぼのマユデス。女の戦い第一章。:2006/05/29(月)
22:09:34 ID:???
- 『エントリーナンバー4!最年少ザフトレッド!マユ・アスカ!!』
「マユー!!がんばれー!!ステラもがんばれー!!」
きゃーっと騒ぐシン・アスカ。その隣のシンハロは何故か無表情だ。
「・・・お前、どうしたんだよ。」
反応はない。すると、アキラがすたすたと歩いてきた。片手には小型モニター。
シンハロの長髪の中に混じっているプラグをがさごそと探し、それをモニターに繋ぐと・・・・・・。
『アイオーン!!』
モニターに画像が映る。なにやらロボットもののゲームなのか黒いロボットが赤いロボットと戦っている。
「オマエェェェェ!!フラゲしてあらかじめ自分にダウンロードしてやがったな!!」
アキラがガクガクと揺さぶるとシンハロの目に光が宿り、ニヤリと勝ち誇った表情をする。
『いやぁ、ダディ最高だったよ。』
「なんだと・・・・っ!!」
シンハロのセリフにアキラが本気でキレそうになる。
『まさか西博士がなぁ・・・・・。』
「お前マユの子守ロボットだろ!!ちゃんと見守れよ!!」
ついでにシンもキレそうになる。
『ふ・・・・、何を言うかと思えば。愚問だなぁ、雑種ども!!』
「おーい、ボイスがジュール隊長とおんなじになってるぞー。」
『考えてみろ・・・・・・。マユが、負けるわけないじゃないか。』
満面の笑みでいうシンハロ。なんかこのまま朝日にとけていきそうな勢いである。
「って・・・・!単なるエロゲーしたいが故の良いわけじゃねえか!このロリコンロボット!!」
『シスコンサイボーグにいわれたくないわ!!それにこれはエロゲーじゃなくて15歳以上推奨だ!!』
ぎゃーぎゃー隅っこで取っ組み合いを始めるダブルシン。
「後でマユちゃんに報告しとこう・・・・。」
アキラはぽつりと自分を裏切った親友への復讐を誓うのであった。
- 56 :ほのぼのマユデス。女の戦い第U章。:2006/05/31(水)
21:38:01 ID:???
- 『えー、それでは第一種目は障害物競走だ!!館内に置かれたトラップなどを避けてゴールへたどり着け!!』
大きなモニターに映る並んだヒロインズの映像。
もちろん、全員体操服。そしてブルマ。
「・・・・つーかルナマリア、ニーソにブルマって・・・・・反則ですね。」
ハイネが何気ににやけ気味な顔でいう。たぶんこの顔でファンが三割は減る。
「とりあえず、全員ナイスブルマ。」
ぐっっと親指を立てるネオ。駄目おっさん二人組である。
一方観客席では・・・・。
『やべぇ!!アヴァロンだ!!固有結界展開?!ブルマインヘブン?!』
ひゃっほーいとはしゃぐシンハロ。
「マユの学校は体操服短パンだったからなぁ・・・・ふはははははは!!」
狂ったように笑うシン。よそ様のゲンやシンに謝って欲しい。
「・・・・アキラ、お前はブルマに興味はないのか?」
ダブルシンの恐慌に冷や汗を流しながら恐る恐るジョーがアキラに聞く。
「ん・・・、あぁ。俺ブルマとか興味ないから。むしろそーゆーのより家庭科の時間のエプロン萌え。」
いけない、自分は異世界に踏み込んでしまった。ジョーは冷や汗をだらだら流す。
「俺さぁ・・メイドとかそーゆーのよりやっぱ着物なんだよ。メイドより女中さん?
でもメイドはロングスカートなら守備範囲内。第一シンハロとは好みが反対なんだよねー。
あいつはロリ好きで俺は年上の巨乳が好きで。
あ、結局萌えキャラと好きなキャラは反対だから誤解すんなよ。
俺健気で強い女の子が好きだから。
まぁ、要するにライ○ーさんはエロカワイイってことですよ。でさ・・・・・・。」
いけない、いけない、いけない、これ以上耳にしたらきっとおかしくなる。
なんかきっと洗脳とかこんな感じなんだろう。頭がずきずきする。
あれ・・・なんだろう・・ながれぼしかな・・・あははははは・・・・・・。
「それでさやっぱり燃え・・・ガッ?!」
突然倒れるアキラが倒れる。その後ろには金属バットを持ったレイが。
「大丈夫か?ジョー。」
「え・・・・あ・・・・・・。」
ガゴンッ!!
「いだっ!!って・・・レイ・・俺、どうしたんだ?」
「気にするな、俺は気にしない。」
片手に釘バット、片手に頭部から血をだして気絶するアキラ。
ジョーは気にしない、気にしてはいけないことにした。
- 57 :ほのぼのマユデス。女の戦い第U章。:2006/05/31(水)
21:41:13 ID:???
- 『それでは!よーいスタート!!』
いっせいに廊下を駆け抜ける女子軍。
バックに炎。それぞれに竜とか虎とかそんな感じのものが見える。
やはりコンパスの違いかマユが最後尾だ。
しかし、彼女はどこから出したかトンファーを変形させ投げつける。
曲線を描いて飛んでいったそれは見事にルナマリアとシホ、ミーアにそれは命中する。倒れる三人。
そしてそのまま倒れた二人を踏みこえてステラとマユは先に行く。
「ちょっとマユ!何で私達には命中させるのよ!!」
怒涛の勢いで追い上げる三人、あっというまにマユとステラにならぶ。
「だってステラはぶつけたら死にそうだけどこの三人はデストロイと生身で戦って勝てそうだから。」
「「「あんたねぇぇぇぇぇ!!」」」
うっかり火に油をそそいでしまったマユ。
すごい勢いで第一の障害のあるMS格納庫のに向かった。
その瞬間。
ぴゅー・・・・。
ぴゅー・・・。
ぴゅー・・・・・。
三連続で聞こえる墜落音。
マユとステラも恐る恐る中に入っていく。
するとそこには・・・・。
「なっ・・・・・。」
「うぇーいv」
絶句するマユと笑うステラ。
そう、一本まっすぐ向こうの扉まで伸びるキャットウォーク。その周りには・・・・・!
何処で入手したかジュール隊隊長の写真(幼少時から現在まで)、801同人本(マイナーから大手サークルまで)、
聖闘士○矢グッズ(フィギュアからシンハロが金を使って作った○王ハーデ○編オリジナル声優のDVDまで)。
そんなお宝の数々を吊るした風船がぷかぷかとキャットウォークの外側に浮いているのだった。
「あ・・・・・v」
ステラは好きなキャラクターのぬいぐるみをみつけたのかそれを取ろうと手を伸ばす。
「んーっ!!」
精一杯体を伸ばしてぬいぐるみをとろうとするステラ。そしてようやくその手がぬいぐるみを掴んだ、その瞬間。
ぴゅー。
ステラも墜落。
「ふっふっふっふっふ!しめた!!」
マユは笑いながらキャットウォークを走る。
マユにとってジュール隊長のシャワー隠し撮り写真もケイアキ同人誌もよくできているフィギュアもかわいいぬいぐるみも眼中に無い。
「このまま・・・・・・・・・・・・・・・・あ。」
マユは気づいてしまった。自分の横におっさんが金髪の青年に押し倒されている絵が表紙の同人誌があるのを。
ぴゅー・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
- 133 :ほのぼのマユデス。女の戦い第3章。:2006/06/07(水)
23:40:36 ID:???
- 「なぁ、ハイネ。もうヒロインとかいいじゃん。ステラでいいじゃん。」
「だめだネオのおっさん。変態だろうがなんだろうがヒロインはヒロインだから。」
結局最初の最初であっさり終了した勝負。
なんかあ実況とかするひまもなく終わった勝負を見て呟く二人。
「貴様らぁぁぁぁぁ!!あの写真はどうやって・・っ?!」
「え?エザリアに頼んだらあっという間にデータ転送してくれたぜ?」
「なっ・・・?!貴様母上とどういう関係だ?!」
すみっこで今にも頭が爆発しそうなイザークとひょうひょうとしているジョー。
『・・・・えー、気を取り直して次の勝負へ行くぜ!!次は歌とダンスで勝負だ!!』
変な雰囲気を吹き飛ばそうと必死にディアッカが進行させる。
そしてそのセリフに驚愕するマユデスメンバー。
「・・・・・やばくね?ミーア。」
「大丈夫。」
アウルの心配をよそにゼロは平然と答える。
「ミーアちゃんのことだから昔のジャン○の歌でも歌うわよ。」
グレイシアの発言に皆の脳内に金ぴかの鎧をきて「ぺーがさすふぁんたじーそうさゆーめーだけわー♪」と熱唱するミーアが思い浮かぶ。
そして同時に首を振る。流石にそれはない。・・・・・・・たぶん。
「と・・、ともかく危なくなったらどうする?」
スティングが心配そうに言うとシンハロははっきり言った。
『デスティニーを暴走させてごまかす。』
「「「「「「ひでぇ!!」」」」」」」
- 134 :ほのぼのマユデス。女の戦い第U章。:2006/06/07(水)
23:42:36 ID:???
- 『はーい、それではまず一番最初に歌うのはシホ・ハーネンフースだ!!』
うぉーと興奮した男共の声が聞こえ、それに重なって聞こえるのは・・・・演歌だ。
演歌の前奏だ。なんかシホがセリフ言ってる。
そして、歌いだす。
演歌だった、そりゃうまいけど、演歌だった。
切々と浮気する旦那にたいする女房の思いを歌った演歌だった。ミスコンで歌う曲じゃない。
皆も想像して欲しい、学園のアイドルなんてモノじゃなくて良い、例えば好きな子でもかわいいクラスの女の子でもいい。
そんな彼女が文化祭のカラオケ大会に出るって言った。どんな曲を歌うかドキドキ。
そしたら演歌、演歌。きっといまのジュール隊の気持ちはそんな感じだろう。
「うまいんだけどなぁ・・・。」
「うまいんだけどねぇ・・・。」
歌い終わったシホが退場してから呟くハイネとネオ。二人とも心底微妙な顔をしている。
『え・・・、えー次はルナマリア・ホークだ!!頼むぜぇ!!』
バカに明るい曲が流れて極彩のスポットライト。
そして、世界が崩壊した。
何人かが倒れる、一部は耳をふさぐ、一部は頭を抱える。アキラとシンハロは平然としている。
そう、シホ・ハーネンフースが演歌ならば彼女は『電波』。
アウルが隅っこで縮こまって耳をふさぐ。キースが泡を吹いて倒れる。
スティングは速攻で逃げ出し、ゼロは愛用の布を自分の頭にグルグル巻きにして音を遮断する。
「うわ、すげー。ネクロノミコン超えたか?ルナマリア。」
『寧ろ邪神?』
平然と電波ソングの中、語り合うシンハロとアキラ。
曲が終わってからの十分間はまだ瘴気が漂っていた。
「・・・・・・・はっ!!」
「おっさん、大丈夫か?!」
机の突っ伏して気絶していたネオをハイネは気遣う。
「やべぇ、巨乳のねーちゃんが夢に出てきてさぁ・・・・・・。」
「大丈夫そうだな、ほら、司会!!次々!!」
ハイネに促されてディアッカが進める。
- 135 :ほのぼのマユデス。女の戦い第U章。:2006/06/07(水)
23:44:03 ID:???
- 『えー、じゃあ今度こそ!!今度こそまともな曲頼む!!ステラ・ルーシェ!!』
そう言うと聞き覚えのあるポップな前奏が流れる。
「おい・・、これって・・・。」
「ミー・・・、ラクス様の!!」
ハイネとネオが言うと、舞台にトタトタと出てくるステラ。もちろん彼女に合わせた水色のハロもいる。
その格好は、ミーアのいつもの衣装だった。
「ウハwwwwテラヤバスwwwwwwwww」
「シン、鼻血でてるぞ。」
大興奮するシンにティッシュを渡すレイ。
『しずかなーこのよるにー♪あなたをーまぁってるのー♪』
くるくる踊りながら歌うステラ。
「なんつーか、ミーアとはやっぱ違うよなぁ。」
「アレよ、癒しオーラよ。」
わいわい話す皆をよそにアスランは何やら怪訝な顔をする。
何やらじっとステラのそばで跳ねているハロを見つめている。
そして、何やら思いつくことがあるのかはっとする。
「大変だ・・・・・・!!」
「なんだよアスラン。いま良いとこだぜ?」
何やら慌てるアスランにアウルが不満そうに答える。
「あのハロ・・・、多分この間からいなかった211号だ!!」
「・・・・・・・・それで?」
怪訝な顔するアウルにアスランは深刻な顔で答える。
「皆が知っての通り俺のハロにはそれぞれ特殊機能が一体ずつついててな・・・。」
「いや、知らないから。初耳だから。」
「それなんてスティッ○のイトコ?」
相変わらず深刻そうに話すアスランに次々に突込みが入る。
「例えばピンクのハロには鍵開け、緋色のハロは自爆、ネイビーのハロには月光ちょ・・・・・いや、なんでもない。」
「まて、なんて言いかけた。」
スティングが不振な一言を呟いたアスランに突っ込む。
「それで・・、あのハロの特殊能力は・・・超音波だ。うっかり手荒なマネをして作動させたら・・・・・・。」
ステラの後ろには大きなスクリーン、さらに上にはスポットライト。
そして、踊っていたステラの足が軽くハロを蹴ってしまう。
ダンスには支障が無いが、何やらハロの目が点滅する。
「ステラ!!」
シンが機械の足をフル稼働してステラの元へ近づく。
目の前にいる兵士を吹き飛ばし、文字どおり一直線にステラの元へ向かう。
そしてそのまま舞台の前まで来ると一気にジャンプで舞台へ上がり、無理矢理ステラを降ろす。
『ナイスだ!!』
その間にコンピューターの制御を奪い取ったシンハロが非常用シャッターを閉め客席と舞台を隔離する。
ちょうどその上にいたディアッカは客席のほうへとぶっとばされる。
そして次の瞬間、シャッターの中から大量にガラスの割れる音が聞こえた。
- 136 :ほのぼのマユデス。女の戦い第U章。:2006/06/07(水)
23:45:24 ID:???
- 「ステラ!!」
「ごめんなさい・・・・・。」
アスランに怒られシュンとするステラ。
「どうして勝手に持ち出したんだ・・・、ステラはそんな悪い子じゃないだろ?」
アスランが言うとステラはうつむきながら呟いた。
「ステラも・・・ハロ・・・・欲しかったの。マユと・・シンハロとか・・ミーアちゃんと・・あかいハロとか・・うらやましかった。」
「だったら正直に言え。それくらいすぐに作ってあげるから。」
そう言ってステラの頭をなでるアスラン、和やかな雰囲気が流れる。
「わーたーしーのーでーばーん!!」
『うわー!!マユがバーサーカーだ!!』
その一方で暴れるマユ。それを皆で抑える。
「ネオのおっさん、修理費はファントムペインだよな?」
設備を壊され切れかけているハイネ。
ネオでさえ背筋に寒い物が走る。
「俺お気に入りの高画質巨大スクリーンにスポットライト・・・・・それにシンハロが強制介入したせいで
シャッターのプログラムもおかしくなってるみたいだし。壊した責任、ぜーんぶまとめて払ってもらうぜ。」
にっこり微笑みながらハイネは語る。たぶんこの場にハイネ隊がいたら本気で怒っていることを察しどうにかしてとめただろう。
しかし、ここには誰もいない。
ネオの断末魔がほのぼのとした空気にかき消された。
- 158 :ほのぼのマユデス。女の戦い第3章。:2006/06/10(土)
23:14:12 ID:???
- 「えー、これ以上やると艦が潰れそうなので場所を変えようと思います。」
「・・・・・・場所ってどこだよ。」
「電脳世界。」
『と、いうわけでサイバーバトルだぁぁぁぁ!!』
ディアッカが高らかと宣言する。
ここはミネルバにあるシンハロのサイバーポッドのある部屋である。
『もー、急にいわれても大変なんだからさぁ・・・・。空間作成・・・・・・・隔壁作成・・・。』
シンハロが巨大モニターの前にあるコントロールパネルに自分をつなぎ、仮想空間を作っている。
さらに数十秒立つと青い光で作られた空間が作られ、そこにマユ達の姿が現われる。
『えーっと、武器とかとにかくイメージしたものは何でもでてくる。自分達の想像力でどうにかしてくれー。』
シンハロがもうどうでもいいや、と言いたげにため息を吐きながら説明する。
『それでは!!ガールズファイト、レディ、ゴー!!』
そうディアッカが言った途端ルナマリアが構える。
何やらぶつぶつ良いながら両手を上にかざし、一気に振り下ろす。
すると正面にいきなり魔方陣のような物が現われて、そこから二つの影が飛び出す。
「なっ!!」
マユがその影の攻撃を出現させたトンファーで受け止める。
相手の武器は日本刀、そして敵は黒いコートをきた美青年だった。
「・・・・・・っ!!まさか・・!○狗の血?!」
マユは同様しつつもトンファーを敵に叩き込む。敵は鏡のように割れて消えた。
「そうよ!!ためして見たけどうまくいくとわね!!」
どうやらルナマリアは自分の妄想力をいかしてキャラクターを召喚する寸法らしい。
次々に魔方陣が現われそこから何人もの男性(全員美形)が現われる。
「くっ!!画像がないから著作権を無視できる小説なのをいいことに!!」
拳銃をもったシホが毒づく。
- 159 :ほのぼのマユデス。女の戦い第3章。:2006/06/10(土)
23:16:13 ID:???
- 「ふふふ・・、さぁ、行きなさい。とっととあんた達をかたづけて脳内妄想を現実にするんだから!!」
『人の空間でBLを繰り広げるなぁぁぁぁぁ!!』
シンハロの叫び虚しくルナマリアは次々にキャラクターを繰り出していく。
王道ジャンプ系からエロゲーの男性キャラまでありとあらゆる腐女子の餌食になった人々が出てくる。
「ゲートオブザベーコンレタス?!」
マユは呟きがら装備を変える、マシンガンだ。
それを連射して襲い掛かる敵をやっつける、が、喰らっても倒れないのが何人かいる。
「くそっ、人外もいるのね?!」
シホも同じようにアサルトライフルを持っている。
どうやらルナマリアの呼び出すモノはもろいし動きはあまりよくないが設定は完璧らしい。
「ゆるせない・・・・・・。」
何やらとある一画からもの凄いオーラが出ている。
最初はゆらり、としていたものが一気に燃え上がる。
「・・・・・・・こんな形で少年マン○のキャラを呼び出すなんて・・・許せない!!」
ミーアが叫ぶ。その手にはサンライトハー○。アニメ化で再燃してきたらしい。
「別にやおい妄想するのはいい!!」
そう叫びながら一気にルナマリアへ向かっていく。
「とんでもない妄想をするのは構わない!!」
向かってくる敵をばっさりと切りまくる、もちろん臓物なんてぶちまけない。鏡のように割れていく。
「でも・・・、こんな風に!!人形みたいに!!魂をなくすなんて許さない!!」
「やべぇ、ミーアの奴本気だ・・・・・。」
ジョーが怯えた目でモニターを見つめる。
「俺、プラントの皆様に全力で謝らなくちゃいけない気がするよ。」
カルマがため息ながらに呟く。微妙に涙目。
「くっ!!変身!!」
そうルナマリアが叫ぶと彼女の服が変わる。
チャイナ服のようだが下はスカートだ。
「・・・・GGの紗○?」
アキラが呟く。確かルナマリアの愛用キャラだったはずだ。
その服に変わった途端、急にルナマリアの動きが早くなる。おそるべし妄想力。
「むむっ!!だったら私も!!」
そう言うとマユの服が変わる。オレンジを貴重とした服に海賊のような帽子。手にはいかり。
「・・・・・・こんどはメ○かよ・・・。」
アウルがげんなりとした顔で言う。メ○はアウルの愛用キャラだ。ちなみにマユはソ○。
ぶつかり合う拳とイルカ。あ、鯨もでてきた。
すっかり置いてけぼりのシホ。向こうでマニアックな戦いを繰り広げる三人を遠くから見ている。
すると、うしろから地響きが聞こえてくる。
「な・・・・何?」
そう思って後ろを振り向くと。
なにやらおっきな塊につかまった。
- 160 :ほのぼのマユデス。女の戦い第3章。:2006/06/10(土)
23:18:42 ID:???
- 「うぇーい♪うぇーい♪」
ごろごろと塊をころがすデフォルメされてちみっこいステラ。
ルナマリアが呼び出したキャラクターを吸収して大きくなった塊。
BGMはもちろん、らーららららーらーらーかたま○だましーいー♪
「あ・・・そうか。」
「はまってたもんねぇ、ステラ。」
スティングとキースが画面をみて微妙な目で言う。
「ちょ・・、ステラ・・・・。」
「反則・・・・でしょ・・・・・?」
「・・・・・・・逃げるわよ!!」
そう言ってステラの塊から必死に逃げる三人。
散らばれはいいものを一緒の方向へ逃げる。
「ステラ!ストップ!!」
「ステラ!!こんどクレープ奢るから!!」
「ステラ!!ジャン○まっさき最初にステラが読んで良いから!!」
「うぇーーーーーーい♪」
ご機嫌のステラは三人の事なんか気にしない。容赦しない。ごろごろと塊を全力でころがす。
そして、三人はお約束の「きゃー!!」とかそんなセリフとともに塊にまきこまれ星になった。
ぱっぱぱー♪
『 マユデス星
15m43cm70mm 』
- 189 :ほのぼのマユデス。mata,:2006/06/13(火) 22:54:49
ID:???
- 「認めるものかぁぁぁぁぁ!!ええいよくもこの完全無欠式正統派最強美少女ヒロインたるこの私が・・!!」
『マユー、それ違うロリっ子。』
方向するマユ、結局優勝はステラがかっさらった。
おっきな猫のぬいぐるみを抱きしめてステラは幸せそうな顔をしている。
「シンハロ、ディスティニーを起動させて。この艦ごとしずめる。」
『うわぁ、マユ。目がホンキダヨ。』
「大丈夫だ、マユ。」
暴走するマユの肩にレイが手を置く。
「ほら・・、マユはあれだ・・・・・・。隠れ召喚獣。」
「何その微妙な位置?!」
レイのフォロー(仮)に次々に皆が続く。
「え・・・・、首領?」
考えこんだジョーが一言。
「何の?!」
「マユちゃんはあれだよ・・・・・、他の宇宙からきた邪神?」
アキラは即答。
「にゃいあるら?!」
「え?マユはRPGでいう挑戦用の最強ボスじゃねーの?」
アウルはさも当然かのように。
「私はアルテ○ウェポン?!オメ○?!全て○超えし者?!」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・。」
スティングはなんともいえない目で見つめる。
「いやぁぁぁぁぁ!!そんな目で!!そんな目でみないでぇぇぇ!!」
そんな風に騒いでいると、突然艦内に放送が響き渡る。
『コンディションオレンジ!!パイロットは出撃準備をしてください。』
- 190 :ほのぼのマユデス。また、動きだす。:2006/06/13(火)
22:55:58 ID:???
- 「・・・・・・・・・・・・・・何あれ?」
『コロニー・・・・・をぶった切った・・・・何?』
マユとシンハロがなんだろう?と言う顔をする。
目の前には巨大なコロニーの残骸がある。
それも、ちょうど筒状になるようにぶった切ったような奴が。
『・・・・・・・レジェンドのミラージュコロイドのセンサーに反応がある。・・・・・・怪しいな。』
レイが通信してくる。
「つーかシンハロ、そんなものもレジェンドに付けてたの?」
『うん、レジェンドなら大体の位置わかればドラグーン撃ちまくればあたるじゃん。』
「ずいぶんアバウトだね。」
そんな会話をしつつ、指示を待つ。
「ギルパーパー!!はーやーくー!!」
マユがだんだんとコクピットの機器を叩く。
シンハロやMSの耳には『痛いっ!!ちょ・・!主殿!!やめてっ!!そこはいた・・っ!!いたいいたいいたいたい!』
というディスティニーの声が聞こえただろう。
そして、通信機から
『・・・・・私はこれを危険物と判断する・・、よって・・・・。』
「「「「「「うぉっっしゃーーーーーー!!」」」」」」
議長の言葉を最後まで聞かずに行動を始めたのはハイネ隊だ。
「ひっさびさに暴れるわよーー!!」
ノリノリでビームナギナタを構えるミーア。
「こんなデッカイのなら俺の出番だな!」
ジョーが大量の武器を構えて言う。
「広範囲、高威力なら負けてないぜ!!」
アキラが剣に弓矢にと様々な武器をセットする。
「・・・・・・・鎖。」
「・・・・・・・爪。」
「・・・・・・・布。」
「・・・・・・・主にナイフ。」
沈痛な面持ちでそれぞれの武器を見る残りの人達。全員近距離、中距離の上、MS戦闘向けの武器だ。
ゆえに彼らは今回はガナーウィザードをつけている。
ちなみにそんなこと言うならミーアもガナーじゃんかと思うだろうが甘い。
ミーアは射撃ができない。アニメのルナマリアより酷い。
撃った弾は明後日の方向にいる味方に、訓練中は隅っこにいた教官すれすれに。
時空を捻じ曲げてると噂されるほどの命中力の無さなのだ。
ゆえに、彼女にけっして飛び道具を持たせてはいけない。そうしたら、まちがいなくハイネ隊は壊滅する。
- 191 :ほのぼのマユデス。また、動き出す。:2006/06/13(火)
22:59:05 ID:???
- 言葉を待たずに行動を始めたハイネ隊に一瞬呆然とするが、他の部隊も次々に攻め込む。
「貴様ら!!俺達もいくぞ!!」
「はいはい。」
「了解です!隊長!!」
ジュール隊が隊長を中心とする陣形で飛び散り、確実にコロニーにダメージを与えている。
「あいつらにいいとこ取られてたまるか!いくぞ!!」
「うん!」
「りょーかいってね!」
「OK!」
「解かってる!!」
ファントムペインのMSが攻撃する。
カオスの兵装ポッドが火を噴きアビスのカリドゥスが吼える。
ソードインパルスがエクスカリバーを構えて進み、その後ろでガイアとストライクMkUがビームライフルを放つ。
「・・・・・・はっ!!出遅れた!!」
マユがはっとすると既に皆活躍していた。
ガナーの扱いになれているルナマリアは確実に大ダメージを与えているし、アスランのセイバーもMA形体ですばやい攻撃を繰り返している。
レイのレジェンドはドラグーンでダメージの薄いところを集中攻撃していた。
『マユ・・・、戦闘でくらい目立とうよ。』
「うるさいなぁ!!行くよ!シンハロ!ディスティニー!!」
ディスティニーの瞳が輝く。
羽のフレアは勢いをまし、両手のビームシールドがサーベル形態になる。
「てぇぇぇやぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」
掛け声とともにコロニーの外壁を真っ二つに切る。
行き成り飛び込んだので他の皆から危ないだの気をつけろだのの通信が入ってくる。
しかし、マユは気にせずそのままくるりと回転して両手を構える。
「喰らえっ!!『咆哮』!」
マユの音声を認識したディスティニーのシステムが作動する。
パルマ・フィオキーナの出力が通常より高まり、大きな光の槍となってコロニーの残骸を貫く。
他の皆もマユに続いてそれぞれの武装の最大出力で攻撃する。
「タンホイザー標準!!撃てーーーっ!!」
ミネルバ、そしてムセイオンからほぼ同時にタンホイザーが放たれる。
そして、そのコロニーの残骸は真っ二つに割れた。
- 192 :ほのぼのマユデス。また動き出す。:2006/06/13(火)
23:01:08 ID:???
- 「・・・・・ふぅ、案外あっけなかったね。」
『まぁ、ロゴスも行き成りで対応の使用がないだろ。へたに警備をしたらこれのことバレるし、それにこっちはスター部隊だし。』
「スター部隊かぁ・・・。確かに音、このメンバーだったらコロニー落としだってできそうな気もする。」
『・・・・・・・・するなよ?』
「・・・・・・・・しないよ。」
久々の実戦を終えてマユとシンハロは軽口を叩く。
「それにしても実戦って久しぶりだったねー。」
『まぁほぼ敵はジブリールだけだしな。とりあえず世界は平和だろ。あー、あいつの名前きにいらねー。』
「何で気に入らないの?」
『・・・・・あいつのせいでとあるエロゲーがまともに出来なくなりました。』
「どうでもいいな、おい。それに本気でくやしそうに言わない。」
そんな会話を二人がしていると何やら通信がシンハロにはいる。
『あ・・、はい。私です。・・・・・・え?!あ、はい!わかりました!!』
何やら重要な通信なのかシンハロの口調がやたらと丁寧だ。だが、それだけではない。
それはあわただしい、それでいってわずかな絶望を含んだ声だった。
「・・・何?」
マユが聞くと、シンハロはゆっくりと言いづらそうに話した。
『サーペントテールからの通信だ。ここへ来る途中にこれと同じものを発見したそうだ。』
- 193 :ほのぼのマユデス。:2006/06/13(火) 23:06:07
ID:???
- あとがきではひさしぶりです。
最近ハルヒのEDをマユデスキャラで脳内変換してしまいます、ほのぼのです。
久々に戦闘をかいたらまぁ、短い短い。
でも相手はコロニーですし、それにアニメの時よりかなりの大部隊、だからすぐに壊れる。
さて、次回もシリアスですが、それが終わったらまたいつもどうりバカをやります。
目的地はプラントなので、キャラの実家やら家族やら別荘やらフラグ立ちまくりです。
おたのしみに。
- 210 :ほのぼのマユデス。幕間。:2006/06/14(水) 22:45:29
ID:???
- 『おいおい・・・・・。』
『これだけじゃないの?!』
ざわざわと周囲がざわつく。
「どうするのよシンハロ!!」
『えぇーい!なんでいっつも俺に頼るのだマユは!!』
「なんの為に存在すんのよあんたは!!」
マユとシンハロがディスティニーの中で口論する。
【あの・・、二人とも。早く対策をしないと大変なことになるかと・・・・。】
ディスティニーがおろおろと二人に話しかける。(もちろんシンハロにしか聞こえない。)
『わかってるってば!!』
「誰に対して言ってるの?!」
虚空に向かってる吼える犬を見る気持ちでマユはシンハロに言う。
『くそぅ・・、まだ調整中だけどあれしかないか!!あぁ・・、でもなぁ・・・・。あの子はなぁ・・・。』
何やら考え込むシンハロ。
「もう!!そんなこと言ってる場合じゃないでしょ!!核爆弾でもなんでもいいから早くしなさい!!」
『うわぁ!いきなり物騒なこといったねこの子?!・・・・・じゃあ仕方が無い。ステラカモン。』
シンハロがディスティニーに手招きさせてステラを呼ぶ。
ステラがガイアごとこちらへ向かってくる。
『うぇい?』
【わう?】
ステラもガイアも同じように首をかしげる。
が、次の瞬間ディスティニーにがしっと腕を掴まれる。
『え?え?え?』
【う・・・・?わう?】
『お持ちかえりぃぃぃっていうか、ステラ借りまーす!!』
そう言って最大出力で飛んでいくディスティ二ー。
『うぇぇぇぇぇぇぇぇぇい?!』
『わぅぅぅぅぅぅぅ?!』
ステラとガイアがやはり同じような悲鳴をあげて拉致される。
全員、あまりに唐突のことでよくわからない。
が、一人だけ行動可能な奴がいた。
- 211 :ほのぼのマユデス。幕間。:2006/06/14(水) 22:46:58
ID:???
- 「ステラ・・・・・マユ・・・・・!!」
何やら急に叫びだすシン。
【・・・・・若?】
ソードが無駄だとわかっていても思わず話しかける。
シンちゃんの脳内:
シンハロ、マユとステラ拉致→俺一人→あいつ両手に華→ですとろーい。
【若・・・?なんか殺気立っているが?】
「メイリン!! フォースに換装する!!」
血走った目でシンが言う。
『え・・?何で・・・・?』
「いいからぁ早くしろぉ!!」
『はっ・・、はいぃぃっ!!』
涙目で答えるメイリン。
【若!!落ち着け!!そもそもハロは恋愛感情とかそいいうのは多分まだそこまで感情プログラムが発展してないから大丈夫だ!!そもそも性欲をもてあますもなにもアイツにはない!!あー!聞こえぬのがもどかしい!!】
ソードが必死に言うが虚しく響きもしない。
「うぉぉぉぉぉぉ!!」
そうこうしてる間にブラストインパルスに換装してしまい、ディスティニーとガイアを追って飛び立ってしまった。
【ソード、世の中あきらめが肝心だぜ?】
【お前の助言はいつも的確だ。】
ストライクMkUに回収されたソード(シルエット)。
たぶんMSなら彼に漂っている哀愁を理解しただろう。
- 231 :ほのぼのマユデス。うまれかわる。:2006/06/17(土)
01:33:31 ID:???
- 「シンハロ!!確かにディスティニーの速度なら速いけど私達だけじゃ・・・・・・。」
『・・・・・・こんなこともあろうかととは考えてなかったけど最終兵器っぽいものを用意してある。つーかサーペントテールへの以来はそれだし。』
「マジで!?つーかあの人達が遅れたのあんたのせいか!!」
『ただ・・・、たぶんステラじゃないと乗れないし・・・・まだ全然中途半端だからぶっ壊れるかもしれないし・・・。』
「何それ?!もっと早く完成させなさいよ!」
『だって!プラントの設備でもっときちんとハード面を完成させるつもりだったし・・・・・・。
第一使える部品を無理矢理あつめて作ったからぁ・・・・・・。』
いじいじと話し続けるシンハロ。マユのいらつきは最高潮寸前。
「・・・・ステラがそれに乗った場合の危険性は・・・?」
『そう言うところはまっさきに調整しました。』
「・・・よぉし!!じゃあスピード上げるわよ!!」
もうこれ以上上げたら壊れる、というところまでマユは一気にスピードを上げる。
【え・・これ以上は・・・・・ちょっ!!いたいいたいいたい!!翼いたい!!】
『ディスティニー・・、ごめん。こんど新しい武器作ってあげるから。』
マジできつそうなディスティニーに涙ながらに言うシンハロ。
ちなみにガイアはステラごと良い具合にシェイクされている。
きっと中ではくるくるとステラが目を廻しているだろう。
「劾・・、依頼主はまだなのか?」
「こちらに向かってるとの事だが・・・・・。」
サーペントテールの二人は巨大な戦艦の前で依頼主を待っていた。
すると、もの凄い速さで熱源が迫ってきている。
「・・・・・・。」
黙って身構える二人、すると・・・・・・。
『うわぁぁぁぁぁ!マユ早い早い!!ぶつかる!!』
『うぇーい・・・・・・あたま・・・ぐるぐる・・・・。』
『わぁぁぁぁっ!!こんのぉぉぉぉぉ!!』
すると赤い羽根のついたMSが黒いMSをつれてもの凄い速さで飛んできた。
そしてサーペントテールのMSスレスレの位置で止める。
『 あー・・、危なかった。あ。』
ディスティニーがサーペントテールのMSを見る。
『えっとー・・、どうもー。依頼主のシン・ハォロ・アスカですー。』
気の抜けた通信がどうみても強そうなMSから聞こえてきた。
- 232 :ほのぼのマユデス。うまれかわる。:2006/06/17(土)
01:35:32 ID:???
- 「それで・・・・、最終兵器って何?」
「ステラ・・・さっき吐いちゃった・・・うぇ・・・・。」
まだ酔いが覚めないステラと人間バージョンの体に移行したシンハロの後を歩くマユ。
サーペントテールの二人には外で待機してもらっている。
『・・・・ここだよ。』
そう言ってシンハロが扉を開ける、そこには広大な空間が広がっていた。
そこにあったのは、たった一つのMS。
そう、それはたった一つで広大な空間を占領していた。
「これは・・・・・・・・デストロイ?!」
目の前でマユは驚愕する。
彼女達の目の前にあったのはあの、破壊しか生み出さないMSだった。
『ひどいなぁ、マユ。”デストロイ”なんて名前で呼ばないでくれよ。この子はデストロイじゃない。』
そう言うとシンハロが床を蹴る。無重力に近い部屋で体がふわりと浮く。
確かに、言われてみれば細部がデストロイとは違う。
『やぁ、調子はどうだ?見た所、まだ間接部がうまく動かないみたいだな。実は今日はお願いがあってきたんだ。』
シンハロは目の前のMSのカメラの前まで行きまるで子供に話しかけるかのように語りかける。
「ステラ・・・・・。」
マユは思わず心配そうにステラを見る。デストロイはステラにとってもトラウマのはずだ。
だが、ステラの顔に怯えは無い。ただ、呆けて目の前のMSを見てる。
「違う・・・。この子は・・・怖くない。」
ステラがぽつりと呟いた。
そう言うとステラも床を蹴ってシンハロの元へいく。
「この子、何て名前?」
ステラがシンハロに聞く。
すると、シンハロは少し困ったような顔をして答えた。
『実は・・、まだ決めてないんだ。俺がつけるとこいつどれも嫌って言うんだ。』
そう言うとステラは少し考え込む。
うーん、うーんと唸ると突然、何か思いついたようにシンハロに問いかけた。
「ねぇ?なんか・・・神様の名前でいいのないかな?」
その会話を聞いていたマユはピンと来た、どうやらガイアと関連づけた名前にしたいらしい。
『そうだなぁ・・・・、そうだ、デメテルってのは?大地の神様で豊穣の神様でもあるんだ。』
デストロイとはまったく反対の意味、豊穣の神の名前。
それは、このMSにふさわしいのだろうか?
「じゃあデメちゃんだね!」
ステラが笑いながら言う。
『・・・・、こいつもこの名前、気に入ったみたいだ。』
シンハロも満足げに微笑む。
「ステラ、大丈夫。この子なら・・・・・・一緒でも。」
そう言ってステラはデメテルに触れた。
- 233 :ほのぼのマユデス。うまれかわる。:2006/06/17(土)
01:36:39 ID:???
- 『ステラ、正直デメテルはポンコツだ。もっと後々改良を加える予定だったから。』
シンハロからの説明が通信される。
『何せデストロイの無事だったパーツをいろんなパーツで無理矢理ひっつけたんだ。それに、武装は外す予定だったから出力が落ちてる。
稼働時間はそんなに無いし、耐久力も無い。陽電子リフレクターもついてない。無理は絶対するな。』
画面にデメテルのステータスが表示される。確かに、破壊力はともかく後の数値はダスト同然だ。
だが、それでも自分はやらなければならない。知らなかったからと言って、自分の罪は消えない。
戦艦の上部分が開き、そこからコロニーの残骸が見える。
「ステラ・ルーシェ!デメテル!!でるよ!!」
ーーーー特別付録。ーーーーー
その頃のシンちゃんとフォースインパルス。
「あ・・、くっそっ!!なんかものすごくステラとあいつが仲良くしてる気がする!!マユの他にステラまで取られて・・・あの泥棒ハローーー!!」
【うわぁ、坊ちゃんがものすごくいやな方向にニュータイプ覚醒してる気がする。】
- 385 :ほのぼのマユデス。ひとまず閉幕。:2006/06/21(水)
21:55:49 ID:???
- 「ステラに手出しはさせないんだから!!」
マユはそう言ってサーベルを一閃しウィンダムを二機破壊する。
「くそっ!!数が多い!!」
「無駄口を叩いている暇は無い、いくぞ。」
赤と黒のザクと青いMSも次々にウィンダムやダガーを蹴散らしていく。
その向こうでは巨大な白いMSが閃光を放っている。
「はぁぁぁぁぁぁっ!!」
それは破壊。守るための破壊。一挙一動するたびにデメテルの間接部分から紫電がはしる。
目の前の巨大な残骸に確実にかなりのダメージを与えるが、それと同時にこちらにもダメージが来る。
「くぅっ!!」
それに加えて警備に駆けつけたウィンダムが向かってくる。背中のドライツェーンで撃墜しようとするが回避される。
すると、それを緑のビームが打ち抜く。インパルスだ。
『なんかよくわからないけど・・・・・・マユを攻撃してるなら敵だよな?!よし、倒す!!』
「ゲン!!」
ステラが笑みを浮かべる。
『ステラ?!なんでそんな機体に?!』
「うぇーい・・・はなすと・・ながくなりますが・・・・・・。」
『くそっ・・、あのポンコツロリコンロボットのせいだな!!あんな奴に負けてたまるかーー!!』
理由も聞かずに突然気合をだし次々にロゴスの機体を撃墜していくシン。
なんかディスティニーに重なってほくそ笑むシンハロの顔が見える。
「ゲンー!!そっちの青いMSと赤いMSは味方のひとー!!攻撃しちゃだめー!!」
ステラははらはらしながらも攻撃を続ける。
シンが駆けつけたことによりステラに迫ってくる敵は大分消えた。
これなら攻撃に集中できる。
ステラはデメテルをMAからMSに変え、一気に止めを刺そうとする。
「はぁぁぁぁぁっ!!」
イーゲルシュテルンからシュトゥルムファウストまでありとあらゆる武装を一気に発射する。
連合のウィンダムをまきこみ、イライジャのザクに少しかすり、それらの攻撃は全て残骸へと吸い込まれる。
だがそれと同時にデメテルの四肢が爆発し始める。
「ステラ!!」
インパルスがデメテルのコクピット部分に向かって飛ぶ。
シンは速やかにインパルスのコクピットにステラをいれ、離脱する。
そして、次の瞬間、コロニーの残骸が割れた。
- 386 :ほのぼのマユデス。ひとまず閉幕。:2006/06/21(水)
22:01:38 ID:???
「うぇーい、狭い・・・。」
「ちょっ・・、ステラ暴れないで!あ、何かやわらかい物が・・・・。」
【いだいいだいいだいっ!!コクピットは一番痛いんだから暴れるな!!】
騒がしいインパルスのコクピット。でも一番いたいのはフォースだったりする。
「・・・・・このMSを回収するのもやるのか?」
「依頼主がそう指示した、その上、料金も上乗せだ。やるしかないだろう。」
巨大MSの残骸の前の呆然とするサーペントテールの二人。
全壊するかと思われたデメテルは四肢が爆発しただけですんだ。
その後マユは皆に報告するべく先にディスティニーでミネルバへ向かっている。
『うぅ・・・・、やっぱりまだ無理だったか。ごめんよデメテル。議長から修理費ふんだくるから。』
「税金の無駄遣いはやめれ。つーかさー、シンハロよぉ・・・・。」
『何?』
「あいも変わらず戦闘になっても目立てなかったんですが・・・・。」
『ほら、だってマユ・・・・・・優勝できなかったじゃん。』
「え?!あれネタじゃなかったの?!そんなに重要なフラグだったの?!」