💦 夏の子ども皮膚トラブル

夏に増える子どものあせも・湿疹・かゆみ
原因と受診の目安

📅 2026-05-21 🩺 院長 矢田篤司 監修 📖 約5分で読める
あせも 湿疹 かゆみ 小児科 皮膚科 名古屋

夏になると「首や背中に小さなぶつぶつができた」「かゆがってかき壊してしまう」というご相談が増えます。暑い季節は子どもの皮膚トラブルが起きやすくなりますが、適切なケアで多くの場合は落ち着いてきます。

この記事では、あせも・湿疹・かゆみの原因と、家庭でできるケアの方法を整理します。「受診すべきかどうか」の目安もあわせてお伝えします。

① あせもとは:原因と出やすい場所

あせも(汗疹・かんしん)は、大量の汗が汗管(汗の出口)に詰まることで起きる皮膚トラブルです。汗腺が密集している子どもの肌では特に起きやすく、夏や運動後に増えます。

出やすい部位

  • 首のしわ・脇の下・ひじの内側・ひざの裏(汗がたまりやすい場所)
  • 背中・胸(衣類との摩擦が起きやすい場所)
  • おむつ周辺(蒸れやすく湿度が高い場所)
  • 額・頭皮(帽子をかぶる機会が多い場合)

あせもの種類(大まかな目安)

あせもには汗が浅いところでつまる「白いあせも(水晶様汗疹)」と、もう少し深い部分で詰まる「赤いあせも(紅色汗疹)」があります。赤いあせもは強いかゆみを伴うことが多く、かき壊すと炎症が広がることがあります。症状が続く場合は医師の診察を受けることをお勧めします。

② 夏の湿疹が増える理由

夏は汗・高温多湿・虫刺され・日焼けなど、皮膚へのさまざまな刺激が増える季節です。これらが重なることで、湿疹が出やすくなります。

  • 汗による刺激:汗に含まれる成分が皮膚を刺激し、かゆみや赤みが出ることがある
  • 蒸れ:高温多湿の環境で肌が蒸れると細菌や真菌(カビ)が繁殖しやすくなる
  • 日焼け後の炎症:紫外線で傷んだ皮膚は刺激に敏感になりやすい
  • 冷房による乾燥:冷房の効いた室内で長時間過ごすと皮膚が乾燥しやすくなる

ℹ️ あせもと「とびひ」は違います

「とびひ(伝染性膿痂疹)」は細菌感染によるもので、水ぶくれやじゅくじゅくした皮疹が急速に広がる皮膚の感染症です。あせもや湿疹をかき壊したことで起きることもあります。とびひが疑われる場合は早めに医療機関を受診してください。

③ 家庭でできるケア

あせもや軽い湿疹には、次のような家庭ケアが有効とされています。

汗を早めに洗い流す

汗をかいたら、できるだけ早くシャワーで洗い流すことが基本です。こまめにシャワーを浴びることで、汗が皮膚にとどまる時間を短くできます。外出時は濡れたガーゼやハンカチで軽く拭くだけでも助けになります。

通気性の良い衣類を選ぶ

綿素材や吸湿速乾素材など、汗を吸いやすく通気性の良い衣類を選びましょう。化学繊維や窮屈な服は蒸れやすいため、夏は特に素材と着心地に気をつけてください。

保湿ケアも忘れずに

冷房による乾燥でも皮膚トラブルは起きます。入浴後の保湿は夏も続けてください。汗をかきやすい時期だからこそ、清潔にした後の保湿が皮膚バリアを守ります。

かゆい時のやさしい冷やし方

かゆみが強い場合は、タオルで包んだ保冷剤などで患部をやさしく冷やすと一時的に楽になることがあります。直接氷をあてたり、強く冷やしすぎないよう注意してください。

④ あせも・湿疹の予防ポイント

  • 汗をかいたらすぐシャワーで流す(こまめな入浴)
  • 室温・湿度をなるべく快適に保つ(冷房の使用も大切)
  • 通気性の良い衣類・吸水性の高いスタイを使う
  • 背中に汗取りパッドを使うなどして蒸れを防ぐ
  • 子どもの爪を短く切り、かき壊しを防ぐ

⑤ 受診の目安

家庭でのケアを続けても改善しない場合、または以下のような症状があるときは、医療機関への受診をご検討ください。

🏥 こんな場合は受診をご検討ください

  • 家庭ケアを数日続けても改善が見られない
  • かゆみが強く、夜間に眠れないほどかいてしまう
  • 水ぶくれが生じている・じゅくじゅくしている(とびひの可能性)
  • 発疹が急速に広がっている
  • 発熱などほかの症状が出ている
  • 顔・目の周囲などに発疹が出ている

「自己判断で市販薬を試してみたけど改善しない」という場合も、一度ご受診いただくことで適切なケアのご案内ができます。お気軽にご相談ください。

⑥ よくある質問

Q. あせもと湿疹の違いはどうやって見分けますか?

あせもは汗のかきやすい部位(首・脇・背中など)に集中して出やすく、汗を洗い流すと落ち着くことが多いのが特徴です。湿疹はより広い範囲に出ることもあり、汗以外の原因(乾燥・アレルギーなど)が関係することもあります。見た目だけでの判断は難しいため、改善しない場合は医師の診察をお受けください。

Q. 子どもがかゆがって夜に眠れません。まず何をすればよいですか?

まず患部を清潔に保ち、保湿ケアを行ってください。かゆみが強い場合はタオルで包んだ保冷剤などでやさしく冷やすと一時的に落ち着くことがあります。夜間に眠れないほどかゆみが続く場合は、翌日以降に小児科・皮膚科への受診をご検討ください。

Q. あせもを予防するためにできることはありますか?

汗をこまめに拭き取る・こまめにシャワーで流す・通気性の良い衣類を選ぶ・室温を適切に保つことが基本的な予防策です。汗を長時間放置しないことが大切ですが、汗そのものは体温調節に必要なため、過度に汗をかかせないことも意識してみてください。

⑦ まとめ

  • あせもは汗が詰まることで起き、汗のかきやすい部位に出やすい
  • 夏は汗・蒸れ・乾燥などで湿疹が出やすい環境になる
  • 家庭ケアの基本は「汗をこまめに流す・通気性を保つ・保湿を続ける」
  • かき壊しを防ぐために爪を短く保ち、かゆい時は冷やす
  • 改善しない・広がる・全身症状がある場合は受診を

暑い季節を快適に過ごすために、日々の小さなケアを積み重ねていきましょう。症状が続いている、気になることがあるというときは、遠慮なくご相談ください。

院長 矢田篤司

矢田 篤司

みなとファミリークリニック 院長

三重大学医学部卒。内科・小児科・皮膚科・リハビリ科を擁する地域密着型クリニックの院長。生活習慣病・予防医療・小児診療など幅広い分野で診療を行う。

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