- 160 :Hina1-1:2005/12/05(月) 15:26:05 ID:???
- ガンダムSEED MAYU‘S DESTINY
「お父さん!!お母さん!!!!!」
「マユ!!!そっちへいっちゃだめだー!!!!!」
小さい自分が両親を必死に追いかける、追いつけば助かると信じて・・・
しかし後一歩というところで両親はトマトを押しつぶしたようにグチャグチャになってマユの前で変わり果てる
「イッ・・・・イヤァァァァァァァァ!!!!」
「マユ、危ない伏せろおぉ!!!!!!!!」
第一話「崩壊した平和」
「ハァ・・・ハァ・・・ハァっ、最近見なくなったとおもったのに・・・また・・・」
夜中に目が覚めてしまった、夢の内容はいつも3年前のあの日の出来事、マユにとって忘れられない悪夢、蒼い翼のMSが放った流れ弾が両親を何度も焼き尽くし、兄は私をかばって大怪我を負う最悪の光景、マユにとって癒すことは絶対にできない心の傷跡
「マユ?・・・またあの夢を見たの?」
隣のベッドで寝ていたルナマリアが心配そうにマユのことを見ている、ずっと同室のおかげか最初の頃に比べると慣れっこになっているし夢の内容も知っている
「ルナお姉ちゃん、ゴメン、起こしちゃったね」
「もう慣れちゃったわよ、気にしなくていいからね、明日から・・・あ〜もう今日か、忙しくなるんだから寝ておかないと」
「うん」
「遅刻すると艦長に怒られるわよ」
「それは嫌だね、罰としてトイレ掃除1週間とか」
「ありえる」
二人は笑うと瞼を閉じる
「お休みなさい、お姉ちゃん」
「お休み、マユ」
睡魔はすぐに襲ってきて少女は深い眠りについた
- 161 :Hina1-2:2005/12/05(月) 15:29:48 ID:???
L4コロニー中域の端の辺りミラージュコロイドでレーダーの網を潜り抜け
軍事コロニーアーモリーワンに近づく一隻の船があった
ブリッジで仮面の男、ネオ=ロアノークと副官イアン=リーがまもなくおこなわれる作戦について話し合いを始めていた
「ロアノーク大佐、まもなく作戦領域です」
「了解だ、あいつら大丈夫だと思うかリー?」
上官の不安そうな言動に全く動じず淡々と
「彼らはエクステンデッドです、並のコーディネーターでは敵うはずがありません」
「そうなんだけどさぁ、あいつら気まぐれだし、熱くなるとすぐ我忘れるしボケーっとしてるし」
「大佐、指揮を取る人間がそんな事でどうするのですか?」
リーは心の中でこの作戦が終わったら転属願いを出そうと誓った、優秀で人望があるのは確かなのだが、この男の下では頭痛が耐えないからだ。
「冗談だよ、冗談やつらは命令はちゃんとこなすし、臨機応変に対応できるから」
「今後、注意してください士気にかかわっ」
「了解、了解、時間まで少し休ませてもらうよ」
「わかりました」
リーの説教を聞き流しブリッジを後にする際に一言
「予想外の事は想定しておくべきだぜ、エグザスの準備もしておいてくれ」
「了解しました」
ミネルバ進水式3時間前、マユ、ルナマリア、メイリンの3人が集合場所に急いで走っていた
「マユー、メイリン、走らないと遅刻しちゃうわよ」
「もう、お姉ちゃんったら自分が寝坊したせいの癖にー!!!
「二人ともまってよぉぉ!!」
二人の足の速さに着いていけず遅れるマユ曲がり角を曲がろうとしたところで
「キャッ」
ドンっと背中を向けていた金髪の少女とぶつかってしまった
「ごめんなさい、大丈夫ですか?」
「うん…ステラは平気・・・」
「おいおい、ステラ何してんだよ?」
- 162 :Hina1-3:2005/12/05(月) 15:31:04 ID:???
- 連れらしき水色の髪と緑髪の青年が金髪の少女の事を心配して駆けてくる
「この子と・・・・・ぶつかったの・・・」
「前を見ずに歩いてるからだよバーロー」
水色の髪の少年が少女をしかる
「いえ、私が急いでて走っていたからです、ごめんなさい」
ペコリと頭をさげ謝る
「お嬢ちゃんも気をつけなよ、ここ危なくなるからな」
「???(危なくなるってどういうことかな?)」
緑髪の青年の意味不明のセリフに疑問を持つが時間がないことに気が付き
「じゃ、じゃあ私はこれで」
急いで駆けていった。
「おい、スティングいいのかよ?あんな事言っちゃって」
「俺たちの目的は新型のMSとザフトだぜ、あんな小さい子には関係ないだろ」
「そりゃ、そうだけどさぁ」
「スティング・・・アウル・・・時間ないよ・・・」
「あ〜!!ほんとだ!!俺たちも急ぐぞ」
「あいよ」
「・・・わかった」
ミネルバのメインブリッジ何とか着任時間に間に合った3人は軍服に着替えて艦長のタリア=グラディスに挨拶をしていた
「ルナマリア=ホーク、マユ=アスカ、メイリン=ホークの3名着任いたしました」
「ご苦労様、さっそくで悪いんだけど、ルナマリアはレイと遅れているザクの搬入の手伝いにマユはインパルスの調整、メイリンはオペレーター作業にはいって頂戴」
「了解です」
オペレーター席につくメイリンを残しマユとルナマリアはブリッジを出るそこでパイロットのレイ=ザ=バレルに出くわす
「あ、レイお兄ちゃん」
「レイちょうどよかった、私らのザクの搬入手伝ってこいってさ」
「了解」
クールで口数が少ないレイはそれ以外喋らない
「レイお兄ちゃんローテーション代わってくれてありがとね」
「気にするな、俺は気にしていない」
- 163 :Hina1-4:2005/12/05(月) 15:32:13 ID:???
- 「あ、これ頼まれてた本ね」
「すまない、これが欲しかったのだ」
袋から中身を取り出し確認するタイトルは「世界の仮面図鑑」と書かれている
「この本面白いの?」
「ああ、世界中の仮面が載っている」
「ふぅ〜ん、レイにそんな趣味があったなんてね」
「な、、、なんだルナマリア、じ、時間がない急ぐぞ」
「了〜解」
笑いながらマユと別れてザクを取りにいこうとする二人だがその時
ドゴゴゴゴォォォォォォォォンンンン!!!!
突如の揺れにマユは耐え切れず尻餅をつく
「キャッ、いっいたーい」
「な、何?この揺れは」
「爆発か?」
メイリンからのアナウンスが響く
『新型MSが何者かにより強奪され暴れまわっていますパイロットは至急MSの発進準備に・・・繰り返すパイロットは至急』
「新型って、まさかガイア、カオス、アビス?」
「危ういな、あの3機は量産型MSでは歯が立たない、ルナマリア、ザクの発進準備をするぞ、マユは・・」
「私はインパルスで出るよ、あの3機相手じゃザクだときついよ」
「でも・・・マユは・・・」
テストパイロットと言いかけてルナマリアはマユの様子がおかしいことに気がつく
「な・・・なんで・・・また繰り返すの・・・」
怒り、他に何も見出せない程の怒りのオーラが見えたような気がした
「私先にいくね」
「あ、マユ!!」
走ってインパルスのほうに向かうマユを呼び止めたが聞こえなかったのか走り去っていく
「急ぐぞ、ルナマリア、マユを飛び出させるわけにはいかない」
「っ了解」
レイとルナマリアもザクで出撃しようと向かう
- 164 :Hina1-5:2005/12/05(月) 15:32:57 ID:???
- ミネルバのブリッジ
「マユが出るですって!?」
「はいインパルスならあの3機に対抗できるからと」
「っっあの子はテストパイロット・・・」
「艦長マユから通信です」
「メイリン、つないで」
「はっはい」
モニターにマユが写る
「艦長お願いです、出撃させてください」
「マユ、、、、」
しばらくタリアは考え込む、マユをテストパイロットにしたのは戦争をさせない為だったのに13歳の女の子を戦わせないようにする為だったのに運命とはどこまで残酷なのだろうか・・・意を決しタリアは支持をだす
「ルナマリアとレイをすぐに向かわせます絶対に無理をしないように、それから無茶はしないように」
「了解です」
『発進シークエンスを開始します、システムオールグリーン』
次々と発進準備を整え発進準備が整う
『コアスプレンダー発進どうぞ』
「マユ=アスカ、コアスプレンダーいきます!!」
戦闘機に続きチェストフライヤー、レッグフライヤー、ソードシルエットが射出される目指すは軍港、マユは胸に秘めた決意を胸に出撃した
「今度こそ・・・・守って見せる・・・もう・・・誰かが泣くのは見たくないの」
続く